シャドーイングの添削をしてくれるシャドテン。
英語コーチングスクール「PROGRIT(プログリット)」が手掛けるアプリです。
「リスニング力が伸びた」という声がある一方で、月額2万円超なので実際に試す前に他のサービスと比較したくなる人もいるかと思います。
この記事では、シャドーイング添削を受けられるアプリ「ENGLISH COMPANY MOBILE」とシャドテンを徹底比較します。
どちらもシャドーイング添削を受けられる優秀なアプリですが、設計思想が明確に違います。
記事内で詳しく解説しますが、先に結論を紹介しておきます。
どちらも無料アプリとは一線を画すハイクオリティなサービスなので、自分に合ったアプリ選びの参考にしてみてくださいね。
シャドーイングの2つの効果
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、1〜2語遅れて発声するトレーニングです。聞こえてくる音声を影(シャドー)のように追いかけることから、シャドーイングと呼ばれています。
シャドーイングは、もともと通訳者を目指す人のトレーニングでしたが、最近では多くの英語学習者に知られるようになってきています。非常に効果が高いので「最強の英語トレーニング法」と呼ばれることも。
ここでは、シャドーイングの2つの効果を紹介します。
リスニング力の向上
シャドーイングの最も大きな効果は、リスニング力の向上です。
リスニングの2つのステップ
ただ、これだとざっくりしすぎているので、リスニングのプロセスをもう少し細かく見てみましょう。
リスニングには2つのプロセスがあります。
ステップ2|聞き取った音の意味を理解する(理解)
まず、音声で単語を聞き取り、その後に頭の中にある単語や文法などのデータベースをもとに聞き取った内容を理解します。
日本語であれば、意識しなくても音声を聞き取った瞬間に理解できるはずです。つまり、無意識に音声知覚ができているわけです。
一方、英語になると音声知覚に脳のメモリが使われてしまうので、「英語が全く聞き取れない!」という状態になってしまうのです。
シャドーイングで音声知覚を鍛えられる
シャドーイングに取り組むと、音声知覚を鍛えられます。
なぜなら、シャドーイングをするときは、聞こえてくる音に集中し、正確に再現する必要があるからです。
その結果、シャドーイングに繰り返し取り組むと、考えなくても英語の音を聞き取れるようになるのです。
スピーキング力の向上
シャドーイングには、スピーキング力向上の効果も期待できます。
スピーキングの3つのステップ
リスニングと同様にスピーキングもプロセスを分解してみてみましょう。
ステップ2|頭の中で英語の文章を作る(言語化)
ステップ3|実際に声に出して発音する(調音)
最初に言いたいことを頭の中でまとめます。このプロセスを「概念化」と呼びます。
次の「言語化」のステップでは、頭の中にあるデータベースを元に英語の文章を作ります。この時に、頭の中で発音やリズムなどをシミュレーションしています。最後の「調音」のプロセスで実際に発声します。
シャドーイングでは、言語化と調音のプロセスを何度も練習するので、スピーキング力が伸びるわけです。
シャドーイング添削が必要な理由
ここまでシャドーイングで得られる効果を解説してきました。
実は、シャドーイングには2種類のやり方があります。
この章では、2種類のシャドーイングのやり方や効果を紹介した後、シャドーイング添削が必要な理由を説明します。
2種類のシャドーイング
プロソディ・シャドーイングでは、とにかく英語の音に集中して、音声を真似していきます。
最初のうちは、音声をコピーするのが難しいですが、繰り返し練習すると次第に楽にできるようになっていきます。
その結果、プロソディ・シャドーイングに繰り返し取り組むと、リスニングの「音声知覚」を鍛えることができます。
コンテンツ・シャドーイング
コンテンツ・シャドーイングは、英文の内容をイメージしながら、音声を復唱するトレーニングです。
コンテンツ・シャドーイングを繰り返すと、リスニングの音声知覚が自動化(無意識にできる状態になる)されるだけでなく、スピーキングの言語化と調音も鍛えられます。
なぜなら、頭の中のデータベースから単語や文法を瞬時に引き出す必要があるからです。
ただ、コンテンツ・シャドーイングは非常に負荷が高いので、最初はプロソディ・シャドーイングから取り組むのがおすすめです。
シャドーイングに添削が必要な理由
このようにシャドーイングは、さまざまな効果が得られる強力な学習法です。
