出発前に大変だったことのひとつに、「着物の購入」があります。
「駐在先で着物を着るなんて昔の話。」というブログや記事も幾度か見かけましたが
駐在が決まった方はぜひ、前任者の奥様や、
もう駐在されてい同僚の奥様に聞いてみることをお勧めします。
もし「必ず要るというわけじゃないけど、あることが望ましい」という指示があった場合
実は必須だったりします...。
主人から一言「着物がいるかも」と言われましたが、どんな格のどの着物なのか分からず、
別の国に駐在している女性の友人に聞いて、必要なのは「訪問着」ということが分かりました。
かしこまったイベントなどで着用する場合は
「一つ紋の訪問着」がベストな選択だったと、渡航してから知りましたが
紋は後でも入れられるので良しとして。
私は自分の着物を持っていなかったので、長襦袢と訪問着と袋帯を新調することにしました。
着物の格などの話はこの本がかなり頼りになりました。
とても勉強になり、マーカーだらけです。
『着物の辞典』
仕立てるのには1ヶ月ほど見ておいたほうが良いけれど
1点ものなので、なかなか自分の顔色に合うものが見つからず、
値段も安くはないので長年着れる好きな柄に出会うのが難しくて焦りました。
写真は左から、街の呉服屋、日本橋のデパート、別のデパートで試着したものです。
お値段を妄想していただきたい、、
答えは、、、
左の着物が約15万円、中なんと帯と合わせて100万円越え、
右は訪れたデパートのなかの一番安いランクのもので約10万円です。
結局、購入したのは上のなかのどれでもないのですが、
最終的な決め手は
-主観ではなく、母や長い経験のある店員さんの意見を聞いて顔色に合っていること
-場が華やぐようになるべく明めの色
-実は洗濯機で洗える!
でした。
「現地には誰かしら着付けができる人がいるから、着付けができなくても心配なく」
という駐在妻さんのウェブ上のコメントも見かけましたが、
私の住んでいる国のような一桁しか日本人の夫人がいない場合や、
全員がバタバタしている着付けの当日に誰かに迷惑をかけるわけにもいかない、となると
やっぱり自分で着れるに越したことはありません。
毎度、この本を見ながら奮闘しています。 『着付けと帯結び』
着物を着るので精一杯なので、帯は作り帯で助かっています。
数年前に個人的な趣味で着付けの教室に10回ほど通ったことがあったのですが
そのとき習ったのは名古屋帯の結び方で、
着用するために買ったのは袋帯なので、二重太鼓の作り帯にしてしまいました。
そして海外に来たあとで知ってさらに焦った話。
長い駐在や、日本人夫人の多い国では実は2着あったほうがいいんだそうです。
現地で夫人同士の着物の色が被った場合の予備として、
またはお手伝いの立場として和服を着るとき用に、
訪問着より地味なものを1着、という理由だそうです。
また駐在することがあれば、追加で付け下げか小紋を探そうと思っています。
必須とはいえ、もちろん主人の会社から購入の補助が出るわけではないので
自分の結婚前の貯金を使うことになったり
スーツケースの半分が着物と着付け小物で埋まったり
うっかり小物を忘れると海外で調達できなかったり
着付けに2時間かかってしまったり...
と大変なこともありますが
海外で着ると、より繊細な色合いが引き立って見えて
やっぱり日本の美意識はすごい!と思って嬉しくなります。
そして完成度はどうであれ、着るだけで感謝していただけたりします。
普段あまり役に立っていないぶん、このくらいは頑張らなくては...。
あと、着て出かけると地元の方が「一緒に写真撮って!」と集まってきてくれるので
遊園地のマスコットになった気分を味わえます。
写真などに残ると着崩れが気になって凹みますが
いつかは優雅に着こなしたいものです(・ω・;
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。