
23rdのシンボル、フラットアイロン・ビル。
こんにちは、アイリスのミサです。
ニューヨークへ留学をお考えの皆さん、そろそろ来年の予定を具体的に考えているころでしょうか?最近のアイリススタッフはすでに新年会の予定を具体的に考えております…。
今回の学校訪問は語学学校ではなく、演劇の専門学校 The New York Conservatory for Dramatic Arts です。ショービズでもとても有名なニューヨークですが俳優養成所も多く存在しています。その中でもこの学校を選んだという生徒さんにお話を伺えました。ポイントは5つ!
1年目は徹底的に基礎作り 2年目は実践重視、エチケット、現場に慣れる期間 どんな場面でも活きる指導 オーディションもコラボレーション 家族のような繋がりとサポート ビデオでわかる!先生や生徒さん、学校の雰囲気はこんな感じ
1、1年目は徹底的に基礎作り
案内してくださったのは留学生を相手にお仕事をされているリーランドさん。ひょろりと背が高くてちょっと小沢健二風な方です。そしてもうひとりは2年目に在籍しているマイケルさん。サマープログラムに参加した際にとても気に入り、オーディションに合格して通い始めたそうです。このマイケルさんがとても丁寧に授業内容などのお話をしてくださいました。物腰が柔らかいながらも熱く語ってくれ、学校にとても満足している様子がひしひしと伝わってきました。

ラウンジでくつろぐ生徒さんたち。皆さん愛想がよくて目が合うとにっこり。
1年目はプラットフォーム・イヤーと呼ばれ基礎を作る期間です。前期はジャンルや歴史を学んでレポートを提出したりする一方、発声法や動作、アドリブの授業も行われます。そしてMeisner Technique (マイズナー・テクニック)と呼ばれる方法で役者として説得力のある自然な振る舞いができるように訓練を積みます。プログラムの根底にあるのがこのマイズナー・テクニックですが、現代の演技法の中心であるスタニスラフスキー・システムの授業もあります。1年目の後期にはカメラの前での演技が始まり、ファイナル(学期末試験)もカメラ前の演技だそうです。
2、2年目は実践重視、エチケット、現場に慣れる期間2年目はフィルム&テレビジョン・イヤーとされ、カメラ前特有の演技技術を磨きます。コマーシャル、コメディ、声優など幅広い授業内容を通して実践力を身に付けられます。そしてその間に業界のエチケットも学び、オーディション対策、業界人との対応なども学びます。後期ではプロのキャスティング・ディレクターやエージェントたちの前で演技をする機会にも恵まれ、助言も得られます。2年目の最後にはプロの質で作成、撮影、編集された作品を完成させます。2年目にはインターンシップも必須とされ、キャスティング・エージェンシーやシアターカンパニーで働く人もいれば、個々の俳優、監督の手伝いをする人もいるようです。同じビルの12階には、Three Of Us というキャスティング・スタジオがあり、この日もコマーシャルや作品のためのオーディションがいくつも行われていて、緊張した雰囲気で廊下で待つ人たちが何人もいました。エージェントのオフィスもあるので、たまたま通りかかったら「役にぴったりの見た目だから、オーディションに出てくれない?」と誘われることもあるそうです。そんな中で教室として使われるスタジオもあるので、実際の現場がとても身近に感じられるようになっています。

キャスティングスタジオのロビーの案内板。

オーディションの順番を待つ人たち。緊張感が漂います。
この日はご厚意で、ある授業を見学させて頂ける機会がありました。教室の半分には照明に照らされたソファと低いテーブル、その奥の角にはドアが付けられた壁、というふうに小規模な芝居小屋の雰囲気。もう半分に生徒さんたち、その間に先生とモニター。ソファのほうには男性と女性がひとりずつ。どうやらこの二人が演技指導を受けているようです。一通り演技を終えた後に先生が「あの場面のこのセリフの意図が分からない。とてもそんなことを言うようなキャラクターとは思えない」などと言い、生徒さんも言われてみれば、という表情です。全ての教室にカメラとモニターがあるので、カメラ前に立つことや自分の演技を振り返ることは当たり前のようです。ちなみに業界のエチケットとして、授業は1秒でも遅れたら入れてくれないそうです。「大事なオーディションに遅刻する人はいないでしょ?」とリーランドさん。

