アメリカで暮らしていると 金曜日は 本当に特別な日だと感じる。
主婦たちは 「今日は 金曜日よ！」と ニンマリ笑い、
子供たちは 学校が終わると いつもより勢いよく 外へ飛び出す。
お父さんや 働く母たちは 午後２時には 会社を出る。
金曜日の午後のアポイントメントが成立することは まず ない。
誰もが 「Have a nice weekend! （よい週末を）」と 声を掛け合い
浮き浮きとした足取りで 帰っていく。
Thank God It’s Friday. （金曜日 バンザイ！）
アメリカの学校で キンダーガーデンに通っていた息子は
金曜日ごとに １週間がんばった ご褒美として
先生から 小さな おもちゃを もらっていた。
３年生だった娘は 金曜日の放課後のプレイデートの相手を
前々から 押さえておくことに余念がなかった。
金曜日のプレイデートは だいたい夕ご飯も一緒、
場合によっては お泊りにまでなだれ込むぐらい スペシャルなのだ。
だって 明日は 休みだから！
もちろん 休み前に宿題を出すような ヤボな教師はいない。
休みは 休み。
何もしないから 休み。
仕事はなし 。勉強もなし。 宿題なんて 絶対 ナシ。
ところが 日本は 週末になると 学校がない分 家で勉強してくださいと
必ず 多めの宿題が出たりする。
夏休みの宿題は 昨今は だいぶん減ったようだが
昔は これなら毎日登校していた方がマシだというぐらい 出されたものだ。
日本の先生は言う。
「 休みだからと言って 気を緩めることなく、
普段 学校に通っているのと同じように 規則正しい生活で勉強してください。」
では 何のための休みなのでしょうか・・・・？
とにかく 休みの楽しみ方が下手。
ダラダラと長時間 働く。
ＯＮと ＯＦＦの切り替えが苦手。
こうした日本人企業人の特徴は 学生時代の習慣からも来ているのかもしれない。
夏休みのような長い休みに 普段できないような自由研究をやらせるのはいい。
（やらせ方に課題はあるが ⇒ くわしくは こちら参照 ）
しかし 普段の週末や 時々ある祝日に 「 楽をさせてなるものか 」と
これ見よがしに 宿題を出すのは いかがなものかと思う。
そりゃ ２４時間 働けて いつでも勉強している子がいれば 理想でしょう。
でもね、 機械だって ２４時間フル稼働では いずれ故障してしまうのです。
人間にとって重要なのは 自分で オンとオフの切り替えが できること。
オンに集中し オフに リラックスする。
経済界のトップで 「休日をとるなんてとんでもない」という趣旨の発言を
した人がいましたが、 不眠不休で働けば それなりの成果が出たのは 昔のこと。
今は そんな自己コントロールが効かない人間は
出社拒否、ウツ、引きこもり、過労死の どれかに陥るだけでしょう。
長い時間 がむしゃらに働くよりも 戦略的に攻めたり
斬新なアイデアを出すことが 求められている時代なのです。
その一方で、アメリカ人を見ていると 本当にオンとオフの切り替えが上手だと思う。
バリバリ働くけど ちゃんと休む。
オバマ大統領も しっかり休む。
休みがあっても 何をしていいか わからなくて
とっくに成人した息子を呼びつけ 報道陣の前でキャッチボールなんて
どこかの宰相のようなことはしない。
休み方を知っているということは 働き方を知っているということ。
人はオフの時間に 英気を養い 新鮮な発想にたどり着いたりする。
オンとオフの切り替え。
これこそ 教育現場で 率先して 子供たちに教えて行ってほしいと思う。
なぜなら これこそ 現代人に必要な 生きるスキルなのだから。
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