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日米トイレ事情 今むかし(1)

 
 
 
前回の記事で トイレットペーパーの話を書いたら 
急に  トイレにまつわる いろんな思い出がよみがえってきて 
もっと トイレの話が したくなってしまいました。
 
 
・・・という訳で、
トイレにまつわる日米比較文化講座、 はじまり はじまり~。
(※ お食事前の方は 別の機会に読んでくださいませ。)
 
 
 
思い返せば 80年代後半、
アメリカの空港で トイレに入った私は 
その広さと 美しさに 感動したものです。
 
 
 
日本じゃ デパートでも 女性トイレに 個室が3個ぐらいしかなく 
どこでも 長蛇の列が できていた時代。
アメリカでは 何十もの個室が ずらりと並び 
しかも そのほとんどが 空室でした。
 
 
 
列に並ばなくても トイレに入れるなんて!
 
 
 
当時の日本のトイレといえば 薄暗く 色は たいていグレー。
しかし アメリカは こういう場所こそ明るくと 扉はオレンジや黄色、
手洗いカウンターは 目がさめるように 白く 光り輝いていたのです。
 
 
「 うわぁ アメリカらしい色やねぇ~ 」と 
ワクワクしながら その中の一つに入りました。
 
 
 
便座が 妙に 縦長いです。 さすが アメリカンサイズ。
当たり前だけど 全部 洋式です。
(当時の日本では 公衆トイレはまだ 和式が圧倒的に多かった)
 
 
見知らぬ他人が使った便座に座るのは 
当時の日本人としては あまり気持ちの良いものではなかったのですが
アメリカでは 薄い便座シートが 割と どこにでも常備されていました。
「 なんて 用意がいいのかしら 」と わたしは 嬉々として 
その薄いシートを一枚 取り出し、便座にしきました。
 
 
 
ところが いざ 座ってみると 足が プランプランするのです。
さすが 足の長い 白人用ね。
くやしいけど 体型の違いを 実感した瞬間です。
 
 
 
アメリカのトイレでは 使用中か否かは 日本のように
扉にサインが 「使用中」などと 出るわけではなく、
たいていは 上下の部分がない、つまり 真ん中部分だけしかない扉を 
下からのぞき、 使用者の足が出ているかどうかで 判断します。
 
 
しかも、扉のカギは とても簡易なつくりのため ロックが甘く、
確認せずに いきなり扉に体当たりして 入ってこようとする人がいると
簡単に開いてしまうのです。
(バン、ドン、キャァ~、ソーリー!という会話を 何回聞いたことか!)
 
 
それを知っていた私は 足が外から見えないと大変!と 
必死で つま先を伸ばして 使用中であることを アピールしていました。
便座は巨大サイズだし 気を許すと はまってしまいそう。
それは まるで 子供が 大人用トイレで用を足しているようでした。
 
 
 
 
使用後は レバーを押すと 
便座シートごと ザザーっと流れていく 気持ちよさ。
さすが アメリカ! なんでもパワフルだわ、と 感心したものですが
まさか 20年後 NYに住むようになり あんなに トイレつまりに
悩まされることになろうとは その当時は 夢にも思いませんでした。
 
 
 
さて すっきりして 手洗い場に出ると 
そこには ピカピカのシンクが ずら~り。
日本の TOTOのサインがむなしい 
小さなシンクボウルだけの洗い場ではなく、
大理石のカウンターに 大きな 陶器のシンクです。
 
 
水道は 日本の星形をした 「ひねる」タイプではなく、レバー式。
水の勢いも 「ジャーっ」と 威勢がいい。
 
 
目の前には 大きな 全面ガラス。
日本のように タイル張りの壁に 
小さな鏡が 一枚一枚 貼り付けてあることもなく、
まして プラスチックの造花や 
異様な人工臭のする芳香剤が置いてあることなど ありませんでした。
 
 
 
おしゃれぇ~。
 
 
 
そして 何よりも 驚いたのが その後です。
 
 
 
電動ドライヤーに ペーパータオル!
 
