
【アメリカでの出産体験記】妊活から妊娠発覚までの経緯について
アメリカで初めての妊娠出産経験をまとめています。結婚して8年間子どもが居なく妊活を約2年程続けてやっとの思いで赤ちゃんを授かりました。アメリカでの初めての妊活についてまとめています。アメリカで実際に私が行ったタイミング法やオススメのスマートデバイスとは?アメリカ生活お役立ちガイドブックの中身とは?
今回は、妊娠発覚と同時に子宮頸がんが見つかった時の経緯についてまとめます。妊娠と同時に癌が見つかったんだね!
そうなんだよね。喜びと絶望が一気に押し押せて来て人生で味わったことのない経験だったよ!
アメリカで妊娠したらどの様な手続きを行う?産婦人科医(OB/GYN)を選ぶ前回の記事でもお話しましたが、なんだか体が重たくて風邪のような症状が続いた為、妊娠検査薬で調べて妊娠が発覚しました。
妊娠が確認されたら、保険が適用される産婦人科医を探します。保険が適用される保険のネットワーク内で医師を選ぶことが重要です。
初回検診の予約妊娠8週目以降に初回検診を受けることが一般的です。予約時には、最終月経日や生理周期などの情報を提供します。
◯私は、
Femometerというスマートデバイスとアプリで最終月経日や生理周期を妊娠当日まで管理していたのでスムーズに医師に伝えることが出来ました。
初回検診の流れ身分証明書と保険証の提示。問診票の記入。看護師による体重測定や問診。医師との対面での問診と診察。腹部エコーや心音チェック、尿検査、血液検査などを行います。
定期検診妊娠期間中は定期的に検診を受け、胎児の成長や健康状態を確認します。
妊娠と同時にどの様な流れで癌が見つかったのか?
妊娠検査薬で妊娠が発覚してから産婦人科医(OB/GYN)での初診日まで少し時間があり、その間に私は少量の出血があった為急いで緊急病棟で行きました。
産婦人科医(OB/GYN)の初診日前に緊急病棟でエコーで見てもらい既にお腹の中に小さな赤ちゃんを見つけました。
幸い、不正出血は問題なく無事に家に帰りその後も安静にしていたのですが、産婦人科医(OB/GYN)の初診日の検査で子宮頸がんの検査をしました。
その際に医師がお腹の中の状態を見る為に子宮の入り口を確認した際に普段は見られない異常な出来ものを見つけて下さりました。
緊急で、Oncology gynecology(婦人科腫瘍医)を紹介されて一日も早く精密検査を受けたほうが良いと言う流れになりました。
◯Oncology gynecology(婦人科腫瘍学)は、女性の生殖器系に関連する癌(卵巣癌、子宮癌、膣癌、子宮頸癌、外陰癌など)の診断と治療を専門とする医学分野の事です。
Oncology gynecology(婦人科腫瘍医)はどの様に選んだのか?
私の場合は、産婦人科医(OB/GYN)の病院は医療保険のインネットワークの地元の小さな病院で診察を受けましたが初診日に子宮頸がんの疑いのある腫瘍を見つけた為二択を私にくれました。
「1つ目は比較的小さい病院ですが優れた医師が居て地元で有名な病院に行くか、大手の大きな病院に行くのか」という選択肢を私に下さいました。
当時私は幸いにもサンノゼという北カリフォルニアに住んでおり、近所に有名なスタンフォード病院(Stanford Hospital)がありました。
スタンフォード病院(Stanford Hospital)は、カリフォルニア州スタンフォードに位置する世界的に有名な医療機関で、スタンフォード大学医学部(Stanford University School of Medicine)の一部です。
この病院は、最先端の医療技術と研究を組み合わせた「Precision Health(精密医療)」を推進しており、患者一人ひとりに合わせた治療を提供することを目指しており世界でもトップレベルの医療が受けられる場所でした。
産婦人科の主治医と相談した結果、私はスタンフォード病院を選びました。
またスタンフォード病院は、子どもと母親の健康に特化した「Lucile Packard Children’s Hospital Stanford」も運営しており、地域社会への貢献にも力を入れていました。
「Lucile Packard Children’s Hospital Stanford」は、カリフォルニア州パロアルトに位置するスタンフォード大学医療システムの一部で、全米でもトップクラスの小児病院です。
私は幸いにも、スタンフォード病院(Stanford Hospital)とLucile Packard Children’s Hospital Stanfordにお世話になり見事治療と出産を無事終えることが出来ました。
Oncology gynecology(婦人科腫瘍医)で子宮頸がんが見つかった流れとは?
