見る度に不愉快になる。
その姿が瞳に映る度に殺意を抱いた右手が
どうして射止めようかとニュースペーパーの束を丸め始めるのは
もはやどうしようもない本能のようなもの。
あいつらは神経を逆撫でするように払っても払ってもつきまとい
不愉快な音を立てながら汚らわしいその手で握手をせがむ。
お手洗い、壁に取り付けられた器具から噴射される石鹸泡の香りが
まだ鼻をくすぐっているというのに
そんな何処で何に触れたかもわからない
存在に握手を求められるなんて
とんだ人気者になってしまったものだと時折思う。
ただ、やつらも可哀想なものだ。
一目見れば誰かがわかり、二目見た頃には人間のエゴイズムによって殺戮のかぎりをつくされる
忌み嫌われているのだ、生まれたその瞬間から。
もしかしたら暖かな日のもとに
穏やかな風を浴び
熟れたばかりの果実から栄養を吸収して
世を高らかに生きる高貴な身分かもしれないのに
一度脳裏にこびり付いた想像と大衆に広まる洗脳で
ひとくくりに汚らわしいとされる。
じゃあ人間は綺麗なのか?
奴らに質問攻めにされて答えられる自信は、、正直に言えば無い。
心の汚い富裕民と、心の綺麗なホームレス。
そのどちらに価値があるかなんてわからない
そもそも他の生き物からしたら最も汚らわしいのが人間で、
実際のところ富裕民であろうがホームレスであろうが全く関係ないのかもしれない。
個を見て全を捨てる。
たった1人を見ただけで他の全体を判断してはいけない。
全体を見たからといってその1人も同じだと思ってはいけない。
カテゴライズのし過ぎで思考が麻痺しているとすれば
現実は見えていないことばかりだ。
五月蝿い、五月蝿い。
今日も頭の中で子蠅が一匹飛び回り
余計な情報が目を腐らせる。
腐った目でみたものからはウジ虫がわき
更に周りへ波及する。
イノセントな心とは程遠い
腐乱臭漂う偏見の目。
真実ってどこにあるんだろう?
でもそれは
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