英語を学び直したいと思っているなら、まずは中学英語をしっかり身につけることを目指しましょう。
一般的な英会話なら、中学英語レベルで十分通用します。
そう言われても、すぐには信じられないかもしれません。
そこでこの記事では、
といった疑問を解決します。
中学英語をマスターするための勉強法と教材も紹介するので、学習の参考にしてください。
中学英語レベルを具体的に解説
「中学英語レベル」と言われても、ざっくりしすぎていてイメージしづらいですよね。
まずは、具体的にどのくらいのレベルなのか確認しておきましょう。
中学英語レベルとは?
中学英語レベルとは、中学校卒業までに習う英単語・英文法が身についている状態のことです。
文部科学省では、中学校の英語学習の目標が、技能別(聞くこと・読むこと・話すこと[やり取り]・話すこと[発表]、書くこと)に設定されています。
そのうち、最も英会話に関係のある「話すこと[やり取り]」の目標は次のとおりです。
関心のある事柄について、簡単な語句や文を用いて即興で伝え合うことができる
日常的な話題について、事実や自分の考え、気持ちなどを整理し、簡単な語句や文を用いて伝えたり、相手からの質問に答えたりすることができる
社会的な話題に関して聞いたり読んだりしたことについて、考えたことや感じたこと、その理由などを、簡単な語句や文を用いて述べ合うことができる
引用:中学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語編
まとめると、「中学英語=日常会話や簡単なディスカッションができる程度」ということになります。
中学英語の英単語
今の社会人が中学3年間で学習した単語数は、およそ1,200語です。
(※2021年から小学校で600〜700語、中学校で1,600〜1,800語に増えました。)
対して、英語ネイティブが日常生活で使う英単語は、2,000語〜3,000語程度と言われています。
つまり、中学英語をマスターすると、「ネイティブの日常会話の半分くらいは、辞書なしで理解できる」という状態になります。
わからない時は質問すればいいので、海外旅行中などの基本的な会話なら問題ありません。
仮に1,200語を3ヶ月で暗記するなら、1日13語のペースで覚えればOK。
実際には、aやtheなどの冠詞や、andやbutなどの接続詞はすでに身についているので、1日10語程度で十分です。
中学英語の文法
単語に比べると、文法のほうが大変かもしれません。
中学校で習う文法事項には、下記の項目が含まれています。
「難しい文法ばかりでイヤだな......」と思うかもしれませんが、ここさえ乗り切れば、もう文法の壁にぶち当たることはありません。
なぜなら、高校で習う文法は、ほぼ中学英語の応用だからです。
基礎文法が頭に入れば英語がグンと上達するので、ここは頑張りましょう!
「復習に時間をかけていられない」という人は、後半で紹介する教材を参考にしてください。
中学英語レベルでどれくらい会話ができるか?
では、中学英語レベルが身につくと、実際どのくらい英語が話せるのでしょうか?
私の経験から、できること・できないことの例を挙げてみました。
海外旅行に必要な会話→できる!
英語圏に旅行をする時、ガイドさんや通訳がいなくても、基本的に問題ありません。
たとえば、ホテルのチェックインやレストランでの注文といった場面です。
バスの乗り方がわからなかったり、落とし物をしたりといった「ちょっとしたトラブル」にも、中学英語で十分対応できます。
ネイティブとの雑談→ゆっくりならできる!
ネイティブとの雑談はできますが、条件があります。
それは、相手が「こちらが英語初心者だということを理解して、根気づよく分かりやすく話してくれる人」だということ。
中学英語レベルだと、知っている単語数が少ないので、相手に聞き返したり、ゆっくり説明してもらったりしなければならないからです。
私は留学中、一対一の会話はできていたのに、相手がネイティブ2人になったら会話に参加できなくなる経験をしました。
冗談をまじえたテンポの良い会話についていけなかったのです。
その時、「一対一の時は、私に合わせて簡単な言葉で話してくれていたんだな」と気付きました。
最初のうちは、ゆっくり話してくれる優しいネイティブを見つけて、会話の練習につきあってもらうのがオススメです。
ビジネスでの交渉→厳しい!
ビジネス英会話は、中学英語レベルだと厳しいです。
なぜなら、学校生活に必要な英語と、ビジネスシーンに必要な英語は別モノだから。
日本語でも、
のように、ビジネスの場面で使われる表現がありますよね。
また、いちいち聞き返していたら話が進まないので、交渉や議論にはもっと高レベルな英語が求められます。
私は英語を使う仕事をしていましたが、正直、高校英語レベルでも足りないなと感じました。
とはいえ、ビジネス英語も中学英語が基礎になっています。
ビジネス英語特有の単語やフレーズを覚える必要はありますが、文法に関しては中学英語レベルを身につければ、大抵の状況に対応できます。
「中学英語がわからないのに、ビジネス英語だけできる」という人はいません。
ビジネスで英語を身につけたい人も、まずは中学英語を完璧にするところから始めましょう。
英会話に使える中学英語をマスターする勉強法
中学英語をマスターして英会話を上達させるポイントは、「限られた知識を最大限に活かすこと」です。
もちろん知識が多いほうが表現の幅が広がりますが、中学英語だけでも、工夫すれば自由に話せますよ。
では、具体的な勉強法を3つ紹介します。
使えるフレーズの丸暗記
初心者がまずやるべきことは、使えるフレーズの丸暗記です。
このような基礎的な会話を、そのまま覚えてしまいましょう。
「こういう時はこう言う」というパターンが頭に入っていれば、会話がとても楽になります。
次のような表現を優先して覚えておくと便利です。
実際の英会話では、じっくり考えている暇がありません。
「言いたいことが口から出てこない!」という時に、とりあえず使える言葉をストックしておくと、安心して会話にチャレンジできます。
中学英語レベルでも、実際の会話で使える表現はたくさんありますよ。
基礎単語の応用
「take=〜を取る」のように、英単語をひとつの日本語訳と結びつけて覚えていませんか?
