さて、ここ最近、英語の発音とリスニングの勉強を時折しているわけですが、非常に面白い事実に気づきました。
それは、イギリスではとても普通にメジャーなCollinsという英語教材の中での一節です。
あんまり高価ではなく、かつ、しっかりとしたブリティッシュイングリッシュの発音教材として数冊もっているのですが、そのうちの基本のキの一冊から。
まず、レッスンに入る前の前書きをたどっていくと、、、冒頭6ページめ。
Among native speakers, RP is geographically associated with the south-east of England. and socially with the middle class. or people in professional positions.
と記載されています。
みなさんお分かりの通り、「ネイティブスピーカーの中で、いわゆる標準英語といえる発音は地理的にイングランドの東南(ロンドンh周辺)との結びつき、そして中流階級、あるいはプロフェッショナルなクラスの人々との関連が強いといえます」
とのこと。つまり、英語でいう Upper Class というのは、これはもう完全に貴族の流れと称号を持っており、代々、その家でも長男が継ぐことになる希少な家柄、現在の英国では人口の4%しかいないといわれています。これは継承順が法で定められているくらいのようですから、いっくら事業で成功しても、この Upper Classに入ることは無理なのです。
そして次にくるのがミドルクラスという階級とのことですが、これは基本的にオフィースワーカーのことを指すということが常識です。
そしてワーキングクラスというのは、それ以外の労働階級の人々のことらしい。
おもしろいのが、事業で大成功した人などは、自らをアッパーミドルなんかという造語で区別したりするわけですが、とはいえ、Upperというものの壁の高さは半端なく、これはもう血統によってしか得られないもの。
しかし、びっくりするのが、英語のテキストにですら、現代の標準英国英語発音は、イングランドの東南、つまりロンドン周辺に根差しており、かつミドルクラスの話す、あるいはプロフェッショナルな職位にある人達が話す英語の発音であるということを堂々と記載するという事実です。
この国は、本当に差別に厳しい国です。
就職時の願書にすら、年齢や性別を記載する欄はありません。
それはいかなる人も年齢や性別によって差別されてはならない、問題はスキルであるという考えからからきているわけです。
しかし一方、社会の階級、つまりClass ということについてはこの時代においても明確に述べられてしまうというのがやはりイギリス的といのが私の非常に強い印象であります。
英語のテキストのたった1ページの一節ですが、この国の成り立ちを知るにとても十分な説明ではないでしょうか。
おわり。
ブログランキングに参加しております
よろしければ、励みになるのでポチッとクリックお願いしまーす!
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。