ユウが幼稚園で描いた絵を持って帰ってきた。
と思われるかもしれない。
でも我々夫婦にとってこの絵は衝撃的だった。
何故かって、ユウは今まで、何かをモチーフにした、「絵らしい絵」を描いたことが一度もなかったのだ。
スケッチブックとクレヨンを渡しても、頑として絵を描かない。
たまに気まぐれに描くのは、紙いっぱいに小さい⚪︎をしきつめたり、直線を何本も描いたり‥
しかも単色。
なぜ彼女は絵を描かないんだろう?
子どもってがむしゃらに思うままに、好きな色で描きなぐるイメージがあっただけに、不思議でしょうがなかった。
そういえばひとつ、思いあたるエピソードがある。
ユウが二歳半くらいの時に、ママと一緒にお絵かきした時のこと。
私が描いた上出来なアンパンマンを見た瞬間、「ゆうちゃんこんなにじょうずにかけない。」と言って、描くのをやめたのだ。
それ以降ユウは、絵を描かなくなった。
今でこそ、しまった、あの時もっと下手に書けば良かったんだと後悔したものの、当時はまさかこんなことになるなんて、予想できなかった。
完璧主義な子に、いきなりハイレベルなお手本を見せると、行動自体がストップしてしまうらしい。
この現象はお絵かきだけでなく、幾度か別の方面でも同じことがあった。
そんなこんながあったから、ユウの絵を初めてみた我々は、突然ちゃんとしたモチーフが描かれていることにびっくりしたのだ。
なんだ、ちゃんと描けるじゃん!
色もたくさん使えるじゃないの!
てっきり、空間把握能力や、色を識別する能力に問題があるんじゃないかって、心配してたんだけど‥
おそらくだけど、クラスのみんなが描く絵を横目でみながら、「これくらいの絵なら描ける」と安心したのかもしれない。
彼女にとっては、同じレベルのお友達の横に並んで何かに取り組むってすごく重要。
今まで美術のレッスンが帰りの時間に被って受けられなかったけど、今回の絵をみて、お友達と一緒に絵を描く時間を作ってあげた方がいいな~と‥再確認。
ユウは私が出会った人間の中では未知の人種。
難しいけどオモシロイ四歳児ですσ^_^;
♪muminai♪
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