アメリカで初めての妊娠、ましてや初めてのOncology gynecology(婦人科腫瘍医)外来だったので正直私はまだ良く現状置かれている状態を理解出来ておらず言われるがままにスタンフォード病院の婦人科腫瘍医を訪れました。
子宮頸がんとは?子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんです。主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であり、特に高リスク型のHPVが関与しています。
初期段階では症状がほとんどありませんが、進行すると不正出血や性交時の出血、異常なおりものなどが見られることがあります。
子宮頸部細胞診(Papテスト)子宮頸部から細胞を採取し、異常な細胞の有無を調べます。これは最も一般的な検査方法です。
当時とても爽やかで優しそうな後に私の主治医となってくれる先生と初対面で挨拶を交わし、問診そして子宮頸部細胞診(Papテスト)を受けました。
コルポスコピーコルポスコピーとは、子宮頸部を拡大して観察する検査で異常が見られた場合に行われます。
子宮頸がんのPAPテストでは、HISLのCIN2/3という結果さらに、コルポスコピーでもHISLという結果だった為、初期ガンまたは前がんの可能性が高いと言われていました。
当日はまだ検査結果が出てないので穏やかな口調だったのを覚えております。
腫瘍の8割は大体陰性で悪性腫瘍ではありません。残りの二割だった場合は癌となる為治療が必要ですという内容で比較的まだ癌だと断定されている訳ではなかったので優しいわかりやすい内容で説明されたのを覚えています。
今日の検査結果をラボに出してもし子宮頸がんの疑いがあれば手術が必要ですという話でした。
その日は検査をして家に帰ったのですが、悪性の場合は病院からすぐに連絡が入ります。それは緊急で治療が必要になる為です。
私の場合は初期がんまたは前がんの可能性がある為すぐに手術の予約をしました。
LEEP手術を受ける
LEEP手術(Loop Electrosurgical Excision Procedure)は、子宮頸部の異常な細胞や病変を切除するための治療法です。
この手術では電気を通したループ型のワイヤーを使用して、病変部分を安全かつ正確に切除します。
◯日本でも円錐(えんすい)切除術(せつじょじゅつ)と呼ばれている手術で、子宮頸部をレーザーや高周波メス(電気メス)で円錐状に切りとる手術です。
私もアメリカではじめての手術を受けたのですが日帰りで約2~3時間程度の手術でした。
手術自体は20分程度でしたが、事前説明や術後に麻酔がある程度来れるまでの待機時間を入れると数時間の手術だったと思います。
手術後も念の為車椅子に乗せていただき病院を後にしました。少し出血がある程度で痛みもほとんどなく全身麻酔の間の手術だったので簡単に手術は無事成功しました。
対象疾患子宮頸部異形成(CIN2〜3)や子宮頸がんの初期段階(上皮内がん)など。
手術の利点出血が少なく日帰り手術が可能であること。痛みもほとんどなく初期がんの場合は完治も望めます。
手術時間 一般的に10〜20分程度。
妊娠への影響子宮のほとんどを残すことができるため、妊娠・出産が可能な場合が多いです。実際に妊婦だった私でも妊娠に問題がなく安心して受けられる手術でした。
ただ子宮頸部の入口付近を円錐(えんすい)状に切り取っている為、通常の妊娠は難しくなる為、帝王切開での手術になるのが一般的のようです。
Leep手術の結果子宮頸がんの細胞が見つかる
ステージ1B1の子宮頸がん。
LEEP手術をしましたが、目で見えるがん細胞は取り切れましたが顕微鏡で見ると微小ガンが残ってしまいました。
手術結果から詳しく説明すると、ステージ1B1(1.3×1×0.5cm)という事が分かり更に断面にはまだ悪性ガン細胞が残っていると言われました。
がん手術の断面には、扁平上皮癌という悪性の進行の早いガン細胞が残っていると言われました(MRI転移なし)。
