まさに歴史的瞬間！マハティール氏勝利！９２歳の首相誕生へ

5月９日に行われたマレーシア連邦下院総選挙で、マハティール元首相を首相候補とする野党連合・希望連盟が歴史的勝利をおさめ、1957年のマレーシア独立以来、初めての政権交代が実現する。かつてマハティール氏自らが会長を務め、そして後継者として選んだナジブ首相が率いる統一マレー国民組織（UMNO）の与党連合「国民戦線」（BN）に勝利し、92歳のマハティール氏は最高齢の国家元首となる。なんという不屈の精神だろう。

ちょうど1年前となる2017年5月、私はマハティール氏の事務所と何度もやり取りをしていた。クアラルンプールの起業家グループWAOJEが開催するイベントで、マハティール元首相の講演会を企画していて、私はマハティール事務所との調整役となっていたのだ。その時からすでに「もし連邦議会下院が解散になる動きがあれば、講演会はキャンセルになるかもしれない」とアドバイスを受けていた。

いま思うと、あの頃には総選挙に向けた準備が進行していたのだろう。去年のその講演会では、とても91歳とは思えない堂々とした姿勢で立ったまま、マハティール氏に1時間の講演を行っていただいた。

その時の様子はNNAの記事でも取り上げていただいているが、マレーシアで中国企業による投資が急速に増えていることに触れ、「不健康な状態であり、場合によればマレーシアの腕をねじる（損益を与える）懸念もある」、「今の政府は間違った形でのやり方を進めており、このままではビジネス活動が困難になる。その前に政権を変えなければならない」と現政権の姿勢に否定的な見方をされていた。しかし、私も含めてどれだけの参加者が、本当にマハティール氏が首相に返り咲く日を迎えることになると思っていただろうか。

マハティール氏から直接メッセージを聞くことができた1年前、そして、その時宣言されていたことが、今まさに目の前で実現した歴史的瞬間にいると思うと大変感慨深い。クアラルンプールで一緒に働いている多くの若いマレーシア人はマハティール氏の政党を応援していた。今回の総選挙の結果がマレーシアによりよい社会をもたらしてくれることを願ってやまない。

↓貴重なツーショット写真

＜もっと知りたい方におススメの本＞
マハティール氏が何を考え、どのようにマレーシアを率いてきたのか。様々な逆境に立ち向かうその熱い思いが伝わってくる一冊。