海外帰国生 大学入試編




帰国枠大学入試は、日本の教育制度に基づく教育を受けられなかった生徒を対象に、日本国内の一般生とは別枠で実施されている入試である。

中学入試や高校入試においても同様に帰国生入試が実施されているが、多くの場合一般入試と同一の科目・問題を課し、国内生とほぼ同一基準で評価しようとしているのが現状である。

一方、大学入試では一般入試とは別内容の入試で、別の尺度で評価する。言い換えれば、高校で学習する各教科の知識・理解を重視する日本の一般入試とは別次元のものである。
したがって、入試に向けての準備も自ずと異なる。

入試準備

帰国生の大学入試には、いわゆる帰国枠入試(帰国生特別入試、海外就学経験者入試など名称はさまざま)のほかに、AO入試、自己推薦入試など多くの枠があり、入学時期も8~10月のものと4月とがある秋期入学は書類選考が中心で、小論文試験を中心としたいわゆる帰国枠とは別の入試枠となっている。

その代表的なものは国際基督教大学(9月入学)・上智大学国際教養学部・早稲田大学国際教養学部であり、こうした大学では、願書締切が12~5月で高校在学中に始まり、結果も1~8月に判明する。
一方、帰国生を対象に限定した試験として早い時期にあるのは筑波大学(帰国生徒特別入試10月入学)で、5月末に出願し、7月に筆記試験を中心とした入試がある。
4月入学の中では早稲田大学・慶應 義塾大学・上智大学が他大学に先駆けて9月に帰国枠入試を行っており、その出願は7月~8月となっている。

入試準備にはいくつか時間の必要なものがあるので、遅くとも1年前(アメリカの教育課程で11年生の後半)には、入試準備を始めよう。準備とは、自分が進みたい学部・学科を考え、大学についての情報を集めることや、出願資格を確認することから始まる。
帰国枠大学入試は、国内生の一般入試と比べて倍率が低く、入試日程上数多くの併願が可能なため、十分な準備をせずに帰国する生徒も少なくない。しかし、それでは帰国後願書の入手や必要書類の手配等で時間や労力を費やすことになるため、入試対策に時間が思うほど割けない。

まず、大学・学部選択に時間がかかる。帰国枠入試で成功するには学部・学科への関心・適性が鍵となることが多いが、自分の学びたいことを明確にするのが難しく感じられる人も多くいる。
また、出願の準備においても、推薦状などの書類の手配(海外とのやり取りが必要になるし、先方が夏休みだったりする)、 願書の記入、志望理由書や活動報告書などの作成、検定料の納入、健康診断など、初めて体験することが目白押しである。
それが一人平均4、5校に渡るわけだから、入試に向けての勉強に専念しづらいのは明らかである。

特に、AO(Admission's Office)入試・自己推薦入試などでの受験も視野に入れる場合、出願に向けての書類作成に膨大な時間と労力を必要とすることを予め考慮に入れておくべきである。志望理由書だけでなく、活動報告書、特定のテーマに関する小論文など、作成書類は多岐に渡り、それぞれの分量が大きい上に合否を直接左右するので細心の注意が必要となる。

また、国立大受験まで考えた場合、入試期間が7カ月と長期に渡ることもあるため、合格後の手続き(入学金・授業料等納付)期限をも含めたしっかりとしたスケジュールを、受験校選定の段階で作成しておくことも重要である。
さらに、卒業時期が5~7月でない高校に通っている人は、卒業見込みで受験して数カ月後の4 月に大学に入学するのか、それとも翌年の受験とするのかを考えておかねばならない。自分が進みたいと思う大学の、高校卒業後の期間に対する制限を調べておく必要がある。

帰国生の中には、一般大学受験の厳しさを聞いて、帰国枠入試を簡単であると考える人もいる。しかし、帰国枠入試でよく実施される小論文と英語の試験は、高校時代の知的体験が総合的に問われるもので、付け焼き刃では対応できない。

また、受験生は特定の大学・学部に集中する傾向にある。全体としての入試倍率は低いのだが、首都圏の人気大学・学科の競争には非常に厳しいものがある。毎年、全国で約50大学200学部以上で出願者がいない一方で、一般大学受験並みの競争になる学科を持つ大学も存在する(上智大・立教大の一部の学科や、東京大、一橋大など)。
さらに、高校での成績や統一試験において一定レベル以上の成果を求める大学もある(慶應義塾大学、東京大学、京都大学、横浜国立大学経済学部など)。

