1970年に私は沖縄へ派遣され幼児教育を始めるように命じられました。沖縄の本土復帰の前です。家族と共にパスポートを持参し伝染病予防の注射をしていきました。
ジェリー・クナック氏は沖縄駐留のアメリカ陸軍の将校であり、ルーテル教会の熱心な信徒でした。奥様敏子さんはオルガニストとして活躍していました。お二人は、戦後、立川の基地でお会いしたそうです。慣れない沖縄での生活でしたが、なにかと子どものために食料を届けてくれたり、車を譲ってくれたりで、面倒をみてくれました。
陸軍を退役後、ご夫妻はカリフォルニアのサンノゼに落ち着きました。兵庫教育大学に在職時代、大学院生を引率してサンノゼ付近の学校訪問や視察するときは、地元の教育委員会や学校とコンタクトをとってくれ、実りある視察ができました。教会には教育関係者の信徒が必ずといってもよいほどいます。そうした人のつてを使うと訪問の目的は達成されるものです。このつてのことをOld Boy Connectionといいます。コネという意味です。
今年もクリスマスカードが届きました。敏子さんは今なお教会でオルガンを弾いておられるとのこと。「敬虔な信者」としての生き方を教えてくれるご夫妻です。