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トランプ大統領の公約まとめ

カテゴリ アメリカ

皆様ご承知の通り、先日アメリカで大統領選が行われトランプさんが勝利しました。上院、下院とも共和党が過半数を取りましたので、事実上共和党の圧勝と言えるのではないかと思います。

中西部の郊外に住んでいるのですが、感覚としては「うん、そうだよね。まぁ、そうなるよね。」と思ってしまいました。都市部ではまた違った雰囲気だったかと思いますが、郊外のジムにいる脳筋たちを見ているとトランプさん支持者が多かったように見えました。これで彼らの筋肥大も更に進むことになるでしょう。

来年から、大統領、上下院とも共和党が占めることになりますので、法案も通りやすくなると思います。これから、色々なことが変わっていきそうな気配がしていますね。

とりあえず、トランプさんの公約を改めて確認していきましょう!

選挙期間中の公約について

以前、ハリス副大統領とトランプ大統領の公約について比較しましたが、それから更に色々と公約が発表されましたので改めて見ていきたいと思います。

(↓前回記事)

TCJAの延長

トランプ大統領の第一期政権時に成立した、Tax Cut and Job Act(通称TCJA)ですが時限立法のため2025年で期限を迎えてしまいます。このTCJAは以前の税法を大幅に変更したものとなっているので、このまま期限を迎えてしまうと、前の税法に戻っていまいます。

トランプ大統領は選挙期間中の公約として、このTCJAを恒久化することを発表しました。

期限が切れてしまうと自動で増税となってしまうので、このまま現在の税制が続いてくれる方が納税者にとっては喜ばしい状況かと思います。

関税

選挙公約の一つに、関税の引き上げを掲げています。案の中で、中国からの輸入品には最低60%の関税をかけるとあります。また、メキシコからの輸入品には25%から100%の関税をかけるともあります。

関税の税収を所得税の代わりとする等の発言もありましたが、こちらは財政の点からも実現はかなり厳しいかと思います。

トランプ政権発足後、関税が上がることは確実なようですので、輸入品の物価が上がることは間違いないのではないでしょうか。

個人所得税 Tipsを非課税にする

現在、サービス業に従事される方へのチップは給与と同様に課税の対象となっています。選挙期間中、レストラン等で働く方々が受け取るTipsを非課税にすることを公約に掲げています。

ご存じかと思いますが、アメリカのレストランで食事をするとチップを払う必要があります。

(一応サービスの質に応じて払う金額を決めることができるようですが、少ないと何をされるかわからないと思ってしまい、いつも私は20%払ってしまいます・・・。)

ウェイトレスさん達の収入はチップが大半を占めることになると思いますので、この政策はサービス業の方々にはうれしい政策となるでしょう。

残業代を非課税にする

当然ですが、既定の時間を超えて時間給の従業員を働かせる場合、雇用者は残業代を支払わなければなりません。この残業代を非課税にすることを公約に掲げています。

ペイロール担当者はペイロールベンダーを利用することがほとんどなので実際に計算することはないかと思いますが、変更直後は正しく計算されているか確認が必要になるかと思います。

Social Security(年金)を非課税にする

年金についても、非課税にすると公約に含まれています。これも年金生活者にとっては、非常に喜ばしい内容ですね。

Child Tax Creditの増額

この度副大統領に選出されたVanceさんが、Child Tax Creditを$5,000に増額することを提案しています。これは、正式に選挙公約に含まれてはいないようですが、Child Tax Creditが増額する可能性はありそうです。

州・地方税控除制限の撤廃

現在の税法では、州税・地方税の控除額が$10,000までと制限されています。この制限を撤廃することを提案しています。

電気自動車購入時の優遇撤廃

バイデン政権時に、電気自動車購入時の税額控除の優遇策が導入されました。この優遇策を撤廃することを提案しています。

米国外に住むアメリカ人の二重課税撤廃

アメリカ国籍を持つ人やグリーンカードを持つ人は、アメリカ国外に住んでいてもアメリカに納税が必要になります。(一定の米国外収入を除く税法の規定や、外国税額控除によって実際に納税が生じるかはケースバイケース)

今回の選挙公約では、米国外に住む人々の二重課税を撤廃することも含まれています。

これは日本に住むアメリカ国籍を持つ方や、グリーンカード保持者にとって非常に喜ばしい内容ではないでしょうか。実はアメリカ国籍を持っていますという方は結構いらっしゃるようなので、今後の行く末に注目の内容かと思います。

法人税

法人税の税率を21%から20%に下げることを提案しています。また、アメリカで製造する会社の法人税率を15%にすることも提案しています。

まとめ

正直、まだ選挙も終わったばかりですので、現時点ではわからないことだらけな状態です。とりあえず、どのような公約があったかを把握し、今後どのように実際なっていくかを見守っていくことが重要かと思います。

アメリカに暮らす方々に何か影響がありそうなことがありましたら、ここで共有させていただきたいと思います。

参考記事
wsj.com
Trump’s Tax and Tariff Ideas: Details & Analysis
We estimate Trump’s proposed tariffs and partial retaliation from all trading partners would together offset more than t...
wsj.com
How Will Trump’s Universal and China Tariffs Impact the Economy?
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