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こんにちは。Year11(16歳)とYear7(11歳)の子どもを育てているHarukaです。
2019から3年間、現地小学校の理事を務めていました。
ニュージーランドでは、同じ公立学校でもそれぞれの学校で取り組むプログラムに違いがあります。
もちろんMoE(Ministry of Education/教育省)のカリキュラムは存在するのですが、細かい指導法や導入するプログラムは各学校で決めることができます。前回の「ニュージーランドの性教育」についてのブログでも触れましたが、多民族・多文化なニュージーランドでは、各学校によって生徒・家族のニーズと生活環境が異なるため、全国の子供達が同じ教科書で同じ内容を学ぶことが必ずしもベストというわけではないからです。
今回は、息子と娘が通っていた小学校で実施されていた食育プログラム・Garden to Tableについて書いてみようと思います。始まった当初は子どもたちの学校がパイロット校として、試験導入されたプログラムでしたが、予想通りとても良いプログラムで、今では学校の目玉となっており、これを目当てにこの学校に入学を希望する親子がいるほど。
さて、このGarden to Tableは、名前の通り「庭からテーブルへ」の一連の流れをすべて学べるプログラムです。
1クラスが2グループに分かれ、片方は外で庭仕事と収穫、そしてもう片方がその日収穫された野菜を中のキッチンで調理する、というやり方です。外と中の仕事は交互に回ってくるので、みんな両方体験することができます。
庭仕事は、季節の野菜、どういう条件でどういう育て方をするのが良いのか、他にはコンポスト(肥料)の作り方を学ぶこと、自然の中に存在する虫や生物についても学びます。
キッチン仕事は、野菜と果物を使って季節の料理をします。家でお手伝いをすることに慣れていない子は、ここで初めて包丁を使うことになったりもしますが、包丁の使い方はもちろん、運び方や洗い方まできちんと教えてもらえるので安心です。
それぞれのポジションには、学校から雇用されたガーデニングとクッキングのエキスパートがいるので、かなり専門的な知識ももらえます。
そして毎回大人のボランティアがサポーターとして手伝いに入るので、よく参加させてもらっていた私は、ここで多くのNZ料理を学びましたし、スーパーで見かけても使ったことのない果物や野菜を初めて口にする機会をたくさんもらえた、大人の私にとっても学びがたくさんの楽しいプログラムでした。
そして食べる前にはテーブルセッティングもきちんとします。きれいにお花を飾って、お水にハーブを浮かべてみたり、ひとつひとつを楽しみながら学びます。
全員が席に着くと、みんなでマオリ語のカラキア(感謝の祈り)を捧げ、食べ始めます。食べ始めるときも大皿に盛られたものを、お手伝いをしてくれた大人に先に進めるように教育されます。そのため、最初はあえて大皿に盛ってあり、それをみんなに行き渡るように思いやりをもって自分の分を取ろうねとか、本当に色んな計算がされていて感心します。
食べ終わったらお片付けまでしっかりみんなで行います。このプログラムをきっかけに、家でのお手伝いをするようになったという声、野菜を食べるようになったという声がたくさん聞かれ、本当に素敵なプログラムだと実感します。
このGarden to Tableのより詳しい情報はこちらにあります:https://gardentotable.org.nz/
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