つまり、短期間の入試準備だけでは思惑通りにいかない要素が非常に多い。特に、理系希望者は、滞在国と日本のカリキュラムや言語の違いが入試で障害となる。大学入学後の苦労を軽くするためにも文系以上の学習が必要となる。

受験校選定

受験大学・学部学科が本当に自分の関心から決められているかどうかは、入試での小論文と面接、さらに当然だが合格・入学後の大学生活に大きな影響を及ぼす。しかし、どの学科に進むかを決めるのは、さほど簡単ではない。
学びたいことが明確である場合でも、それが本当に勉強できる大学を特定するのには、いろいろ調べなければならない。特に、環境問題関連など従来の学部分類に合わない領域に関心がある場合や、 「国際~」 という広範な領域のどれを学びたいのか明確でない場合など、学科名だけで判断せずに、履修内容の確認が必要になる。

学びたいことが明確でない場合には、それまでの学習や読書で触れたものの中で関心を惹かれたものが何であったか振り返り、それについてさまざまな人と話したり関連図書を読んだりしてみよう。
また、文章を書いて人に読んでもらうことも、自分の関心・適性に気づく良いきっかけになり得る。繰り返しになるが、それが大学出願の1年前には始まっているようにすべきである。

そうした入試準備のスタートの一つとして、入試要項の取り寄せと、各大学のサイトを見ることを勧める。入試日程や出願資格等は、大幅な変更が少ないので、入試前年のもので十分参考になる。帰国生用の受験情報誌で自分が受験する可能性のありそうな大学を大まかに選び、その入試要項を大学に請求するのがよいだろう。入試要項には大学案内が同封されることが多く、志望学部・学科の選定にも非常に役立つ。
また、各大学のサイトが近年非常に充実しており、学部学科での履修内容等、簡単に調べられる場合が多いため、受験校候補となる大学のサイトを早めに見ておくとよい。

受験校選定には、入試日程も大きく関わってくる。どのようなスケジュールで受験をするかをできるだけ早くイメージしておこう。特に、卒業時期が夏でない人は受験校数も限られるし、卒業試験等で受験できない学校もある。早めのスケジュール立てが必要になる。
また、AO入試、自己推薦入試といった新たな形態の大学入試が定着していて、帰国生の受験機会は広がっている。
特に、帰国時期などの問題で帰国枠での受験資格が得られない大学・学部のある帰国生にとっては、そうした受験枠は大きなチャンスである。自分の資質や経験、勉強したいことを問われるという点で帰国枠入試と共通性があるので、受験機会として生かせないか検討してみるのもよいだろう。

選考方法

帰国枠大学入試の選考方法は、 「各大学が実施する入試の成績」および「高校での成績・国家統一試験等の成績」の資料が基本になる。この資料をどの程度重視するかは、各大学・学部・学科で異なるが、概ね以下の3タイプに分類できる。

通常は入学試験(筆記試験)の総合点で合 否が決定されることが多いが、海外・帰国生入試においては、その特徴を考慮して、各学校で様々な観点から選考が行われている。

(1)現地成績重視型

海外で通っていた学校の成績を重視して選抜する。上智大学国際教養学部や国際基督教大学(9月入学)のように学科試験がなく、書類選考によってのみ選抜を行う大学である。
そのため、国家統一試験についての要求も多く、一定以上の成績が必要となる。また、慶應義塾大学も、第一次選考が書類審査になっていて、ここで最終合否の大勢が決まるので、このタイプの大学と言える。
全体的には成績が良いことも大事だが、学部学科と関連のある科目でどんな成績をとっているかも非常に重要である。

(2)入試成績重視型

海外の教育制度や教育水準が多種多様であるので、各大学が実施する入学試験を重視して選抜する。立教大学のように国家統一試験の成績提出を不要としている大学である。また、上智大学(神学部・国際教養学部以外)のように学部学科別に出題する大学もこのタイプである。

ただし、入試成績重視といっても、早稲田のようにTOEFLやSATの書類成績の良い人が得点しやすい入試問題であったり、理系学部での数学・理科の筆記試験のように、高校時代の学習が入試での得点力の土台となったりする場合がある。入試成績重視だからといっても、卒業後の準備だけでは間に合わないことになる。

(3)現地成績・入試成績折衷型

海外の成績をもとにした書類選考と、その後に各大学が実施する入学試験をもとに選抜する。横浜国立大学経済学部、東京大学、京都大学などである。このタイプの大学には、一橋大学のように一般入試と同日程で、一部共通問題を課す大学もある。

