「頭、抑えといて。さー、用意は良い?いくわよ!」
「ウゲ。」
某日。
その日は朝から気が晴れなかった。ついにこの日が
来たからだ。来てしまったんだ・・・。
抜歯。
出社していたが途中で抜け出しで朝9時に歯医者へ向かう。
会社へは戻るつもりではいた。
歯医者へは10時15分についた。
久しぶりに戻ってきたよ。歯医者さん。
受付に行くと「あら久しぶり!」と2週間前と全く同じ人。
嫁はんを2回連れて行ったときは2回とも別の人やったのに
おいらの時は全く同じ。
おいら「お元気ですか?」
受付「元気よ!今日は・・・抜歯の日なのよね。
頑張って!通路を通って曲がり角の所の椅子に
座って待っててね。担当医が名前を呼ぶから。」
おいら「へーい。ありがとうございます。」
指示通り通路を通って椅子に座って5分も経たずに
担当医の助手に呼ばれ、治療室に行った。
担当医が「どう大丈夫?体調は良い?」
おいら「バリバリ良かです!」
担「あなたに前回のXrayを見せるけど残念ながらやっぱり
抜かなきゃいけないの。ほら歯の周りを見て黒く
なっている所。これは膿が溜まっている所よ。」
お「・・・・。なるほど。」
担当医「仕事へは戻るつもり?」
お「まーそのつもりだけど、抜歯の痛み次第かな。」
担当医「そうね。」
と、まーそんな感じやったんやがそうそう、そういえば
バラエティー動画でも女芸人も番組で寒い所へ行った時に
歯が急に痛くなり歯医者へ行くと膿が溜まっていて抜歯しか
無いといわれ抜歯していた。
いやはや、おいらと全く同じ。
椅子に座り口をあけ、麻酔注射を4箇所うたれる。
麻痺するまで待合室に戻る。
おいらが座っている横隣の椅子に座っていたカップル。
なにやら様子がおかしい。
明らかに男が動揺している。目がうつろだしドキドキ
しているのがはっきり分かった。
彼女の方はしっかりと彼の手を握りながら背中を摩っていた。
時間にして3分くらいか。ドキドキしている彼がとうとう
呼ばれ、部屋に入った。キュイーン!と歯医者独自の
ドリルの音が待合室に響き渡った。
時間にして5分足らず。彼は笑顔になっていた。
そして、おいらの名前が呼ばれ部屋に戻る。
担当医が「麻酔が効いてるか確かめるわね。」
ブスッ!何か先のとがった物でおいらの歯肉をさした。
おいら「痛くは無いけどなんか変ですけど」
担当「それじゃーここは?」ブスッ!
おいら「イッターーー!」
担当「(笑)ごめんね。もう少し麻酔するわね。」
麻酔補充。その時!すこし麻酔液が垂れおいらの喉を
通ってしまった。
麻酔は良く効いたが喉に通った液体がおいらを気持ち
悪くさせた。「ゴホッ・・・うぷっ。」
担当「大丈夫?」おいら「大丈夫だと思われますが・・
気持ち悪くなってきました。」
担当「トイレに行って来ていいわよ。すぐそこに
あるから。」
トイレに駆け込むおいら。5分後。トイレから部屋に戻る。
良かった・・・朝飯食わんどいて良かった。
何もでーへんかった。
気分も落ち着いた所でさー本番。
助手さんから安全メガネを渡されそれを掛け口を開いた。
担当医「さーいくわよ!頭押さえといてね(と助手に
言っていた)クラウンを最初に取るから。
ほら簡単に取れた!次は根こそぎ行くわよ!
エイ!」
おいら「ウゲッ」
担当医「ハイおしまい。口漱いでね。あっそうそう
クラウンいる?」
おいら「貰っとこうかな。」
担当医「それじゃーちゃんと包んでおいとくわね。それから
抜歯ケアーのマニュアルを渡すからその通りして
おいてね。今日は何もしちゃ駄目よ。ゆっくり
休む事。絶対安静です。」
おいら「ふぁい、ふぁかりまふぃた。ふぁりがとうぎょざい
まふぁた。」
結局会社へは戻らず歯医者の言うことを忠実に守ったおいら。
家に戻ると抜歯の痛みよりも注射をさした箇所の方が
痛かったのは幸いだった・・・・。ってかなんで?
でも・・あー、血の味が気持ちワル〜〜。
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