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日米パーティーの大失敗

 
 
少し前だが 友人のキャロルが パーティーに呼んでくれた。
 
 
キャロルは アメリカ人だが お祖父さんが日本人なので 日本語を少し話す。 
日本にすごく興味があり 何度か日本に 旅行したことがある。 いつかは 日本に住みたいと夢を描いていたが このたび ご主人が仕事で日本に駐在することになり 晴れて彼女の夢は実現することになった。( アメリカ人にも 日本に駐在で来る連中がいるのだ )
そのお別れパーティー。
 
 
ご主人は 有名企業のトレーダーということで キャロルの家は 大豪邸だった。
そこに キャロルの日本人の友人たちと アメリカ人の友人たちが集まった。
この日本人の友人というのは 日本語補習校のメンバーで キャロルは日本で暮らす前に娘に
日本語を学ばせたいと 補習校に通わせていた。 そこで キャロルと親交のあった親子10組ぐらいが 私を含め招かれた。
 
 
会場には ケータリングの豪華な料理が並び 実にきらびやかだった。
子供たちは トランポリンや 巨大な遊具に大はしゃぎで 派遣ピエロまでが登場し 手品や人形劇をして 子供たちを楽しませてくれた。 こんな時 親はひたすら食べながら話す。
 
 
 
アメリカでパーティーとは 目の前の知らない人と 会話をし続けることである。
多くの場合は 立食パーティーで 簡単な料理と 紙皿が用意されている。 
ゲストは 適当に飲み食いしながら 会場にいる様々な人と会話を楽しむ。 
まさに「友達の友達はみな友達」のノリ。 
いかに多くの人と知り合いになり 楽しい会話をするかがポイントだ。 
 
 
その一方で dinner partyというのは ごく限られた親しい人を招くパーティーのこと。
これは着席で ホストが作ったフルコース料理を味わう。 
親しい人とより親しくなるのが目的で じっくり会話をする。
 
 
 
久しぶりに会った友人と 近況を話しあうのもいいが いろんな人が 各方面から招かれているような立食パーティーでは できるだけ知らない人に話しかけ 共通の話を見つけて 盛り上がる。 そして 話が一区切りしたら また 次の人へと ジプシーのように 人ごみの中を渡り歩いていくのが マナーだ。
 
 
当たり障りのない かつ ちょっと楽しい会話を party talk という。
政治や宗教、プライベートすぎる話題は避け 誰もが知っている大きなニュースや 天候、趣味の話をするのが ふさわしいとされている。 普段からパーティーでの会話にそなえて ネタをストックしたり ちょっとしたジョークを考えている人すらいる。 相手がどんな人でも 話を合わせることができて 気の利いた冗談で締めくくることができれば パーティー上級者だ。
 
 
 
キャロルのパーティーでは アメリカ人は もちろん 知らない人同士でも その場の会話をうまくつなげて 楽しんでいた。 ところが、日本人の集団は 案の定 自分たちだけで 部屋の隅に固まってしまった。
 
 
 
日本人というのは パーティーに慣れていない。
知らない人と 話をするのが苦手だ。 そもそも 英語が苦手という大ハンデもある。
ある程度 英語が話せる日本人が選ばれて呼ばれていたが 英語の中でもparty talkは かなり難しい。だいたい 日本人は 自分から どんどん話しかけていくということをしないのだ。
 
 
そもそも 日本語は 知らない人といきなり会話をするには すごく不都合な言語だ。
相手との関係がよくわからないと どんな風に話をはじめていいのか 言葉遣いに迷うし、
日本人自体が 知らない人と 下心なしに会話を楽しむという経験を あまりしない。
合コンとかお見合いパーティーとか 異業種交流会など ある程度の枠組みがあって 
目的が はっきりしていないと ダメなのだ。
 
 
しかし 英語力の問題を差し置いても キャロルのパーティーでの日本人ゲストのマナーはなっていなかった。まず 知らない人にできるだけ話しかけるという パーティーの暗黙のルールを誰も守らない。会場に入ると 知り合いの顔を見つけて 「あら @@さ~ん」と駆け寄る。 おまけに 日本人の男性は 男としか会話をしない。すぐに知り合いの日本人男性を見つけて がっつり仕事の話なんか始めるのだ。
 
 
しかも 日本人はいったん知り合いを見つけたら その人のそばから離れない。結局 いつも会っている友人と ずっとしゃべって おしまいという人が ほとんどだった。これでは パーティーに参加する意味がない。 豪邸の隅で 最初から最後まで固まっていた黒い髪の軍団は さぞかし異様に映ったことだろう。
 
 
 
そして 先日 今度は私の家で 日本人とアメリカ人合同のパーティーを開いた。
同じ学校なのに なかなかアメリカ人のママたちと話す機会がないという日本人ママたちの要望で、 やさしくて 日本人英語でも辛抱強く聞いてくれそうなアメリカ人ママたちを集めて お見合いパーティーをしたのだ。
 
 
だいたい こんな場を設けなくても 本来 毎日同じ学校で 顔を合わせているのだから
仲良くなりたかったら 自分から 「Hi!」と話しかければいいのである。 
私はそうやって アメリカ人のママ友を作ってきた。 クラスの懇談会があれば アメリカ式パーティーマナーの要領で 次々と自分から自己紹介して 手当たり次第に声をかける。気の合う人や 子供同士がすでに仲良くしている場合は 少し長めに話して 次のプレイデートの約束をして また 次の人へと 動いていく。
 
 
 
だけど 日本人には それが難しいので 我が家のリビングという空間に閉じ込めることで
強制的に お互いを仲良くならせようという意図だった。
日本人ママたちに頼まれて 彼女たちのために企画したパーティーだ。
自分から友達になりたいというくらいだから 大丈夫だろうと思っていた。
 
 
 
結果は 大失敗だった。
 
 
 
やっぱり 自分から会話をしないのである。
アメリカ人に話をするまえに まず 日本人の知り合いをみつけて 「そうそう 昨日のアレだけど・・・」と いきなり 超内輪の話をやっている。 しかも日本語。 アメリカ人のほうが気を使って 「日本のことを教えて」と 彼女たちの輪に入ってきてくれたが あろうことか 「シーン」。 与えられたチャンスすら おじけづいて生かすことができないまま パーティー会場は結局 日本軍とアメリカ軍の真っ二つに分かれたまま 終わってしまった。
 
 
 
パーティーのホステスとして ビデオを流したり 写真を見せたり 会話のきっかけを作ったが 本人たちが口を開かないのでは どうしようもない。 日本語で ペチャクチャしゃべってばかりで 自分で話しかけるどころか 私が通訳しても 会話を発展させようという努力はなかった。
 
 
 
昔 日本でハーフのタレントがテレビで 日本人とアメリカ人が仲良くなるようにパーティーをしたが うまくいかなかったので 今は 日本人の時は日本人オンリーにしている、といっていたが その通りだった。 
 
 
 
 
頼まれてやったけど もう2度とやらない。
 
 
 
 
 
 
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