授業の様子。カメラとモニターも2台づつ。

「僕は生徒には声をあげないよ。たまにしか」と言って生徒さんに苦笑させていたジェイ先生。
途中で合流してくれたのは2年目のドリサさん。シンガポール出身の方で、他校から編入されたそうです。以前の学校で不満だったのは、先生のアドバイスがその場では役に立つものの状況が変わると使えないものばかりだったとのこと。編入してからはもらうアドバイスがいろんな場面でも活かせられるものばかりでとても進歩していると実感できているそうです。先生の質についてはマイケルさんもとても同意できるそうで、「本当に親身になってくれて、個々のことを考えた上で指導してくれる」とのことでした。「多くの役者はカメラの前で自分がどんなことができるか見せるのは上手だけど、実は話を聞くのが下手な人ばっかり。聞き上手なくして魅力的で説得力のある演技はできないと思う」というドリサさんの意見は授業を反映したもののようです。共演者との自然なやり取りをする上で納得できますね。

左からマイケルさん、リーランドさん、ドリサさん
入学のためのオーディションでは1~2分のモノローグを披露し、審査する先生2人ほどと意見を交わしあい、改善策を一緒に探る作業をします。「オーディションとは言え、審査する基準は基礎的な部分と、演技指導の受け止め方など、演技の生徒としての素質であって俳優としての素質ではありません。それは学んで頂くのですから」とリーランドさんも仰っていました。入学希望者は全世界からいらっしゃるようですが、指導される側もする側も苦労してしまうので英語力がしっかりある人のみオーディションが受けられます。
マイケルさんの入学のきっかけとなったサマープログラムをご紹介しましょう。夏の4週間を使って毎日朝9時から午後6時まで発声、スピーチ(滑舌でしょうか)、動作、カメラ前の演技、アドリブなどをみっちりと指導してもらえます。高校生の参加が多いようですが、年齢制限もなく30代の方も参加するようです。I-20を発行することもできるそうですが、必要ではないとのこと。4週間の最後に希望であれば入学用のオーディションができるそうです。
5、家族のような繋がりとサポート
最後にお会いできた入学事務のディレクター、スティーブンさん。以前の学校でも一緒だった縁でドリサさんの編入の後押しをしたのがこの方だそうで、仲良さそうにハグしていました。名門コロンビアにも合格していたドリサさんに対して、「絶対こっちの学校のほうが実践に繋がるしいいと思う!それに君は舞台よりもカメラ前のほうが合ってると思うんだ」ととても親身になってくれたそうです。「みんな家族のようなものだからね」とお茶目に話すスティーブンさんに他の方皆さんうんうんとうなづいていました。マイケルさんも「人のつながりが強い業界だから、在学の時点で始められるに越したことはない」そうです。

スティーブンさん。いかつそうで話すとお茶目。昔は俳優をやっていたそう。
いつものアイリス製作の学校紹介ビデオでThe New York Conservatory for Dramatic Artsの学校の様子や生徒さんのご意見を参考にして、難しい学校選びの中でThe New York Conservatory for Dramatic Artsを選択肢の一つにしていただければと思います。今回はたまたま生徒さんの演技をしているクラスへ参加させていただきました。一瞬だけですが、雰囲気を感じるだけでも参考にしてください!
マイケルさんもドリサさんの活躍も応援したくなるような、熱意を感じられた学校訪問でした。英語力に自信があって演技を真剣に考えている方はぜひ、お気軽にニューヨーク留学のアイリスまでご相談ください。
The New York Conservatory for Dramatic Artsへの留学を考えられている方にアイリスは無料で留学相談致します!