そうだとしたら、ちょっともったいない。
実は、takeは他にもいろいろな意味で使えるからです。
このように、基礎単語を応用すれば、新しい単語を覚えなくてもさまざまな表現ができます。
get、make、haveのような一般動詞や、on、atといった前置詞など、簡単な単語ほど幅広い意味を持っています。
辞書を引いたり、ネット検索をしたりすれば簡単に調べられるので、一度見直してみてください。
後半で紹介するTwitter「こあたん こあらの学校」でも、下図のようにわかりやすくまとめられています。
https://twitter.com/KoalaEnglish180/status/1275747327035072514
英英辞典ゲーム
英英辞典ゲームというのは、私が友達とよくやっていたゲームです。
やり方を説明します。
1. 相手が知っていそうな英単語をひとつ思い浮かべます。
例)teacher
2. その単語を使わずに、単語の意味を相手に説明します。
例)「It means a person who works at school. He tells students how to study.(学校で働いている人です。生徒に勉強の仕方を教えます)」
3. 最後に英英辞典で答え合わせをします。
例)ケンブリッジ英英辞典の場合:teacher - someone whose job is to teach in a school, college, etc.(学校や大学などで教える仕事の人)
このゲームは、自分の知っている単語だけで説明するトレーニングになります。
中学英語をうまく使いこなせれば、難しい単語をたくさん覚えなくても、いろいろなこと伝えられますよ。
ひとりでもできるゲームなので、スキマ時間にやってみてください。
英会話に使える中学英語をマスターする教材
中学英語を身につけるためには、文法をひととおり復習したり、単語を暗記したりしなければなりません。
でも、「参考書だとやる気が起きないな......」という時もありますよね。
そんな時でも使えて、かつ効率よく中学英語をマスターできる教材を3つ紹介します。
おすすめのYouTubeチャンネル
まずはYouTubeです。
食事中にテレビを見たり、移動中にスマホゲームをしたりする代わりに、解説動画を見れば、楽しく学習できますよ。
「とにかく効率よく英語をおさらいしたい!」という人には、イングリッシュおさるさんの、こちらの動画がおすすめです。
約2時間の長い動画ですが、これ1本で中学英語の重要ポイントを網羅しています。
しかも、学校の授業のように長々と文法を続けるのではなく、イラストや身近な例でテンポよく解説してくれます。
「atは2次元でinは3次元」など、「なるほど!」と感心するような情報がたくさん出てくるので、おもしろくて一気に観てしまいました。
これを観るだけで、教科書だけではわからない"英語の感覚"が身につきます。
おすすめのTwitterアカウント
Twitterでも英語学習に関する情報がいろいろと発信されています。
私がフォローしている中では、「こあたん こあらの学校」のTwitter(@KoalaEnglish180)の投稿がわかりやすく、読むだけで勉強になります。
こちらは前置詞をイラストで表現した表です。
https://twitter.com/KoalaEnglish180/status/1643109762475909120?s=20
英語の前置詞は日本人がつまずきやすいところですが、イメージで整理すると記憶に残りやすくなります。
ほかにも音声変化のルールや、語源を使って効率よく単語を覚える方法など、学習に役立つツイートが毎日流れてくるので、ぜひチェックしてみてください。
おすすめのスマホアプリ
スマホアプリを活用すれば、スキマ時間にコツコツ学習することができます。
「英会話ができるようになりたい」という初心者には、「スタディサプリENGLISH 新日常英会話コース」がオススメ。
レベルごとにレッスンを選択できるので、中学英語の基礎から学び直せます。
単語を覚えたり発音を練習したり、さまざまな機能があるので、教材に迷ったらとりあえずこのアプリだけあれば十分です。
また、ドラマ仕立てで続きが気になるストーリーなので、私の場合は英語学習の習慣化にも役立ちました。
「英語をやり直したいけど、続けられるか自信がない......」という人は、試してみる価値がありますよ。
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「続けられる」日常会話アプリの決定版
まとめ|まずは中学英語をマスターしよう
中学英語を使いこなせるようになれば、自由に海外旅行をしたり、外国人とコミュニケーションをとったりなど、楽しみの幅が広がります。
また、中学英語でしっかりと基礎づくりをしておけば、ビジネス英語へのステップアップもラクになります。
少しの努力で誰でも身につけることができるので、ぜひ頑張ってみてくださいね!
「独学だと続けられなそう......」という人へ
「そうは言っても、独学だと続けられなさそう......」という人もいるかと思います。
そんな場合は英語コーチングがおすすめ。
英語コーチングとは、専属の英語コーチが受講生一人ひとりのカリキュラムを作り、徹底的に学習をサポートしてくれるサービス。
英語の初心者でも3ヶ月〜1年間で、中学英語はもとよりビジネス英語をマスターできます。
以下の記事には、
などを解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。