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知識バカはもういらない。中学受験の段階で考える力・それを伝える力が試される。

電車のなかで良く日能研という塾の広告を良く見ます。中学受験の際に実際に取り上げられた問題が掲載されており、個人的には好きな広告です。少し前までは数学の問題を掲載することが多かったのですが、最近は、お題が出されてそれに対して解決策を考えて記述する問題が多くなっています。日能研が選んでいるというのもあるでしょうが、そういった問題を色々な私立中学が出している傾向が強まったということもあるでしょう。

 

最近、日能研の高校に掲載された渋谷教育学園渋谷校の問題です。以下引用(原文ママ)

 

渋男君は、算数のテストでクラスの上位半分に入ったら、ごほうびをもらう約束をお母さんとしました。テストが終わり返却されたところ、渋男君はクラスの平均点よりも低い点数でした。それを見たお母さんは「平均点よりも下だから、上位半分には絶対に入っていないわね。」と言いました。

 

【問題】

 

「平均点よりも下だから、上位半分には絶対に入っていない。」とは限りません。

その理由を、お母さんが納得するように説明しなさい。

 

 

ここで、設問側が回答者に求めているのは、まず「平均」の知識があることと、この問題のお母さんの主張を覆せる論理性を持ち併せていることの2つです。また、自分の考えを文章で表現できるかどうかというところも見ていると思われます。この問題から、この中学が知識はもちろん、論理性と(文章)表現力をある生徒を求めていることがわかります。

 

なぜ、そのような生徒を求めるのでしょうか。理由としては、高大接続による大学入試改革の一環で入試の中で、論理性(例:国語の記述)や表現力(例:英語でのスピーキング)が求められるようになってきて、それに対応できる生徒が欲しいからだと思われます。論理性や表現力は社会で仕事をするうえで必要な能力なので、これらの能力がないと厳しい世の中になってきているということを言わざるを得ません。

 

 

(担当:川崎純)

 

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