The important thing is to identify the “future that has already happened.”
これもドラッカーの言葉です。もう15年以上前になりますが、この言葉と初めて出会ったとき。とても強い印象を受けたことを思い出します。
Drucker, Peter F. (2009-10-13). The Daily Drucker (p. 4). HarperCollins. Kindle Edition.
ふと思い出しましたが、ダイヤモンド社のWebでドラッカーのエッセンスをまとめたものがあり、調べてみました。下記リンクです。
明日をつくるために 今日なすべきことがすでに起こった未来を探すこと
多少長くなりますが、 将来ページがなくなってしまう怖れもあるので、引用しますね。
第1に調べるべき領域が、人口構造である。「人口の変化は、労働力、市場、社会、経済にとって最も基本となる動きである。すでに起こった人口の変化は逆転しない。しかも、その変化は速くその影響を現す」。
こうしてドラッカーは、早くも1964年に、余暇市場の出現を指摘していた。
第2が知識の領域である。企業は、その卓越性の基盤とすべき知識の領域においてこそ、違うものにならなければならないからである。影響がまだ現れていない知識の変化を見つけなければならない。
第3の領域は、当然のことながら、他の産業、他の国、他の市場である。これらのものに目を配り、「われわれの産業、国、市場を変えることは起こっていないかを考えなければならない」。
日本のある大手電機メーカーは、日本の農家はまだテレビは買えないと考えた。ところが、当時まだ中堅だったあるメーカーは、他の先進国では、豊かでもない農家がテレビを買っていることを知った。農家への販売キャンペーンは大成功した。
第4の領域は産業構造の変化である。ドラッカーは、産業構造を見ていかなければならないと言う。同じく64年、ドラッカーは素材革命の発生を指摘した。そこから、多様な産業が大きく変化を始めた。
第5の領域が、それぞれの組織の内部の変化である。そこにも、すでに起こった未来がある。基本的な大変化であって、まだ影響の現れていない事象を見つけることができる。
「すでに起こった未来は機会である。潜在的な機会である。一つの傾向における変化ではなく、傾向の変化そのものである。パターンにおける変化ではなく、パターンそのものの断絶である」(『創造する経営者』)