ふるさと納税は節税にはなりません。
自分らしい暮らしづくりをお手伝い、
片づけコンサルタントの
吉川絵美子です
先日 杉並区役所に行く用事があり
広報誌を見ていたら こんな記事が。
「ふるさと納税で住民税が流出しています」
平成２９年度 杉並区の住民税は
ふるさと納税（他の自治体への寄付制度の影響で、
１３億９０００万円の減収となったそうです。
その額は ３年前の３８倍。
この額は 認可保育所が３～４か所整備できる費用に
相当するそうです。
（保育所を作るとは言っていませんが、
作ろうと思えば作れる「金額」だと言う
ちょっと姑息な例え方ですね）
ま、保育所問題はさておき、
ふるさと納税については かねてから 疑問に思っていました。
先日のママ友との集まりでもこの話題になり
「 大量のお米が届くから 大変～」
「 この間の野菜は 食べるのが大変だった～」
「 今度はお肉頼んだけど 冷凍庫に入れる場所ない～」など
主に 「置き場所問題」
私が 片づけ作業にうかがうお宅でも
ふるさと納税で届けられた 食料品が
キッチンの床に転がって 邪魔になっていることが多く
「 ふるさと納税で届くものを 置く場所を作りたい 」という要望はよくあります。
でも すでに収納がいっぱいなので
ふるさと納税のために 捨てられるモノは
そんなに多くなく、結局 「ふるさと納税スペース」は
実現しないことが多いです。
みなさん お得な牛肉が届くよ、
おいしい新鮮な野菜が たくさんもらえるよ、とか
いろいろおっしゃいますが
ふるさと納税は たいしてお得でもないのを
ご存知でしょうか？
そもそも「節税」には絶対にならないですし
いろいろ手続きしても
最低２０００円ぐらいの手数料を払って
いろんな景品をもらっているようなもので
「お得に見える」かもしれませんが
いろいろ考えると そんなにお得にはならないそうです。
まず 手続きに手間がかかります。
商品が届く時期を選べない為
要冷蔵、要冷凍の商品が届くと 大騒ぎになります。
常温商品でも 置き場所を確保していないと
日常生活に支障が出ます。
おまけに 冒頭にもあったように
本来 自分が暮らしている町の税収が減ることで
自分たちの生活環境が 悪化する可能性があります。
高級牛肉が届いた、
すごくおいしい野菜がもらえた、と言っても
食べたい時に 食べたいだけ
スーパーやデパートで 買うのでは
ダメなのでしょうか？
過疎化が進む町で
その土地の特産品のかわりに納税するという
当初の ふるさと納税のアイデアはすてきだと思いましたが
今や 寄付のかわりに 「家電」とか 「商品券」とか、
だんだん 返礼品も おかしな事になってきました。
結局 得しているのは
商品を提供している企業と
運送を担当している宅配業者なのではないかと
思ってしまいます。
みなさんは ちょっとしたオマケのために
時間とお金と労力を使い
家の中のスペースを使って
さらに 地元の税収に悪影響を与えているわけです。
本当に 得しているのは誰か？
実際は 損しているのは誰か？
震災復興のために 被災地に納税したり
自分のふるさとを助けたり
過疎化の町を支援するのは
素晴らしい事だと思います。
でも 目先のオマケにつられて
ふるさと納税の返礼品がストレスになっているようなら
冷静に メリットとデメリットを比較し
そもそもなぜ ふるさと納税をしたいと思ったのか、
根本に立ち返ってみてもいいかもしれません。
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