 
 
それも アメリカ人は 紙を 5枚も6枚も取っては 
くるくる丸めて 大きなゴミ箱に ポイと 投げ捨てます。
 
 
えぇ? 一人一枚じゃなくてもいいのぉ?(貧乏性)
 
 
 
洗った手を乾かすのに 温風を使うなど 
当時の日本では 考えられなかったため
ドライヤーというものにも 大変 驚きました。
 
 
こんなので シモヤケにならないのかしら?と 
あたまの片隅で 心配したりして・・・(苦笑)
 
 
 
ハンカチやティッシュを持ち歩かなくても良いことに 感激しましたし
どこのトイレに行っても これらの設備は 常備されていたので 
「 アメリカが豊かな国というのは こういうことなんだな 」と 
妙に 納得したのを 思い出します。
 
 
 
今思えば あれが アメリカの公衆トイレの「全盛期」
だったのかも しれません。
 
 
 
 
現在の アメリカのトイレがどうかと言うと 
当時と まったく変わりません。
 
 
 
ただし 個室のカギは ますますゆるく、扉の建て付けも悪いため 
扉の両側から 中が丸見えのところが多いです。
 
 
便座シートが置いてあるところは ほとんどなく、
それよりも 使用者のあまりのマナーの悪さに 
使う気にならないぐらい 不潔なところが多いです。
また 大人でも トイレを流し忘れたり 
公衆トイレの水洗レバーは汚いから触りたくないと 
わざと流さない人が多いんですよね! 
日本では見られない マナーの低さです。
 
 
 
それに シンクはどこも 髪の毛だらけで 
水道栓は ネジがゆるんでいるのか 
いつも どこかで 水が流れっぱなしになっています。
 
 
ペーパータオルは しょっちゅう切れていたり 補充されていなかったり、
レバーで出すタイプは 前の人の手についていた水が べっとりついていて
触るのに躊躇することも 度々ありました。
 
 
 
そして あれだけ感動した ハンドドライヤーも 今では 故障中か 
空気が出ても チョロチョロで 
これでは 乾くのに1日かかるわ!ってぐらいの 弱小パワー。
 
 
 
特に マンハッタンなどは トイレの数が少ないうえに 
どこも すごく不潔だったので
なるべくトイレに入らなくて済むよう、
水分の摂取量を 厳しく制限していたほどでした。
 
 
 
 
それが 日本に帰ってきて 公衆トイレを利用して 驚きました。
 
 
 
 
とにかく どこも 広くて キレイ。 清潔。 ハイテク。
 
 
 
以前は 年配の方ほど 洋式は使いたくないと 
和式の順番を まっていらっしゃったのですが 
最近は 「わたしは 足が悪いので 和式はちょっと」と 
洋式をお待ちになっているご婦人を よく見かけます。
 
 
 
扉もかつての 薄暗いグレーではなく 高級感ある木目調などで、
なかには 子供を座らせるスペースや おむつかえシート、
小さな手洗いシンクまで 備え付けてある個室も ありますよね。
(NYのトイレには おむつ換えシートすら 滅多にありませんでした)
 
 
特に、 昔は 汚いトイレの代名詞のようだった 
高速道路の サービスエリアのトイレの変化には 
目覚ましいものがあります。
 
 
全部 洋式。 ウォシュレット完備。 
とにかく 新しくてキレイだし 
しょっちゅう お掃除の方が入るので 清潔です。
 
 
 
手洗い場は 手をかざすだけの自動水洗がほとんどですし、
化粧直しをするパウダーコーナーまで作ってある所もあり 
女性にとっては かなり快適な環境になりました。
 
 
 
さらに 日本のハンドドライヤーの 高性能なこと!
 
 
アメリカのものと違って 瞬時に水がはじき飛ばされ、
ハンカチでふくよりも 快適なぐらいです。
 
 
 
 
実は わたしは70年代にも アメリカと日本を 往復しています。
残念ながら その当時のアメリカのトイレについては記憶がないのですが、
日本の空港のトイレを開けた瞬間、地面にへばりついたような
暗くて 薄汚れた和式トイレを見て かなり衝撃を受けたのを 
今でも はっきりと 覚えています。
空港の警備員の方の硬い表情や 暗い雰囲気も相まって 
大変な国に帰ってきたんだなと 幼いながら 感じたものです。
 
 
 
しかし 今や 形勢が逆転したかのような 日米トイレ事情。
これから それぞれの国のトイレは 
どのように変わっていくんでしょうか。
 
 
 
日本には いつまでも トイレ先進国としての地位を 
固持してもらいたいですけどね。
 
 
 
 
 
 
(信じられないことに この話、続編がありますのよ)
 
 
 
 
 
 
 
 
トイレの話は奥が深い??
 
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