「これどうやって使えばいいんすか?」
「これはな。こうやって使うんや。イギリスでも
こうやって使ったで。でもな、服につくと
プ〜ンって半日ぐらいこの匂いと付き合わなきゃ
あかんねん。」
南アフリカでの出来事。
ドイツ駐在員の時に南アフリカで展示会なるものがあった。
駐在所からはおいらが、日本からおいらの後輩がはるばる
24時間かけてやってきた。
日本から来た彼にしたら未知の世界での仕事。
最初の印象はやはり象とかライオンとかの世界やった
らしい。
そんでもって大自然大草原の中にポツンと大きな工場が
あり、その周りで動物がいつ暴れだし襲いだすのか!とか
ライオンを目の前で生で見れる!とか、民族が槍持って
「ウホ、ウホ、ジャンボ」とか思いっきり想像をしていた
らしい。
それが、来てみたら大都会。
「象とかライオンとかいないんすね。」と彼。
「なんで?残念なんかいな?」とおいら。
「サバイバルかと思ってました。ライオンにあったら
死んだ真似してその場をしのぎきろうかなと思って
たんで。」と彼。
「えー、残念ながらおりませんね。なんなら少し
食べられてみますか?ライオンに?サファリにおるで。」
とおいら。
「遠慮しときます・・・。」と彼。
仕事に取り掛かると、うちの会社のブース関係者が来た。
足りない物とか、ここにはこれを置こうとかデコレート
関係の仕事でゴチャゴチャと、もめながらやっておった。
それを横目においら達二人は機械の立ち上げをせっせと
終わらると、気がついた時には昼飯の時間。
集中してやっていたので知らん間にブースはうちら
二人だけ。
関係者たちはどこ行ったねん?
一服していると、またゾロゾロとブースの中へ彼らが
入ってきた。
どうやら、おいら達の昼飯を買って来てくれたらしい。
昼飯はデカめのチーズバーガーと缶ジュース&チップス。
袋を開け、食べ始めるとそこからいきなり出現したのは
ブラウンソース、トマトソース、んでもって”酢”!
なぜ酢が!どうすりゃええんじゃ!
これが日本から来た彼の問題やった。
結局、彼はこの酢を使う事は出来なかった。
確かに、普通日本じゃありえんしな。
匂いもキッツいし。
服についたらもう最後や!
くっさいで〜〜〜〜〜〜!
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