JUGEMテーマ:海外留学 − スイス・ジュネーブ
ジュネーブの中等教育
みんなが観てるよ〜っでスイスの初等教育を軽く説明しましたので、今日は次の中等教育を説明します。
日本とは全く違う教育システムと考え方に驚きます。
小学校6年生を卒業する前に適性試験があります。
その試験により将来の進路が決定されるのです。
だから希望する適性試験に合格しない場合、翌年も同じ学年にとどまって試験を受けさせる親御さんもいらっしゃいます。
あるいはインターナショナルスクールで違う教育システム(インターナショナルバカロレア、フレンチバカロレア)を受けさせる方も増えてます。
中学以降の所謂中等教育の特徴は将来の職業に繋がっていることでしょう。
ドイツのマイスター制度の影響を色濃く受けたスイスの教育は、小学校での適正試験後、その2/3が職業の基礎教育学校に入ります。
そして、中学卒業後も職業訓練校に進み、何らかのライセンスを取得します。
このライセンス取得は義務。
そして、ライセンスを持っていると最低の雇用賃金が約束されます。
現在、最低賃金は月4200フラン・・・約35万円。年間420万円が保証されるのです。
例えば16歳でプロ契約を結べるサッカー選手の場合もサッカーをしながら夜間の職業訓練校に通わせる義務をサッカークラブに課します。
だから、スイスのプロサッカー選手の多くは引退後もそのライセンスで食べて行く事ができます。
もっとも有名な選手はペンキ塗りのライセンスを持っています(笑)
残り1/3はセカンダリースクールともいうべき進学教育をうけます。
セカンダリースクールと最初に記した職業教育の一部は、更に専門高校を経て訓練校でライセンス取得、あるいは技能専門大学へと進む道があります。
一方、中学終了時に再度適性試験を受け、一部は更に高校に進みます。
彼らも高校卒業時にマチュリテとよばれる大学進学資格試験を受け、合格者はスイスのどの大学でも進学できます。
ですから、スイスの大学には基本的にレベルの違いはないのです。
ただし、人気の学部は独自に選抜試験を実施しているところもありますので、すべての大学、学部とは言い切れないですね。
これは改めて高等教育編でご説明しましょう。
ここまで進むのは同年代の約15%。海外の大学システムに進む生徒を含めてもスイスの大学進学率は20%〜25%と言われています。
これは大学進学率であって、卒業率じゃないです。
大学入学後も3つの関門があり、それらを突破して初めて大学を卒業できます。
また、スイスの大学は12しかありません。スイスの教育法下の大学という意味ですね。
2つの連邦大学と10の州立大学。
そして、卒業時に大学卒業資格と同等の資格(バチェラー、マスター)を与えるという学校がいくつかあります。
その大学資格相当の最難関がローザンヌ・ホテル学校
。
コーネル大学と世界2大ホテル大学と呼ばれる学校で、これら大学を出てないと大手ホテルチェーンの役員以上になれないと言われています(噂で、実のところは知りません)
また、この中等教育の話は、スイス教育法上の制度であって(日本で一条校というんでしょうか)、インターナショナルスクールはこの範疇には入りません。
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