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帰国報告への反応(4)日本人の仲間

 
 
アメリカ人の友人たちとは 今後は 簡単に再会できないと思うから
別れの挨拶にも 力が入ったが
日本人の仲間については 気楽だった。
 
 
 
”日本でまた 会おうね~”
 
 
 
仲の良かった駐妻が 同時期に同じ関東地方に帰ることが決まっていたので
早々と日本で 会う約束をしていたし
その他の人たちも いずれ日本で再会できると思っていた。
 
 
 
お別れというより ”先に行って 待ってるね”、って感じ。
 
 
 
でも 残される方は とても さみしがる。
たいして仲良かったわけでもないのに
「 帰国するの 」というと とても驚いて 目に涙を浮かべる人もいた。
先に 日本に帰ることへの羨望とか、
自分が取り残されるような気持ちがするのだろう。
 
 
 
私も 渡米1年ほどで 
仲良くしていた人の帰国が決まった時は どっと落ち込んだ。
数少ない 貴重な友人のうちの一人がいなくなるのだ。
彼女が抜けた穴は とてつもなく 大きく 
そこから 寒風が吹きすさむような気がした。
 
 
 
そんな湿っぽい空気が嫌で 日本人の友人たちには 
引越し直前まで 帰国の報告ができずにいた。
 
 
それに 前もって知らせると 顔見知り程度の人たちも含めて
義理で 大人数の「送別会」を やりましょう、と、
必ず こうなるのも憂鬱だった。
 
 
 
向こうはイベントに飢えている?から 喜んで開催してくれるが
中には 頻繁に呼び立てられ この種の会合に疲れ切っている人もいる。
 
 
 
一人帰れば また 一人来るのが駐在社会。
一年中 歓迎会と送別会のオンパレードなのだ。
 
 
 
何人かの人たちを 取りまとめてくれるのは ありがたいが
結局 全員に声をかけないと悪い、となり 
最終的には ほとんどしゃべったことのない人まで参加してくださる。
そんな 義理だけで参加してもらう送別会ならいらないし 
仲の良い人たちとは 個人的にランチをすればいいやと思っていた。
 
 
 
 
でも やっぱり わたしも日本人なのかなぁ~
義理とわかっていても やっぱり 日本風の送別の儀式は 感動的だった。
 
 
 
まずは 同じ学区の日本人の仲間たち。
 
 
 
時間もないし みなさんお忙しいから もういいよ、と言っていたのに 
ある人が日本人全員を取りまとめて 送別会を開いてくださった。
 
 
 
ただし 声をかけられた時には 1*日(金)11時で、と
日時は 完全に 決められていた。
10人以上が参加してくださるということで 
全員が空いている日が その日しかなかったとのこと。 
 
 
困った。
 
 
その日は すでにアメリカ人のママ友と 
最後だからと ランチをする約束をしていた。
でも アメリカ人の方は 1対1。 日本人の方は 大人数。
 
 
 
送られる側より 参加する側の都合が優先されているのが 
なんだかなぁ、とは思ったが  せっかくなので 日本人の方を優先し 
アメリカ人には 日程を ずらしてもらった。
 
 
 
 
送別会は 楽しかった。
 
 
 
 
これだけの人数の方が 義理とはいえ 
私個人のために 集まってくださったことが やはり うれしかったし、
こうして 同じ学区の人たち全員が じっくり集まって話をする機会は
実は 年に数回もないのである。
アジア系のレストランで個室をとっていただき ゆったりと
おしゃべりとおいしい料理を楽しんで 送別会を終えた。
 
 
引越しの作業で忙しくて 
あんまり毎日 ランチに出歩いている場合じゃなかったのだけど 
そんな時だからこそ 実は こうしたゆっくりとした時間も必要だったことにも気づかされた。
 
 
 
あぁ 日本人であることも まんざら悪くないなぁ、と思った瞬間。
 
 
 
 
 
そして さらなる感動的セレモニーが 息子のために 用意されていた。
 
 
 
 
それは 日本人補習校での出来事。
 
 
 
 
補習校は 週に1回しか行かないし、 
息子は まだ 通い始めて 数か月だった。
その上 彼は 日本語の勉強が 大嫌いだったし 
クラスメイトが 誰かも 理解していなかったと思う。
 
 
たった数か月、数回の授業を共にしただけのクラスメイトに 
気を遣わせるのも 悪いような気がして 
わざと ギリギリまで 帰国を言わないでいた。
 
 
 
ところが 同じクラスに 偶然 昔から親しくしていたママ友がいて
その人が 密かに クラスマザー(学級委員)に 
息子が 帰国することを 伝えてくれていたのだ。
 
 
 
補習校 最後の日。
 
 
 
息子は毎回 教室に入ることを嫌がって 大変だった。 
しかも 補習校では日本語禁止なのに 英語でベラベラ 
”嫌だ 行きたくない 日本語キライ!”と まくしたてる。
そんな苦労も やっと終わりだと思っていたら 
最後に 級友たちが 息子のために サプライズを用意していた。
 
 
 
送別の言葉を添えたアルバムを作って 渡してくれたのである!
 
 
 
この「送別アルバム」は 
NYに住む日本人特有の文化として定着しつつあるようだが
誰かが帰国すると決まったら みんなでハガキ大の紙に 
写真やメッセージを添えて それを集め、アルバムに仕立てて 渡すのだ。
 
 
それが また どのページも 日本人らしく とても丁寧で 美しい。
お母さんたちが きれいにデコレーションして 
立体シールを貼ったり 写真を切り抜いたり 
まるで スクラップブッキングのようにして 
そこに 温かい言葉を添えてくださるのだ。
 
 
 
補習校嫌いを公言していた息子だったが
このサプライズには とても 感激していた。
20人いるクラスメートとは 実は ほとんど話したこともなかったが
息子は その日ずっと アルバムをめくっては ニヤニヤしていた。
 
 
 
やっぱり 日本人の礼儀正しや思慮深さって すごいね、と
いたく感じ入った出来事でした。
 
 
 
 
 
 
 
ちなみに 補習校に3年間 みっちり通い続けた
上の娘の方は どうだったかというと、
当時のクラスマザーに 「帰国します」と伝えたところ、
「 あら~ うちも夏は実家に帰るのよ! 
  お宅は実家どこ? わたしはね・・・・ ペラペラペラ~ 」
 
こういう人に限って 一度思い込むと 相手の話をまったく聞かないので
何とか 訂正しようとするも 
単なる 夏休みの一時帰国の話にされてしまった・・・。
 
 
 
ま、日本人でも 気のまわる人 まわらない人 
いろいろいるってことですね。
 
 
 
別れの形はいろいろでしたが NYで出会った日本人の方々とは
特別な 思い出がたくさんあります。
そして 苦難を共にくぐり抜けた 貴重な仲間でも あるわけです。
 
 
 
 
日本に帰ると 実際は アメリカにいた頃のように 頻繁に会えないのだけど
わたしの心の中には いつでも 特別な友人として 存在しつづけています。
 
 
 
 
あの時のみなさん 本当にありがとう。
 また どこかで会える日を 楽しみにしています。
 
 
 
 
 
 
 
 
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