久々に面白い本を読みました目からハム
シモネッタのイタリア人間喜劇 (文春文庫)
(2011/11/10)
田丸 公美子
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田丸さんは、私でも名前を聞いたことがあるくらいの
とても有名なイタリア語通訳の第一人者です。
ちなみに、「目からハム」は本当にイタリア語の
ことわざらしい、、、
愛すべき、イタリア語&イタリア人を通して見えてくるものは
やはり愛すべき 日本語&日本人のようです。
通訳を40年近くされているだけあって、日本語の語彙がとても豊富で
勉強にもなるし、話もとても面白い
ネタばれにならない程度に書くと、、、
● 仕事がつらくて、赤いバラを置いて夜中に逃亡したイタリア人通訳者
(コンビニもない時代の九州で、どこで調達??)
● お客様に向かって「ご退出くださいますようお願い申し上げます」
というところを「ワインを飲んでお引き取りください」と言い放った通訳者
● お金を払って日本語に訳してもらったホームページに
「ローマ最高級の三流ホテル」と書かれた三つ星ホテル
などなど、55の楽しいお話が載っています
その他、日本語に対しても「目からハム」のお話も・・・
例えば、日本語の名詞には「性」がないので、簡単かと思いきや
日本語の形容詞は使途が限定されるものが多く、
しかもその合理的な説明が難しいとのこと・・
(ここで言う性は、女性/ 男性を指す、という性ではなく、
名詞の種類のことです。名詞は、男性名詞、女性名詞、時に中性名詞に分類され
それより使用する動詞や形容詞の形が変わってくる。)
「お転婆な」や「けなげな」は、少女や子ども、若い女性に使用が
限定されるそうだがそれはなぜか?説明できるか???
私はできない・・。
その代表格が「いなせな」らしい
これは、「宵越しの金を持たないきっぷのいい粋な」江戸職人にしか使われず
江戸っ子の概念のない他の言語に訳すのがたいそう難しいらしい
日本語の面白さ・不合理さの再発見、
違うスタンダードで生きている人との付き合い方の
勉強になる1冊でした
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