私が乾癬と診断されたのは、25歳の頃。
最初にルームメイトと暮らしていた家から
引っ越した先の皮膚科の医院であった。
とても、はっきりした医師で、
この病気は一生治りませんよ、と
医学書に載っている症例の写真を見せられ、
ショックを受けたと同時に、ああ、やっと
病名がわかった、と満足したのを覚えている。
乾癬の症状が出たのは、
親元を出て、1人暮らしをしてすぐのことだった。
フケがひどくなり、シャンプーを替えても
よくならず、痒みも増してきたので、
近所の皮膚科にかかった。
それ以前にも、学生の時に、
毎日、風呂に入り、シャンプーしているのにかかわらず、
頭をよくかいていて、母にみっともない、と注意されていたので、
もしかしたら、もっと早く発症していたのかもしれない。
そこの皮膚科での診断は、はっきりせず、
まあ、皮膚炎ですね、ということだった。
治るんですか、という私の質問に、
初老の医師は、大丈夫、治りますよ、と答えた。
そして、ステロイドの塗り薬を渡され、毎週通うように言われた。
何故、毎週通うかというと、
そこでは、看護婦が治療室で、患者の患部へ
塗り薬を塗布する“治療”を行っていたからだ。
今思えば、なんて無駄な時間にお金を使ったのか、と思うが、
日本の医院ではよくあったことなのだろうか。
そこへは、次に住むアパートへ引っ越すまで
症状の改善がみれれないまま通い続けた。
そして引越し後、友人からすすめられ、
かかってみた皮膚科で、きちんとした診断が下ったのだ。
発症してから、3年かかったことになる。
その当時は、頭皮の他にも、
体に、わずかだが症状が出始めていたが、
そこのまだ若い皮膚科医は、漢方での治療法を取り入れていて、
その治療法が私にあったのか、
症状はかなり治まった。
そこで、うーむ、と思ったのが、
一番最初にかかった医院で処方された
塗り薬と同じものを処方されたこと。
的確な診断はしてもらえなかったが、
とりあえず、乾癬に効く薬は出されていたらしい。
ちょっと複雑な気持ちだったのを覚えている。
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。