ただ、シャドーイングは音声を聞きながら発声する負荷が高く難しいトレーニングなので、我流で取り組むとやり方を間違えてしまい「せっかく頑張ったのに、思ったような効果が得られなかった......」ということになりがちです。
特に、英語の「音の変化」を再現するのは簡単ではありません。なぜかというと、私たちは学生時代に「教科書的な発音」を身につけてしまっているからです。その結果、ネイティブが自然に話す英語の音と、頭の中でイメージする音にギャップが生じてしまうのです。
たとえば、映画『アナと雪の女王』の主題歌”Let it go.”は、「レリゴー」のように発音されます。文字を見て「レット・イット・ゴー」だと思っていたら、ネイティブが「レリゴー」と発音しても何を言っているかわかりませんよね?
そして、自分一人ではこのギャップに、なかなか気づけない。
だからこそ、シャドーイング音声をプロに添削してもらうのが効果的なのです。
シャドテンとENGLISH COMPANY MOBILEの比較
次に、シャドテンとENGLISH COMPANY MOBILEを比較します。
シャドテン ENGLISH COMPANY MOBILE 料金 ¥21,780/月 ¥21,780/月 シャドーイング添削 ○ ○ 動画コンテンツ ○(シャドーイングのやり方、添削の活用法、音声変化、学習ノウハウ) ○(文法、ウェビナーのアーカイブ) その他 - オンライン英字新聞(Nikkei Asia)
(オプション)パーソナルトレーニング
(オプション)TOEIC IP申込 特徴 ・スマホアプリで操作性が高い
・コンテンツの量や種類が豊富
・シャドーイングに特化
・モチベーションを維持しやすい ・総合的、かつ本質的な英語力が身に付く
・人気スクールENGLISH COMPANYの看板トレーニングに取り組める
・単語、文法、リーディング、シャドーイングなど総合的なトレーニング
比較表だけを見ても、いまいち違いがわかりませんよね?
ここでは、実際に両方のサービスを試した筆者が、両者のメリット・デメリットを解説します。
シャドテンのメリット・デメリット
シャドテンは、とにかくシャドーイングの数をこなすことに特化したサービスです。
シャドテンのメリット
シャドーイングの添削だけでなく、モチベーションを高めるメッセージが来たり、学習が滞るとリマインドが来たりします。
また、次のような特徴があります。
もちろん、シャドーイングへの添削も丁寧で、フィードバックを踏まえて練習するとスムーズにシャドーイングができるようになります。
特に、音を意識するプロソディ・シャドーイングの訓練には最適です。
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シャドテンのデメリット
唯一のデメリットは、「シャドーイングが有効な人でないと、効果が薄い」ことです。
「え? どういうこと? シャドーイングは最強のトレーニング法なんじゃないの?」と思うかもしれません。
先ほど解説したように、プロソディ・シャドーイングは、リスニングの「音声知覚」を伸ばすトレーニングです。
逆に言うと、シャドーイングだけをやっていると、リスニングの「意味理解」のプロセスは鍛えられません。「意味理解」を伸ばすには、単語学習、文法学習、リーディング学習などに取り組む必要があります。
「リスニングが苦手」を細分化
少し整理すると、「リスニングが苦手」という場合、大きく2つのグループに分類できます。
シャドーイングは「1.英語の音を聞き取れない」人には効果が大きいですが、「2.音は聞き取れるけど、意味を理解できない」人には効果が薄いのです。
つまり、「リスニングが苦手→シャドーイングをやろう!」と考えるのではなく、「自分の弱点がどこにあって、本当にシャドーイングは意味があるのだろうか?」と考えるのが大事なわけですね。
一旦考えてみて、やはり「自分にはシャドーイングが効果的だ」と思えるのであれば、シャドテンは良い選択です。
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ENGLISH COMPANY MOBILEのメリット・デメリット
「え、、、自分の弱点とか言われても、よくわからない......」という場合は、ENGLISH COMPANY MOBILEがおすすめです。
メリット
