あなたとAさんは、写真家の卵です。
とある交流会で知り合い、とても気があうので、
よくお食事をしたり、電話で話をしたりしています。
先週末、あなたがお家でのんびりしていると、
Aさんから興奮気味のメッセージが。
「〇〇さんの事務所で働けることになったの!」
〇〇さんは、日本でも有名な写真家で、
彼の元で働きたいと願う写真家の卵はたくさんいます。
でも、その偏屈な性格から、なかなか弟子を取らないことでも有名です。
実はあなたも密かに〇〇さんの事務所で働きたいと思っていて、
履歴書や作品を送ったり、
〇〇さんと知り合いだという知人に頼んで、
口ききをしてもらったのですが、見事に激沈。
「きっと〇〇さんは、当分弟子をとらないことにしたんだわ。」
と、無理やりポジティブに考えている最中でした。
大切な友人が、夢をかなえるための第一歩を踏み出し、
本当だったら、「おめでとう!!!」と喜びたいところですが、
あなたの気持ちは複雑です。
「私だって、〇〇さんのところで働きたかったのに・・・。
私に何が足りなかったんだろう。どうしてAさんが選ばれたんだろう。
私の方が、いろんな賞ももらってるのに・・・。なんで!?どうして!?」
といった感情がむくむく湧き上がってきます。
そして、A さんのことを、素直に喜べない自分に自己嫌悪に陥るのでした。
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こんな経験、したことありませんか?
一般に、
人は、自分と近しい境遇の人であればあるほど、嫉妬や妬みの感情をもちやすい、といわれています。
上の例でいうと、
写真家の卵であるあなたは、
本来なら、大切な友人Aさんの喜びを一緒に分かち合うはずなのに、
あなたの気持ちは複雑です。
が、もし、あなたの別の友人の水泳選手であるBさんが、
次のオリンピックの出場権を獲得したとしましょう。
あなたは自然にBさんの喜びを分かち合えませんか?
他の友人に、Bさんについて、自慢したくなりませんか?
つまり、
自分の興味のある分野で、
自分に近しい人物が、
成功したり、自分より優れている場合に、
人は嫉妬や妬みの感情を持ちやすくなるということです。
友達の成功を一緒に喜べないのって、悲しいですよね。
本当は一緒に喜びたいのに。
「素直に喜べない私って、嫌な感じ」
なんて、自己嫌悪に陥ってしまうかもしれません。
嫉妬や妬みの感情がぐるぐる渦巻いた時には、
ぜひ、
「嫉妬や妬みの嵐を克服する4つのステップ」
でご紹介した方法をトライしていただきたいのですが、
もし、あなたが友人に対して、そういった感情を持った場合には、
次にご紹介する方法を試してみてください。
1)嫉妬の感情を認める。
まず、その感情を認めてあげることが大事です。
「私は友達に嫉妬なんかしていない!」
なんて否定する時、たいていの場合は、嫉妬しているんです^^;
だから、まずはその感情を自分でちゃんと認識すること。
嫉妬の感情を持つこと自体、別に悪いことじゃないんです。
2)おめでとうと伝える。
例えそれが本心からでなくても、
ひとまず、「おめでとう!!!よかったね!」
と、その友人に伝えてみてください。
あなたが、本当にそう思っているかどうかは、
ここでは全く関係ありません。
でも、とりあえず、「おめでとう」と相手に伝えることで、
”おめでとう”を言えない自分に落ち込む必要がなくなります。
3)相手に自分の感情を素直に伝える。
これはちょっと勇気がいることだと思うのですが、
もし、できることなら、
その友人に自分の感情を、素直に伝えてみてください。
「実は私、あなたに少し嫉妬しちゃって・・」って。
そう打ち明けられて、嫌な思いをする友人はいないと思います。
むしろ、あなたの気持ちを正直に伝えることで、
何か良いアドバイスをくれるかもしれません。
どうしても、上記のことができないようであれば、
あなたが、その人と友人でいる理由を考えてみましょう。
あなたは、どうしてその人と友達なんですか?
ー気が合うから。
ー同じ趣味を持っているから。
ー優しい人だから。
きっといろんな理由が考えられると思います。
そして、その友情とあなたの嫉妬の感情と、
どちらがあなたにとって大切なのかを、よく考えてみてください。
嫉妬や妬みの感情を全く取り除くことはできません。
内から自然に湧き上がってくるものを、無理やり失くすことはできないからです。
でも、その感情をベースに、
どう行動していくか、ということは、
あなた自身がコントロールできることなんです。
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