さて、同イベントの第2部ですが・・・トップを務めるのは、風戸シェフ。炊飯器でご飯が炊きあがっていない・・・というトラブルをものともしない、すばらしいトーク展開にみんんなが夢中になりました。
「イメージは、マイケル!」
「お米の研ぎ方は、リズミカルに。イメージはマイケル・ジャクソンで!」とか、「(高地の)ボリビアで実践して見せたんですが、息が上がっちゃって・・・米を研ぐのも実は危険 なんですよ〜」とかから始まって、独身女性(「未婚限定、出戻りはダメですよ〜」)をステージに挙げての包丁のデモには、会場も笑いの渦に。
キュウリで作るエンゲージリングや、包丁の切れっぷりを紙を切って見せた上に、「最近年で手が震えるんですよぉ」なんて言いながら日本酒呑んだあげく、女性の腕に乗せたキュウリを切ってみせたり・・・
紙で包丁の切れ味を見せるシェフの横で、
キュウリを乗せられて固まる独身女性
キュウリを乗せられて固まる独身女性
スズキを卸しています
スズキを卸すのも、笹の葉の飾り切り(笹の切り口からネタをフレッシュに保つ成分が出る)もウケてましたが、彼のトークが最も印象的だったかも・・・。エンターテイメントショーとしても完成度が高い・・・。
ちなみに、よくされる質問は「女性は手の温度が高いか
ら、すし職人には向かないのですか?」だそうですが、「そんなことは全くありません。特に最近の女性は、手も心も冷たい・・・」とおっしゃってました。
心の温かい女性募集中
認定証をちゃんと持つすし職人がブラジルでも増えるといいですね。
続いては小池シェフのだしの取り方と秋刀魚の紹介。
昆布、鰹節、しいたけの3種のだしを合わせる実験や、里芋、冬瓜(冬瓜って、abóbora-d'águaって言うんですね!)を切る作業に、会場内の立候補者が挑戦しました。
ところで・・・秋刀魚って餌を食べてから排出する時間が短いため、内蔵が美味しいって知らなかった・・・さんま、バーナーで炙ってから、だし(酒1/2、みりん1/2、醤油1、砂糖1、だし1、しょうが)で煮込んでいましたが・・・炙っただけで美味しい香りが立っていましたよ。
最後は、アタラシェフ。
まずは珍しい「maçã do coco(ココヤシのリンゴ)」を材料に使うと紹介。これは、芽の出たココナッツの中身。水だった部分が白く固形化したもので、最後に食べさせてもらいましたが 、確かにちょっとリンゴっぽい風味がある、ふわふわというかぱさぱさと言うか、スポンジ状のものです。アマゾンの方の漁師が、海が荒れて漁に出られない時、陸に落ちているこの椰子の中身を食べて餓えを凌いだんだとか。
芽の出たココナッツを割ると・・・
こ〜んな風になっています
加えて、アタラ氏が気に入っているアマゾンで取れる海藻のcodium(海松/ミル)や、日系人がドンに手書きの手紙と共に売り込んだというalho negro(黒ニンニク)、それに粉末にした海藻(昆布だったかな?)などを使った1品。
海松がかわいい1品目
それからもう1品は、ベジタリアンコースの一品として開発したもの。(骨の代わりに)醤油を使ったベジタリアンデミグラスソースにジロ、マシシ、キアボ(オクラ)、サツマイモ、マンジョッカ、かぼちゃ、アサツキの根、オラ・プロ・ノビス(ora pro nobis)の葉、カタバミの葉、なんかに、ゆずと山椒をかけて、白みそにニンニクと蜂蜜を合わせたものを添えたもの。
3品目は、デザート。以前にも紹介しましたが、プリプリオカとバナナのラビオリです。香水師にプリプリオカに合うのは、柑橘系とバナナ、と言われて開発したんだとか。最後にシュッとプリプリオカエキスも吹きかけて完成です。
アタラ氏のメインとデザート
(続く)