現在,JOIDES Resolution(JR) 号がオークランドに寄港しているそうです.
JR号は,統合国際深海掘削計画(IODP)が運行している科学調査専門の深海掘削船です.
日本が提供している深部掘削船「ちきゅう」が地震発生帯など海底下の非常に深い部分をターゲットにしているのに対して,アメリカが提供しているJOIDES Resolution号はよりフットワーク良く,世界中の様々な海域で試料を採取して,気候変動や地球ダイナミクス,そして地下生物圏などを調査しています.
JR号の次の目標は南太平洋海ですが,この航海に僕のポスドク時代の恩師が乗船します.
他にも,大学院時代の先輩や同じ研究分野の先生も乗船するので,もし時間がとれれば出航前にオークランドまで遊びに行きたいなと思っています.
ところでは,僕もかつてJR号に乗船したことがあります.
2003年の冬のことなのでずいぶん経ちますね.僕はまだ博士課程の一年でした.
カリブ海のバルバドス発,ブラジルのリオデジャネイロ着という素晴らしい航路でした.
特にリオデジャネイロでは,ちょうどリオのカーニバルの開催時期に寄港したので,運良くパレードを見ることも出来ました.
でも,始めての長い航海(2ヶ月)+英語環境というプレッシャーで,船上生活は結構辛かった思い出もあります.
船員さんも含めて100人以上の船内で,日本人は研究者2人と技術スタッフ2人だけでした.
当時は英語もほとんどしゃべれず学位も持ってなかったので,研究者の人々にはあまり相手にして貰えず,若いスタッフとばかり過ごしていた記憶があります.
それでも,航海の後には研究成果なども出てきて,研究者の人々にも認めて貰えたのか,今でも付き合いがある人もいます.
今振り返ると,とても良い経験をさせて貰ったなあと心から思います.
でも,他に乗船していた海外の若い研究者達の中で,今でも残っているのは一人だけです.
厳しい世界ですね,
*ちなみに上の写真は,2003年にバルバドス港でとったものです.
その後,JR号は改装しているらしいので,今の外見とは少し違っていると思います.
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。