センセーショナルなニュースがありましたね.
ちょっと専門外ですが,とても面白そうな話なので元論文を落として眺めてみました.
驚くことにこの論文は単著(著者が一人)でした.貴重な隕石サンプルを扱うのに単著と言うことはきっと凄い研究者なのかと調べて見たら,やっぱりかなり著名な研究者の様です.
内容をまとめると,以下の様な感じです,
「炭素質隕石の内部から微生物的形体をしたものがフラグメントが見つかった.元素分析の結果,このフラグメントには窒素がほとんど含まれていないことから,隕石落下(19&20世紀)後のコンタミではなく,それ以前に長い時間をかけて失われたと考えられる.つまり,この隕石が地球落下以前に生きていた生物の化石であると考えられる.」
業績リストを見ると,著者の方は,これまでもこういった趣旨の論文を幾つも書いてきているようです.不勉強で全く知りませんでしたが,今回はさらに踏み込んだ内容なので大きくメディアに発表したんでしょうか.
嬉しいのは論文の最初でこれまでに採取された炭素質隕石のリストが紹介されていて,僕の研究所が採取した隕石がちゃんと紹介されたいたことです.
とても興味深い内容ですが,やはり最大の課題はコンタミの可能性の排除です.実際,どの程度の期間この様なフラグメントを放置しておいたら窒素が抜けるのか?など検証が必要でしょうね,あとは,可能ならば微化石を構成する炭素の放射年代値などを調べたら決定的な証拠が得られるかも.
今後の進展が楽しみです.
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。