国家統一試験

国家統一試験について

国家統一試験は、帰国枠大学入試における重要な判定基準であるが、国により教育制度が異なり、単純な比較は難しいものである。そのため、大学により扱い方は大きく異なるが、国家統一試験の成績の提出を義務づける大学では、その成績が良ければ当然、合格の可能性が増すと言える。

しかし、統一試験の成績が良くても、大学が実施する入試での出来が良くなければ合格につながりにくいのが実状である。それゆえ、統一試験については、その成績そのものより、それに向けて学習を積むことの方が重要であるように思われる。
いくつかの科目を、たとえばインターナショナル・バカロレアのような制度で高校生にふさわしいレベルで学ぶということは、理解力・思考力・記述力を磨くことになるし、大学に入学する上での基本的教養を身につけることにもなる。

一方、そうした学習を意識的に行っていかずに、ただ高校卒業だけを目標としてしまうと、学習内容が高校生としては不十分なものになる恐れがある。母国語を離れ、外国語で学習するということは、学習内容を易しくしたり減らしたりすることに直結しがちだからである。

もちろんその代わりに得るものもまた多くある訳だが、大学という研究の場に進むことを考えるなら、学習の幅と深さにも注意しておくべきだろう。

国家統一試験受験上の注意点

アメリカ系以外のカリキュラムでは、国家統一試験は2年間または1年間の教育課程の最終試験として一度しか実施されなかったり、そうでないとしても年に2度程度しか受験機会がなかったりするため、計画的に勉強しておく必要がある。
一方、アメリカの制度では、前述したような意味で、TOEFL、SAT Reasoning TestsだけでなくSAT Subject Testsまできちんと視野に入れて学ぶことが重要である。

いずれも複数の受験が可能だが、SATは全ての成績が記載されるので、何回も受験してスコアを伸ばすより、きちんと準備をした上で受験をした方が良いようである。TOEFLは、一番良い成績だけを提出できるので、何回受験しても問題はない。

その他考慮すべきポイント

推薦状などにより、課外活動や日頃の態度を評価している大学もある。
勉強以外の活動を通して自分自身やその土地の社会や周囲の人々についてさまざまに感じたり考えたりすることは貴重な経験となるだろうし、大学入試ということで言えば、これは結果的に入試での小論文や英語にも反映する。

また、一つ注意しておくべき点は、TOEFLなどの英語試験の結果が良いからといって入試での英語の出来も良いとは限らないということである。
どんな試験にも特性があり、たとえばTOEFL と入試英語問題は会話力、聴解力、抽象的な文章の読解、複雑な文構造の理解の4点で大きく異なる。会話力、聴解力が不十分でも、入試英語問題に対応できるし、抽象的な文章の読解や文構造の理解が不十分でも、英語に触れた時間の長さに比例してTOEFLのスコアは上がる傾向にある。

海外現地校・国際校での在籍が長い人は、英語での会話に困らないからと言って自分の英語力を過信せず、英語または日本語の文章を読むのが苦手ではないか、または、TOEFLでessay writingのスコアが極端に低くないか、Readingの結果に大きなばらつきがないか注意してみよう。

TOEFLやTOEICなどの英語試験について

大学入学資格となる国家統一試験以外に、TOEFLやTOEICなどの英語試験結果を出願資格や合否判定材料として求める大学が多くあります。

どんな制度で学んでいてもこうした英語試験結果が受験資格または合否判定材料として必要になるのは、たとえば上智大学、国際基督教大学、学習院大学経済学部、横浜市立大学国際総合科学部、明治大学などです。また、中央大学商学部のように一定以上のスコアがあることによって英語の筆記試験が免除される場合もあります。

こうした入試での必要性だけでなく、英語力は英語環境で学んでいる際は学力の土台でもあるわけですから、順調に力が付いているかどうかを確認する意味でもTOEFLなどの英語試験は計画的に受けておくべきです。日々の学校での学習で忙しくても、長期休暇などを利用してきちんと準備しつつ年に2度くらいは受けておきましょう。

TOEFLがiBTとなってから、60以下のスコアの生徒さんの実力が測りにくくなりました。このレベルだと、力がついてきてもなかなかTOEFLのスコアに反映されないため、その場合は海外生にとって点数のとりやすいTOEICを先に受けておくのがよいです。

出願に必要な書類の留意点

受験準備が順調に進むように、以下のことを確認しておく必要がある。

1.卒業証明書(卒業見込証明書)

学校により卒業証明書の発行が異なっている。卒業証書(Diploma)のみを発行する学校と別に卒業証明書(Certificate of Graduation)も発行する学校がある。卒業証書しかない場合は、高校でコピーを用意してください(学校のエンボスや校長の署名があれば証明書の代用となる)。