※その後の説明だと目に見る癌細胞は全て取り切れているが、奥に顕微鏡単位の極小細胞があるのかないのかは分からないと言われました。
子供を下ろす(中絶)と言う選択肢を進められる
妊娠発覚からトントン拍子で子宮頸がんが見つかり、意外にもがん宣告された時はあまり心に響かなかったです。
その理由は恐らく私がガンに対しての知識がほとんど無かったからと思います。
親指の爪の半分程の小さなガンだったので手術で取り除けばそれで済むものだと安易に考えていたからです。
しかし私の甘い考えはすぐにずたずたに切り裂かれ現実を突きつけられました。
気づけば、「今すぐに子どもを諦めて下ろして治療をしなければあなたの命は保証できない。」という真剣な表情で説得する私の後に命の恩人となる主治医とナースに取り囲まれていました。
その時初めて私が置かれている状況はとても危険なものがあり、しかし同時に初めて出来た我が子がお腹の中に居ます。
やっとの思いで授かったお腹にいる小さな命を諦めざるを得ないという現実を知ったのです。
青天の霹靂とはまさにこの事を言うのではないかと言うほど人生でもとても辛い宣告の一つでした。
この衝撃は、私にとって私が20歳の時に母親が二階程の高さから頭から落ちて障害者となり余命1週間と宣告された時ほどのものでした。
もしかしたらそれ以上だったかもしれません。
帰りの車の中で涙が止まらなくて辛くて辛くて外を眺めたら外が灰色に見えたことを今だに覚えています。
ガンが見つかったことや自分の命が危ない事よりも、子どもを諦めなきゃいけない辛さが私に重くのしかかってきました。
それでも私は先生にカタコトの英語で力いっぱい告げました。
「私がもし死んでも構わない。私は絶対にお腹の赤ちゃんを生みます。」
何度も先生やナースに説得されて危険な状態である事も分かっていました。
同じ様な状態でガンが見つかった人は、ほとんどの人が子どもを諦めて治療(手術)に望むことを繰り返し言われましたが私の中に100%産むという選択肢以外ありませんでした。
妊娠発覚と同時にガンが見つかりそれから出産までの短いけど、私にとってはとても長い時間でしたが一度の迷いもありませんでした。
私は子どもを産むという選択をしたこと今でも後悔はありません。
だって、この子が私の命を救ってくれた。この子がお腹に来てくれなかったらきっと私は死んでいたと思う。
当時もまた今も変わらず私の命を救ってくれた息子を下ろすという選択肢は私にはありませんでした。
まとめ
今回は、妊娠後から子宮頸がんが発覚する経緯やその後の治療内容についてまとめてみました。
やっとの思いで授かったお腹の子を諦めなくては行けないという重たい辛い現実を叩きつけられ天国から地獄に落とされた様な気持ちになりました。
アメリカで初めての妊娠・出産だけでも心細いのに、がん治療も一緒にはじまりました。
今記事を書いていても正直当時を思い出して胸が苦しくなる場面もありました(なかなかつらい気持ちを思い出して記事が書けなかった為5年も経ってしまいました)。
しかし、諦めずに治療して現在は無事迎え寛解を迎えています。
つらい経験を思い出すのは少し勇気がいりましたが、これから同じ様な経験をされる方などの少しでも力になれたらと思い記事を書いています。
がん治療は、闘病者でなければ分からない程辛い治療が続きます(あなただけではありません)。
少しでも私の情報が誰かのお役に立てたら幸いです。
アメリカに来て大変な経験をしたんだね!
二人に一人癌になる時代って言われてるものね。私だけじゃないよねきっと!
【アメリカでの出産体験記】妊活から妊娠発覚までの経緯について
アメリカで初めての妊娠出産経験をまとめています。結婚して8年間子どもが居なく妊活を約2年程続けてやっとの思いで赤ちゃんを授かりました。アメリカでの初めての妊活についてまとめています。アメリカで実際に私が行ったタイミング法やオススメのスマートデバイスとは?アメリカ生活お役立ちガイドブックの中身とは?
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