「冷やし中華はじめました」的なタイトルですが非常にマジメな内容です。
いよいよIRSも1/29から申告書の受付を開始しました。というわけで、我々の繁忙期も始まっているわけであります。
我々会計事務所の人間も当然必死に頑張るわけですが、一方でお客様の会計事務所に対する不満も考えてみたいと思います。
正直耳が痛い話ではありますが、一番多いのは「問い合わせへの回答が遅い。」になると思います。
特に多くのクライアントを抱えている事務所では、問い合わせ量も非常に多くお客様をお待たせしてしまうのが日常茶飯事になっているかと思います。
そこで少しでも「回答の遅さ」を解消すべく色々と考えました。
今日は申告シーズンの悩みを考えていきたいと思います。
少しでも繁忙期が楽になると嬉しいですね
ここで問い合わせ対応をスピードアップさせる方法を考えてみたいと思います。
1. 従業員を社畜化する令和の時代一発アウトなアイディアです。我々の新卒のころ(2000年代)は若手は定額使い放題でしたが、今の時代そんなことは許されません。
また、そんな事務所は人が辞めてしまい問い合わせ対応どころではなくなってしまうでしょう。
というわけで、2024年に従業員の社畜化はできないことになります。
2. インド等にアウトソーシングインド等の人件費の安い国に問い合わせ対応だけアウトソーシングするアイディアです。時差がありますが、交代制にすれば日夜関係なく対応ができそうです。
ただし、問い合わせの言語が英語一択になってしまいます。ただでさえよくわからない税金の話が英語で行われると、更にわからないことになってしまうでしょう。
また、今はインドの人件費が少し安いかもしれませんが、現地のインフレによって人件費が高騰することも考えられます。
アウトソーシングの費用が高くなると、申告書の作成費用も上げざるを得なくなります。
というわけで、インド等にアウトソーシングするアイディアもあまりメリットがなさそうです。
3. 管理職ががんばる若手に仕事をお願いできないなら、中堅管理職ががんばるしかありません。今の生き残った40代は氷河期を生き延びてきた猛者たちです。きっとやってくれるでしょう。
生き延びた猛者たちは若いころの勢いで日夜がんばってくれるかもしれませんが、彼ら・彼女らも年齢が年齢です。家庭もあるでしょうし、体が言うことを聞いてくれない人も増えたでしょう。
やはり、令和の時代に人ががんばるのは難しいと言えるでしょう。
4. AIの力を使うやっと令和の時代にマッチしたアイディアが出てきました。
昨今、生成AIが各所で話題になっています。最初は検索に毛が生えた程度かと思っていましたが、色々と試していると大きな可能性を秘めていることに気が付きました。
そうです。生成AIは24時間、365日文句も言わず働いてくれるのです!!
「なんで私のアサインはこんなに多いんですか?」「〇〇さんと働きたくありません。」「私だけ残業多すぎます。」なんて事は一切言わずに働いてくれます。
それでは、生成AIを使ってどのように問い合わせ対応をするか考えていきましょう。
自社の問い合わせ対応生成AIを作る「生成AIを作る」と書きましたが、私がChat GPTやBardを作るわけではありません。そんなことしていたら、今生が終わってしまいます。
詳しい内容は専門的なサイト等に譲りますが、現在有料のサービスを使うことで自分用の生成AIを作ることができます。
自社用の問い合わせ対応生成AIを作ることによって、お客様は24時間365日いつでも問い合わせをすることが可能になるわけです。
単に自身でChat GPTやBardにアクセスして、「勝手に質問してください。」というわけではないということです。
問い合わせ対応例ここで自身で作成した生成AIがどのような問い合わせ対応するか、実際の画面を見てみたいと思います。
こちらでは駐在員の方々から多く頂く問い合わせを生成AIに聞いています。
自社の生成AIなので、トレーニングした内容を回答してくれるようになります。
(現在テスト段階なので一部画像を加工しています。)
では、一般に公開されている生成AIに同じことを聞いてみたいと思います。
これでは必要な回答を得られることはできなそうですね。
このように自社の生成AIを作成することで、お客様の問い合わせ対応に使えることができるようになります。
生成AIががんばってくれるので、我々人間はより難易度の高い問い合わせに対応する時間を確保することができるようになります。
また、お客様もいつでも問い合わせができるようになり、「回答が来ない」という不満は解消されるのではないでしょうか。
生成AIを使う際の注意点非常に便利な生成AIですが、使用する際にはいくつか注意しなければいけないことがあります。
情報の正確性生成AIの素晴らしい点でもあるのですが、定かでない内容についても真実のように回答をすることがあります。
お客様の質問内容がトレーニングした内容で無い場合、Webから検索した不確かな回答を提供してしまう場合があります。
一義的な問い合わせ方法としては有効ですが、正確性については常に注意を払う必要がありそうです。
個人情報の取扱Open AIやGoogleが作成している生成AIは常に使用者の言語を「学習」しているようです。
つまり、入力した内容が他の利用者の回答に使用される可能性があるということになります。
自社生成AIを使用する際に「開発者と内容を共有しない」という選択が可能ですが、実際どのように情報が取り扱われるかわかりません。
生成AIを使用する際は個人情報や個人を特定できる情報は入力しないようにしましょう。
まとめ2024年に会計事務所をブラック化することは許されませんので、何か手を打たなければいけないでしょう。
今後も最新のテクノロジーを利用して、お客様の利便性の向上に役立てたいと思います。
会計事務所に問い合わせをしても回答が得られずに困っている方は、ぜひ「お問い合せ」からご連絡ください。
ちなみにこちらの画像はAIが考える「AIに駆逐される社畜」です。
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