大学によっては、卒業証書そのものを必要とするところもあるが、返却してくれるので心配はいらない。早卒業をする生徒が卒業見込み証明書で受験する場合にも、卒業証書を6月など本来の卒業時期にしか発行してくれない高校がある。
こうした場合、大学側に事情をきちんと説明しておこう。出願時に書類審査を実施しているので、受験できれば基本的に問題はない。

2.成績証明書


成績証明書を具体的な大学名を宛名とした封筒で厳封する高校もあるようだが、受験校の変更等で増えることも想定してできるだけ宛名のないものを持って帰国しよう。

3.推薦状

全ての大学が提出を要求するわけではありませんが、要求する大学もあります。帰国後に志望変更の可能性もありますので、少し多めに用意しておく必要があります。

早稲田大学や慶應義塾大学のように指定用紙の推薦状が必要となる大学もありますが、そのうち国立大学を中心に在学中には指定用紙が入手できない大学がいくつもあります。
その場合、必要な内容が入っていれば指定用紙にこだわらないことが多いため、志願者をどんな立場でどれくらいの期間知っているか、どの程度推薦するか、推薦に足る要素は何か、志望学部学科への関心・適性や大学入学後の学業についてどう思うか、などの内容を含んだ推薦状を作成してもらうよう依頼しましょう。

また、作成を依頼する先生は、可能なら複数とし、出来るだけ自分の事をよく知っている先生、または大学での専攻に関連する科目の担当であった先生を含めましょう。

4.在留証明書

両親の転勤に伴い海外の高校で教育を受けた者を帰国生入試の対象にしている大学では、その場合、父親が海外に転勤したことを証明する企業発行の証明書が必要になる。

企業の書式をそのまま認める大学が多くあるが、指定用紙に記入したものを求める場合もある。記入は現地でも国内でも認められるので、すぐに準備が必要というものでもない。

中には、大使館や領事館が発行する在留証明書を必要とする大学もある。この場合は手続きに時間がかかるかもしれないことを考慮しておこう。

5.統一試験の成績

TOEFLやSATのスコアを示す書類については、出身高校の認定を受けたコピーの提出を求めたり、実施機関からの直送を求めたりする大学がある。入試要項で確認しておこう。
特に、4月入学のうち早稲田大学は7月中旬から下旬と出願期間が早いため、6月末までには配しておこう。

6.志望理由

願書に志望理由の記入が必要になる大学がある。
大学によっては、受験者の学力だけではなく、海外でどのような体験をし、大学で何を勉強したいのかも重要視していることがある。ここから入試が始まっていると考え、十分注意を払って記入してください。当然、大学で何を勉強したいかが中心となるため、大学・学部選択をきちんと行っていれば、書く内容にさほど困ることはないはずである。

また、愛読書を記入させる大学もある。志望に合わせた本は早めに読んでおきたいものである。

学習アドバイス

小論文

小論文は帰国枠入試においては、最も重視される。東京大学や筑波大学(2学期推薦入学)のように日本語の他、外国語の小論文を出題するところもあるが、多くは日本語が中心である。
出題形式は、資料文などを読ませてから書かせる形式と題目だけを与えて書かせる形式の2つがある。

国立大学の入試やICU、早稲田、立教のように複数の学科で共通の小論文問題を課す大学の入試では、課題文が与えられることが多い。多くの場合、字数は600字から1200字程度、時間は60分から90分程度で実施される。国語とともにあるいは英語エッセイと合わせて実施ということもある。国立大の入試の方が比較的課題文が難解である傾向にある。

概して、小論文問題では、専門的な知識を問うよりも、読解力・思考力・学科への適性を問う問題を出題している。課題文の中心的主張を正しく理解し、論じるべき点から目を逸らさないことが鍵になる。
また、高い読解力があれば、受験学科に関係する専門的内容の基本理解が課題文から得られることもある。

つまり、専門的知識の有無が合否を左右することは少ないということである(ただし、高校生としての一般的教養も、ある人にとっては専門的知識と見えてしまうかもしれない。大学側は高い一般的教養を求めているので、この点は注意してください)。

もちろん、関心をもって専門的に追究する中で知識を身につけるのは良いことである。しかし、それが大学入学以前にできる人はそう多くはない。まずは日々感じたことや考えたことを大事に温めること、およびそのきっかけとなる読書や体験を重ねることを心掛けよう。
読書は本に限らず新聞でも有意義だが、報道記事や社説だけでは話題・問題になっている出来事について知るだけに留まってしまう。それより、執筆者が明らかである論説の中から、自分の関心ある領域のものを逃さずに読んでおくとよいだろう。

