皆さんこんにちは、ブリスベン支店の Izzy です。
毎週火曜日は、【Izzyの易しい優しい経済楽】の時間です。
身近な話題、気になる話題、親しみやすい話題をとりあげて
いきますので、オーストラリア経済（かなり大げさ？）を一緒
に勉強しましょう。
さて、巷で少しだけ話題になっているインドネシアの牛の問題
を2週に渡りとりあげましたが、今週はその完結編！？です。
オーストラリアから輸出された牛がインドネシアで残虐な扱い
を受けていた問題に続き、今度はオーストラリアから輸出され
た羊がクウェートで不適切な扱いを受けていることが分かった
そうです。 無所属議員らは、牛に限らずすべての動物の生体
輸出を禁止すべきとする法案を提出したとのことです。
動物保護団体 アニマルズ・オーストラリアは、無所属の
ウィルキー議員、ゼノフォン議員と共同会見を開き、
オーストラリア産羊がクウェートの市場で引きずられ、意識を
失いかけた状態で自動車のトランクに詰め込まれる映像を
公表しました。
両議員は上院と下院の両方において、動物の生体輸出を向
こう3年間で段階的に廃止するという法案を提出しているので
すが、環境政党グリーンズのバント議員は3年後の廃止は遅
すぎるとして、早急に禁止するよう求めているようです。
オーストラリアの羊の生体輸出高は年間約3億ドル。すべての
の動物を考慮した場合、輸出規模は10億ドルに達するという
ことです。
与党労働党内の一部では生体輸出の全面禁止を支持する
声も聞かれているものの、労働党と野党自由党ともに、党と
して同法案を支持する可能性は低いようです。
牛の取り扱いに端を発したこの問題は、羊を含めた国際
貿易問題に発展しました。 そしてオーストラリア国内でも
牛肉の消費が落ち込み在庫がダブつき、価格が下落する
という、経済の原則をみることができました。
今回のこの問題が、貿易問題、需要・供給、価格問題を
考えるうえで好材料になれば幸いです。
Izzy （未年）（めぇー）
