まさしく、去年の今日、2年間のロンドン生活を終えて、日本に帰ってきた。
ロンドンの最後の日は、大家さんとのインベントリーチェック、そしてなんと大家さんがヒースロー空港まで車で送ってくれるという感激のラストシーン。
空港のラウンジでは、まさに2年間のあれこれがフラッシュバック。
「あー帰るんだなー」
込み上げてくる実感。
そして羽田便に搭乗。
様々な思いが頭をよぎり、少し涙腺が緩んだ。
そして今日で1年が過ぎた。
現在53歳、もうすぐ54歳。人生では結婚とか子供が生まれたこととか色んな経験をしたけども、海外赴任といのはそれに匹敵するあるいは、それを超える経験だったような気がする。
もちろん、結婚することでいろんな価値観が変わるし、子供ができることでも自分自身の目的や価値観や責任感が大きく変わる。
がしかし、昨日まで当たり前だと思っていた常識が全く通じないという異質な経験をするというのはそれが初めてだった。
毎月毎月、海外出張をして、世界中を飛び回っていたけども、「住む」、その文化の中にどっぷりと浸かるということがこれだけアイオープニングな経験だとは想像もしなかった。
52歳のオッサンにしてそう思わせた。
若者であったらどれだけの刺激を受けるだろうか。
ロンドン生活の2年間、「外」から日本を見ることでそれまで気づかなかったことが多く見えた。
日本の良さ、そして失速している原因。
「良さ」でいうと、サービスや商品の質の質の高さ、清潔さ、治安、モラル、食文化、、、。
一方で、ネガティブな点としては、戦後営々と築いてきた様々なシステムが古くなって機能しなくなってきている。
なんとかならないのか。
先代は戦後の荒廃から世界トップの豊かな国を作り上げた。我々の世代はその恩恵を受けた。
そして我々の世代は次の世代に何を贈ることができるのだろう。
種の発展が「変異」から起こるように、今のグローバルの産業発展は、異質なアイデアを積極的に生み出そうとするところから起こっている。
翻って日本では、学校であれ会社であれ、異質なアイデアを持つことを良しとしない。
これがどうも「失速」の大きな要因のような気がしている。
均質的な教育と均質的な価値観を最大の武器にして戦後成長を遂げた。
しかし、生物学が証明しているように、種はその強みによって滅びる。
つまり、ある瞬間に強みが弱みに変わる。
そうならないように次の世代に何ができるのだろう。
Jakeこと、私が52歳でブログを始めた理由、それは海外生活の魅力、素晴らしさを少しでもいいから伝えるためだった。
どんな小さなことでもいいから人に刺激になればいいと、海外に行ってみたいと思ってもらえたらいいと。
帰国して1年が経過したけど、今もその気持ちは変わらず、次の世代の子達に、海外にぜひ出て欲しいと思う、願っている。
そういう経験の集積がブレークスルーになるのではと思っている。
我々の世代が先代の築いた富を使い果たす、放蕩息子の世代にならないよう、せめて若者たちに海外生活を経験させるという努力をするというのはどうだろうか。
無論、お金がかかるんだけどね。
でも、ちょっと小金持ちになった途端にブランド物を揃えたり、外車を買ったりするでしょ、それよりも子供達をたとえホームステイでもいいから、海外に出してはどうか。
きっとものすごい刺激を受けると思う。
国際都市と言われながら、99%は日本人だし、英語を勉強しても使う機会もない東京。
一方、ビジネスは世界的な競争を余儀なくされている。
若者たちに少しでも海外の経験をさせたいなと心から思う。
今の仕事を通じて、ぜひ一人でも二人でも海外に送り出したい。
そして我が家の次世代とは正月に話でもしてみようか。
海外かぶれとは言わないでね(笑)。
政治家ではないので、世の中に影響を与えるようなことはできません。
でも、こんな一日10人強しかみないブログであっても、あるいは仕事を通じた海外展開であっても、ささやかでもいいから、一人でも多くの日本人が海外に興味を持ってほしい、そして少しでも海外経験を持ってほしいと願っている。
若者よ、海外に出よ!!
ついでにオッサンもおばさんも海外に出よ!
あー1年は早かった。
来年こそは、再度ロンドンの地をトラベラーとして踏んでみたい。
また違う何かを感じるかもしれない。
あ、そうだ、果たして新年までブログを書くかしら、、、、、、、
2018が皆さんにとって素晴らしい年でありますように。
おわり。
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。