ENGLISH COMPANY MOBILEは、社会人に人気で累計25,000人以上が受講した英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)」が手掛けるサービス。看板メニューの「速読Reading」にスマホ一台で取り組めるサービスです。
速読Readingとは、ステップを踏んで英文を理解するトレーニングです。
(*)チャンクリーディング:英文を塊ごとに分けて意味を理解する読み方
ステップを踏んで学習する利点は以下の2つです。
ENGLISH COMPANY MOBILEには、バリュープランとフィードバックプランがあり、フィードバックプランを選ぶと、シャドーイングの添削を受けられます。添削も非常に具体的で丁寧です。
このように、リスニング力もスピーキング力も総合的に伸ばせる隙のないサービスです。
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21,000人が受講したスクールの看板トレーニング
デメリット
反対に、ENGLISH COMPANY MOBILEには以下のデメリットがあります。
ただ、総合的で本質的な英語力を身に付けたいなら、ENGLISH COMPANY MOBILEがオススメです。
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運営スクールの思想の違い
筆者は、両方のサービスを体験してみて、どちらも開発したスクールの思想が表れていると感じました。
シャドテンの思想
シャドテンを開発したのは、英語コーチングスクール「PROGRIT(プログリット)」。
「圧倒的な学習量で、短期間で英語力を伸ばす」のがコンセプト。社名にも表れているようにGRIT(やり抜く力)を重視しています。
シャドテンは、とにかく「シャドーイングをやり抜く」ことに特化したサービスです。
ENGLISH COMPANYの思想
ENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)を運営する、株式会社スタディーハッカーのミッションは「Study Smart(学びに合理性を)」。
「アカデミックな専門性を最大限に活かして、最も効率的に英語力を伸ばす」ことにフォーカスしています。
ENGLISH COMPANY MOBILEは、指示される順番に取り組むと、自然と本質的な英語力を伸ばすのに最も効率が良くなる順番に設計されています。
単にシャドーイングに取り組むのではなく、本質的な英語力を伸ばすための学習の一環としてシャドーイングを位置付けているのが特徴です。
PROGRITとENGLISH COMPANYの比較について、もっと詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてみてください。
⇨ご参考:【結論】イングリッシュカンパニーとプログリットの違いを分かりやすく比較
ここまでシャドテンとENGLISH COMPANY MOBILEを比較してきましたが、結局どちらがおすすめなのでしょうか?
筆者の意見をまとめておきます。
シャドテンがおすすめな人
「シャドーイングをやればリスニング力が伸びる!」というイメージを持てる人には、シャドテンがおすすめです。
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ENGLISH COMPANY MOBILEがおすすめな人
しばらくシャドーイングの添削を受けて慣れてきたら、シャドーイングの添削のない「バリュープラン」に変更することもできます。バリュープランはフィードバックプランやシャドテンの5分の1の料金(*)なので、無理なく続けやすいですね。
(*)シャドテン、ENGLISH COMPANY MOBILE フィードバックプラン:21,780円/月
ENGLISH COMPANY MOBILE バリュープラン:4,378円/月
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まとめ|自分に合ったシャドーイング添削アプリを選ぼう
この記事では、シャドテンとENGLISH COMPANY MOBILEを比較しました。
筆者は両方使いましたが、どちらも非常に優れたサービスです。
一見すると違いがよくわかりませんが、以下の特徴があります。
ぜひ、この記事を参考にして、あなたにピッタリのサービスを選んでみてくださいね。
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