1993年の映画「学校」には、懸命に学ぶ若者からお年寄りまでが登場します。舞台は夜間中学校。そこに勤める教師の黒井は、古狸と呼ばれるくらい長く生徒と付き合っています。「そろそろ異動、、」との校長の肩たたきにも見向きもしません。生徒は皆、学習に苦戦するものばかです。
読み書きに苦労する日雇い労働のイノさん、働きながら夜間に通うカズ、不良でつっ張りやのみどり、言葉の不自由なおさむ、不登校になったえり子、馴染めない中国人の張さん、焼肉屋の働き者オモニ、などが黒井先生の生徒です。
「幸せとはなにか?」という授業では、皆それぞれの境遇から、ユニークな答えを出します。「そんなこと難しくてわかんない」、「お金じゃないか、、」、そして友情などの話題に及びます。
夜間学校は日本の高度経済の縮図なのです。