今回はマニラにある鉄道のMRT-3号線に乗ってきたので、その紹介をします。MRT-3号線は正式名称はマニラ・メトロレール・トランジット・システム3号線(Manila Metro Rail Transit System (MRT))と言い、マニラに3つある首都圏鉄道(他はLRT-1とLRT-2)のうちの1つです。形式的には「Rapid Transit」と言われる鉄道形式で、1999年から本格営業を開始しています。マニラの中央部を南北に横断しており、総長16.9kmの区間に南端のタフト・アべニュー駅から北端のノース・アベニュー駅まで13の駅を有しています。両駅にてLRT-1号線と接続しており、2つ合わせて、環状線を形成しています。(ノースアベニュー駅がLRT-1号線に接続したのは最近です。)、一部を除いて高架鉄道の方式をとっており、標準軌を使っています。三菱重工業、住友商事、地元建築業者のEEI CorporationのJVによって建設されました。
MRT-3の概要について MRT3_100上の路線図の中央の黄色い路線が今回紹介するMRT-3号線だよ。LRT-1号線の次に営業を開始した路線で、一番多くの乗客を運んでいる路線なんだ。元々は日本企業のJVが建設から保守を行なっていたけれど、その後、中国製の車両を入れて不具合が多くて使えなかったり、保守業務を韓国の企業に依頼してうまく行かず、出入り禁止にしたり、色々と苦労している路線だよ。中国、韓国の企業がどうこう言うよりは、清算を度外視して仕事を受けると、うまく行かないと言うことだと思うよ。
上の切符は片道限りの切符だよ。発見当日しか使えないんだ。運賃は距離に応じて計算されて、13ペソから28ペソまでだよ。ただこの値段だと採算が取れず、政府から援助が出ているようだね。
上の写真はBeep(smart card)というプリペイドカードだよ。ケースの入っているけど、本来はないよ。他の路線や、一部のバス、高速道路、コンビニでも使える電子マネー機能があるはずなんだけど、実際はコンビニ、高速では使えないようだね。なかなかうまく行かないね。(笑)
ショッピングモールや有名ホテルが軒を並べて、フィリピン1の財閥であるアヤラ財閥のお膝元にある駅としてはかなりしょぼいよ。まあ、この国お金持ちはまず、鉄道は利用しないから、関係ないのかもしれないね。
まず、結構長い階段を登って行くよ。エスカレーターはここでも動いていないんだ。
改札前のコンコースの様子だよ。やっぱり大都会の中心部にある駅の内装ではないよね。
コンコースから両側に伸びる通路の両側には売店が並んでいるよ。
チケット売り場の様子だよ。
自動販売機ももちろんあるよ。
何駅か行ったけど、なぜかアヤラ駅だけで機械を使って手荷物の検査を行なっていたよ。
プラットホームは地上より低いところにあるから、コンコースからこれまた結構長い階段をおりて行くよ。お年寄りにはちょっと辛いね。
上の2枚の写真はプラットフォームの様子だよ。この駅は線路の両側にプラットフォームがある形式なんだ。
反対側のプラットフォームに電車が入ってきたよ。路面電車みたいは可愛い電車だね。標準軌とは思えないよ。
こちら側にも電車が来たね。
3両が1つのユニットになっていて、それが3ユニット繋がっているよ。運転席は片側にしかないんだ。
3両のユニット間の接合部だよ。結構複雑だね。
中の様子だよ。日本の列車よりも狭い印象を受けたよ。列車自体はかなり年代もんだね。だけど空調はちゃんと動いていて結構涼しかったよ。
車内には、三菱重工業の銘板があるけど、車両自体は三菱重工製ではなく、チェコのタトラ社製だよ。タトラはタトラカーと呼ばれた一連の路面電車を作っていろんな国に輸出していたよ、また第2次世界大戦前は、自動車メーカーとしても有名で優れた自動車を製作していたよ。実はフィリピンのこの車両達は歴史あるタトラカーの最後のモデルなんだ。経営破綻したタトラはこの後、鉄道車両部門はドイツのシーメンスに合併されてしまうんだ。歴史ある車両だから心して乗ろう。多分この車両に乗れる機会はそれほど長く続かないと思うよ。
ブエンディア駅は最近開発されたBGC(Bonifacio Global City)の最寄りの駅だよ。この駅も階段での垂直移動が激しい駅だよ。
この駅の特徴は島型のプラットホームを持っていることだね。この方式だと駅の周りの高架の幅が広くなるので、建設費用は高くなるかな。もう一段プラットフォームらしきものがあったので、将来他の路線と接続する計画があるのかもしれないね。
改札口だよ。バーは自動で開閉せず、前に押して開ける日本の動物園の入り口によくある方式だね。
ここでも階段は多いよ。本当にお年寄りには厳しい環境だね。この次に計画されたLRT-2号線はこの反省を生かして、バリアフリーに努めた計画をしたみたいなので、機会があればレポートするね。それじゃ、最後までありがとう。バイバイ。