また、漢字を書く練習をしておくべきと考える人が多いが、それよりも読めて意味の分かる語を増やしておくことの方がはるかに重要である。読める語が多ければ入試前の練習で十分書けるようになる。
小論文に限らず、過去の入試問題を参考にする人は多いようである。帰国枠入試問題は入手が難しいが、小論文については、一般入試でも小論文試験が広まっているので、そのための市販問題集を購入しても十分参考になる。

英語

大学が帰国生に求めるものの一つとして、海外で身につけた高い語学力がある。したがって、入試では高度な内容が出題されると考えておいた方がよいだろう。日常的なコミュニケーションに不足を感じない人でも、入試で出されるような(そして大学で用いるような)抽象度の高い文章を読み書きすることは苦手かもしれない。自分の英語力を客観的に見ることが必要である。

出題形式は、英文和訳や日本語で要約させる問題やTOEFLのように英語力を英語で確認する問題の2つに分類できる。国内一般入試と同様な問題を出題する大学もあり、帰国生が苦手とする文法問題も出題されるケースがある。また英語の読解問題については、設問が日本語で作られている場合には、一般入試と大差はなく、市販の大学入試用問題集を解くこともよい練習になる。

どんな形式にしろ、英文を正確に読みとる力が最も要求されているといえる。英文の難度は当然高いが、現地での学習やSAT、 GCEなど統一試験の準備として英語での学習をきちんとしていれば、帰国後の演習で十分対応ができる。

国語・日本語

全ての大学で実施しているわけではないし、同じ大学でも学部により実施の有無やレベル・内容に違いがある。理系学部では実施されません。基本的には、大学の授業に十分ついていける日本語能力があるかどうかを確認するためのものだと言える。
つまり一般の大学入試問題に比べて易しいのだが、日本文学科などでは、日本文学の授業に対する素養を見ることになる訳だから、日本の古典や文学史の知識を問う問題まで出題されることがある。

国語試験で十分得点するためには日頃の読書の質と量が大きく影響するが、それをこの種の試験のための対策と考えるより、小論文入試問題への準備と位置づけた方がよいだろう。質・量ともに十分な読書は小論文問題での課題文の読解に役立つし、文章を書く上でも大きく影響するからである。

どんな学科で学びたいかを自ら問うために、またはどんな学科に適性があるかを知るために、新書などで面白いと思うものをいくつか読んでみることは非常に重要だと思うが、とりあえず読書の代わりとして、一般入試用の現代文問題集などを用意し、そこで取り上げられている文章を読むのもよいだろう。

数学

大学により問題はかなり異なる。大学の講義についていくための基本的な知識の有無を確認する問題を出題する大学もあれば、国内一般入試と全く同じ問題を出題する大学もある。数学は滞在国によってカリキュラムが異なるので、戸惑うことになるだろうが、まずは現地での勉強を完璧にしておくことである。

入学後のことも考えると、国内一般入試レベルの問題がこなせる程度までの学習が必要だろう。といっても、ただ単に受験生の間でバイブル化されている参考書や問題集をこなしても効率的ではない。志望する大学側の思惑とずれた内容の学習は、限られた時間である以上避けるべきだろう。

いわゆる一般生と全く同様の出題をする大学から、教科書の基本例題レベルのことを面接で問うような大学まで入試の質・量ともに幅が広いが、概して大学側は、入学後、その大学で一般生と同様のカリキュラムについてこられるかどうかを入試で確認すると言える。

では理科系学部のカリキュラムについていける素養は何かと考えると、まずは計算力だろう。この対策は、自分が受ける大
学の入学試験に適すると思われる問題を数多くやるしかない。次は、集合や必要・十分条件などの論理必然性について、ベン図やグラフを用いて、マクロに物事を組み立て、その解決の糸口を見いだしていける能力だろう。日常の学習から、自然科学的な概念や定義を意識しながら学ぶ習慣が大事である。もちろん、そうした学習が実を結ぶのも滞在国での学習が充実していればこそである

理科(物理・化学・生物)

一般的な傾向として、極端に難しい問題は出題されない。数学同様にカリキュラムや言葉の問題が多分にあるので、帰国後にそれらの問題の克服が中心となる。したがって、海外滞在中に学習内容を消化しておく必要がある。
滞在国で学習していない科目や滞在国での学習も授業でやったという程度ではたいてい入試準備で挫折する。SAT Subject Tests、GCEなどで勉強した経験が重要になる。


こちらの記事はJOBAより資料提供・編集協力をいただきました。


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