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駐在妻の掟(2)海外生活は長屋暮らしと心得るべし
日本人が できるだけいない地域に住みたいという人がいる一方で、
英語が苦手だし 心細いので
できるだけ 日本人がたくさんいる地域に住みたいと
最初から 具体的な場所を 名指しでやってくる人がいる。
自分の限界を 最初から分かったうえで
現実的な選択を されるのだから 賢いと思う。
しかし ニューヨークあたりで 日本人が多い地域に住みたいと願うのは、
日本の50年前の 長屋暮らしを経験するのと 大差ないことをご存じだろうか?
日本人密集地域には 小型アパートがあるが そこの住民全員は日本人だ。
町の交差点で 赤信号で止まれば 右を見ても 左を見ても 日本人だったうえに、お友達だったという偶然は 日本では 滅多にないだろう。
日本人が好んで住むので有名な大型マンションには 住人ですら一体 何人の日本人が住んでいるのかわからないほど 多くの日本人が住んでいる。
廊下ですれ違うのは ほとんど日本人で アメリカに住んでいるような気がしない。
お互いの家はスリッパで行き来できるので 便利だし 飲み会は 運転の心配がないので いつでもOK!
そうした地域では ほとんど英語を使わなくても生活できるし、
日本語が通じる店や施設が 近くにたくさんあるので 日本人にとっては 大変 過ごしやすい所でもある。
引っ越してくれば 知り合いが一人もいないにもかかわらず
さっそく地域の日本人が集まって 歓迎会を開いてくれる。
その中の数人が すぐに自宅に招いてくれ おけいこ事やショッピング、
ランチにいっしょに行かないかと 誘ってくれる。
なんだ みんな いい人たちじゃない!
海外生活で寂しくなるかと思ったら こんなにすぐ
良いお友達がたくさんできるなんて ラッキー!
バラ色の駐在生活は 順調にスタートしたかに見える。
特に 困ったときは 本当にありがたい。
体調が悪いと言えば 「何か買ってこようか」と すぐに来てくれ、
子どもを預かってもらいたいと思えば 「うちにどうぞ」と
誰もが手を貸してくれる。
わからないことがあれば 教えてくれるし
一人で行くのが不安だといえば ついてきてくれる。
いつでも 何でも いっしょ。
まさに 古き良き日本の近所付き合いが そこにはある。
しかし 海外で こういう生活をすると
時には 圧し掛かってくるものがある。
「あら、今日は お出かけだったの?」
「昨日お家の前に止まっていた赤い車は お友達?」
「先週は いなかったみたいだけど どうしたの?」
「夜 大きな声が聞こえたけど 大丈夫?」
どんなに息をひそめて生活していても 車の出入りで 外出時刻、帰宅時間は 一目瞭然。
子供の学校の用事といっても 同じ学校、同学年の家族が 周囲にわんさかいる。
「ちょっと用事で その日は都合悪くて・・・」
すべての行動が監視されている中で ”嘘も方便”というのは 通用しない。
中には 主人の勤め先が同じという家族もいて 休暇を取った日、旅行の行き先、
昨日 夫婦喧嘩をしたとか、しないとか、 そんな話も 職場の雑談から あっという間に 知れ渡る。
ご主人同士が仲良しだと 休日は 家族ぐるみでおつきあいし
そちらの奥様とは 絶対的な 友好関係を築かなければならない。
ましてや 相手の方が 上司だと 大変だ。
お醤油の貸し借りができるような 気軽な近所づきあいといえば聞こえはいいが
プライバシーのダダ漏れとも 表裏一体の世界。
学校が休みとなれば すぐに数家族が 誰かの家に集まって プレイデート。
子供は大はしゃぎだが 親たちも同伴で ずっとおしゃべり。
気が付けば 「今日は ご主人 出張だよね」と 昼食、夕食も一緒に食べ、
挙句の果てに 子供たちは 泊まって行ったりする。
まるで 家族のように親しくするとは このことだけど、
あまり頻繁だと 疲れてしまう。
こういう長屋生活を 楽しいとみるか 苦痛と見るかは その人次第だし、
日本人が全くいない地域で ひとり寂しい思いをするよりかは マシかもしれない。
しかし 当人たちにとっては 意外にストレスもあるようで
そんな暮らしを5年間続けていた人は
「 もう こんな生活やってられない 」という 捨て台詞を残して
任期途中のご主人を置いて 子供たちと一足先に 帰国してしまった。
この息苦しさは 住んだものしか わからないのかもしれない。
もちろん逆に こういう生活が楽しくて 肌に合っているので
英語は話せないけど アメリカに永住したいという人もいるので
住み心地は 人それぞれなのだろう。
しかし とらえ方は様々であっても 事実は だた ひとつ。
あなたに 隣人を選ぶ自由はない。ということ。
海外に出るからと言って 広い世界が 目の前に広がるなんて
あまい夢を 見てはいけない。
世界に羽ばたけば 羽ばたくほど 小さな「ムラ」社会が待っている。
それが 駐在日本人の暮らしなのです。
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