海外にいるといろんな経験をします。特にリスクということに関しては色々とあります。
わたしがロンドンにいたときは、例のパリでのテロ事件があり、その日以来、朝起きるたびにBBCを見て何も起こっていないとほっとする日々が続きました。その後もアリアナ・グランデのコンサート会場での事件等ありましたが、切実に身に迫る危険としてテロというものを感じていました。
そして今は中国で起きている新型肺炎。うちも香港に事務所があり、駐在社員の対応中。これも東京にいるとわかりませんが、香港ではシンセンとのボーダーが封鎖されたとかされないとかいう話も聞くし、空港も厳戒態勢に近いとのことです。
まあそういう大きなことはめったにありませんが、日常でも小さなことなら、電車が時間通りに来ないとかごく普通ですので、大切な約束やイベントがあるときには余裕を持つとかは当然。
あるいは、ロンドンはかなり安全な都市ですが、それでも地域によっては注意しなければいけないとか。
このあたりは日本ではほとんど感じることのないリスクなんですが、海外生活をしてますと、当然にリスクマネジメントということを無意識に覚えていきます。
ビジネスですと訴訟なんかは当たり前だし、国際取引となると、信用できない相手も多い。ここらあたりもリスク管理の重要なところです。
さらには、アメリカだと勤めていても会社都合でいきなり解雇になったりもするわけで、常に自分と会社の距離というものを考え、会社は自分を守ってくれるものではなく、契約で取引しているのだというくらいに考えることが必要です。要は常に自分の価値を高めるような努力をしておかないといけない。
こういうことを考えると、海外で生きるほうが逞しくなるのではいかと常々思っています。
もちろん、危険なことは起こってほしくないし、おおきなリスクを経験したくないと願いますが、自分のできる範囲でそういうことを避けるマネジメントを覚えるというのは生きる上でかなり重要なことなのではないかと感じます。
歴史を見ても、世界中に戦争や紛争のない時代というのはほぼ無いし、自分の人生を振り返ってもいろんなことがあったことを思いますと、リスクに対するアンテナが敏感とか、それを避けるための知恵とかは生きていくためにとても大切なものなのかもしれません。
なんかわけのわからない話になりましたが、海外を飛び歩いておりますと、日本に住んでいるとともすれば平和ボケに陥るという感覚があり、まあちょっとつぶやいてみました。
おわり。
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