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ザ・秋入学論争

こんにちは、コーダイです。

東京はすっかり雨もやみ、少し暖かな天気となりましたが、また明日は雪がちらつくようですね。しかし大寒とは良くいったもので、しっかりと寒く冷え込むあたりは、温暖化が進んでいるとはいえ、先人達の知恵がまだ生かされていると思うと、嬉しい限りです。

さて、東京大学といえば、日本で一番有名な大学といっても過言ではありませんが、その名門の東京大学が秋入学を検討しているというニュースが流れていますね。

海外留学に興味がある方々はご存知の人も多いと思いますが、欧米諸国の多くの学校の入学式が9月です。卒業式は6月に平均して行われ、7月、8月の夏休みを過ごし、新しい学年がスタートしたり、入学するのが9月入学の流れです。

留学NPO代表コウダイのこれくらいポジティブにBlog


先日の産経新聞でも大学に対してのアンケートの結果が出ていたのですが、他にも一橋大学や筑波大学など、12校がはっきりと賛成の意思を示したそうです。

小さな大学ひとつが、秋入学を始める事となっても、大きな影響力には結びつきませんが、東京大学ほどの大学が秋入学導入に動き出す事となると、話は異なりますよね。多くの大学が、真似をするのではなく、今まで言い出せなかった大学や教育機関などが今までの思いの丈を吐き出す事ができます。

それでも、約8割が『就職に不利』などの理由で回答を保留したそうですが、そもそも『就職に不利』なのは、日本の現在の新卒などの就職制度であって、それは大学と大手企業が一緒になって作り出した、一昔の制度には違いありません。私からしても、今の若い子たちからしても、“周りの目を気にしているだけ”にしか見えませんよね。

日本の内需だけで、まかなえているうち、つまり高度成長期と呼ばれる『バブルの時代』は良かったかもしれませんが、グローバル化が進んでいる今、海外から多くの留学生を受け入れる為には、日本独特の4月入学という制度も考え直さなければいけませんね。

『海外からの留学生なんて必要ないよ』なんて、思う人もいるかもしれませんが、大学側も他人事ではありません。少子化が進み、生徒が少なくなってくる現代で、生徒の獲得をする為には様々な工夫が必要です。そして、それはありきたりな事では、他の大学も揃って同じ事をするので、一時的な効果しかないのではないかと思います。

海外からの留学生を獲得する、という事は『海外の優秀な人材を受け入れる』という事です。海外からの優秀な人材や教師、講師が集まってくれば、自然に学校の質も高まりますし、学校側もその為に努力しなければいけません。

海外の留学生の割合は、ハーバード大学は10%、オックスフォード大学は7%に対して、東大はたったの1.9%だそうです。これは、世界の優秀な人材が東大には目もくれていないという事です。東大に行くくらいなら、もっと環境の良い、他の国の大学に留学したほうが良いという事にも考えられます。

それであれば、日本人も東大ではなくアメリカやイギリスの大学に行ったほうが良いのかもしれませんが、残念ながら留学をする生徒さんが増えているわけではなく、今年度、ハーバード大学に入学した日本人はたったの1人だったそうです。

これでは、メジャーリーグに行く日本人選手のように、日本の優秀な人材が海外に流出している、という事ですらなく、ただただ日本から優秀な人材が生まれていない、もしくは減少しているだけなのかもしれません。

この辺りの統計等に関しては、私も拝読させて頂いてる、国際的感覚をお持ちで、ズバズバと物を言うデヴィ夫人のブログにも詳しく、書かれているので良かったらご覧になってみてください。

『デヴィの独り言』アメーバブログ

いくら国立、公立の学校だからといって、いつまでも国の補助に頼ってばかりいては、結局日本が日本を自分達で、首を絞めてしまっているのと同じなのではないかと思います。

そしてこの4月入学の制度は海外にはばたく日本人留学生にとっても大きな障壁となっております。最近では大学の交換留学制度を導入している学校は増えていますが、これからは『留学制度や単位』の話ではなく、その『留学の内容と質』が問われる時代になっているのではないでしょうか?

『大学で提携しているから』『単位がそのまま移行できるから』こういった事は、留学を決める理由としては少し物足りない気がします。ましてや、早く卒業する為の単位の移行できる学校というのは、少しせこすぎるような気もします。

ただ単に大学で提携しているだけで、生徒が集まるのであれば、それ以上の努力を怠ってしまう事もあります。より良いプログラムを作るよりも、大学との提携に力を注げば、その分日本の政治のような。官僚的な癒着等がないとも言い切れません。つまり、提携だけでくれば、プログラムの内容を良くする予算を割く必要はありませんが、今ではプログラムを良くする必要がある為、多くの学校が努力をしているはずだと思います。しかし、突然そのような取組みを行っても、現在のめまぐるしく回転する経済の流れに追いつけるのでしょうか?

ア フォーリーフでも、多くの学生さん達から、留学相談等を受けている話を聞きますが、中でも学校の留学制度や内容に疑問を思った方々も多くご相談にきていただいており、様々な話を伺う事になります。[単位が取れる=卒業できる]という事かもしれませんが、[卒業できる=就職できる]という事ではないのは、痛いほどわかっている事だと思います。

また、日本の大学の場合は、『卒業できたから、偉い!』というわけでもありませんし、学生ひとりひとりの能力や質、そして学生の間での実務経験やインターンシップ経験の方がよっぽど即戦力となり重宝されるのではないでしょうか?

卒業して、なおかつ自分にそれ相応の能力が身についていることが重要なのです。


就職する心の準備が出来ていない。
みんなが就職するから私も就職する。
いきなり良いポジションを任されても自信がない。

だったら、卒業後に海外留学しても良いと思いますし、休学留学などをして、じっくりと自分を見つめなおす時間を持ち、万全の準備をすればよいだけです。

もちろん大学の交換留学制度が悪いとは限りませんが、秋入学をはじめ日本の大学がオープンになる事、そして就職システムや就職活動に対しての論議が行われ、前を向いて取り組む事こそが今後の日本のグローバル化にも繋がるのではないかと思います。

■英語だけでなく、海外の文化や市場、マーケットを知るという事はグローバル化にとても重要な事です。短期の留学でも、英語が完璧にならなくても、その経験は何かの形で生かす事ができるはず。そして、その何かとあなたをマッチングさせるのが私達、カウンセラーの仕事でもありますので、ご遠慮なく質問をぶつけてくださいね!


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