ずっと昔、私がまだ高校生だったころの話。
私は、一夜漬けの女王だったので、
その時も、中間だか、期末試験だかで、
年号を暗記だとか何とか、夜中まで自室で勉強していた。
当時、超のつく怖がりだった私は、
夜ひとりでトイレへ行くのにも、おっかなびっくり。
そんな私だったけど、なんせ、翌日までに
頭に入れなきゃいけないことが多すぎて、
そんなことを言ってられない。
思い切りテンパっていた。
すると、
みしっ
と天井から音がするではないか!
私の部屋は、増築した一階建ての部分にあり、
天井の上は、人が這える程度の隙間をはさんで、屋根。
私は、
え?ポルダーガイスト?(なにそれ?笑)
と、びびり、硬直。
全身が耳状態。
すると、また、みし、みし、
と続くではないか?
ここで、やっと私は、
ええ?もしかして屋根の上に人間が?
という考えに到達。
それって、もしかして、泥棒!?
でも、本当に屋根の上に泥棒って登るのか?
とりあえず、気が動転した私は、
廊下のクローゼットから取り出したるは、
なんと、
ほうき!
そう、ほうき!!
私は、天井をそのほうきでドンドン突きながら、
「そこにいるのは、わかってるのよ!」
「でてけー!」
とか、泥棒だか幽霊だかわからない存在に
呼びかけた。
で、ふと、
え、もし、これが本当に人間で、
屋根の上ではなく、隙間に入り込んでいたら、
と恐怖の思いつきにとらわれた。
そこで、やっと、父親を起こすことに思い当たる。
寝ぼけまなこの父親を
泥棒かもしれないから、ちょっと見てきて!
と説得。
半信半疑の父。
二階の踊り場の小窓から、この隙間が覗けるので、
そこから、確認してもらう。
「何にもねえよ」
と、一言つぶやき、
彼は、自分の布団へ戻っていった・・・。
とりあえず、家の中にソレはいない、と一応一安心。
自室に戻り、耳をすますが、もう何も聞こえない。
なんか、もう勉強どころの気分じゃなかったけれど、
まだまだ、試験範囲はカバーしきれていない(泣)
びくびくしながら、勉強し、朝方にやっと寝た。
そして、あくる日。
試験がどうだったか覚えていないが、
その日の夕食の時、
話題にのぼったトピックは、
なんと、
隣家にはいった泥棒!
なんでも、深夜、二階の窓から入り、
家人が寝入っているところ、
いろいろ盗んでいったというのだ。
それを聞いた私は、
え、やっぱり、あれは泥棒だった!と
鼻たーかだかで、家族を見渡した。
「私が泥棒をくいとめたのよ。私のおかげよー!」
それに対する家族の反応は、乳も父も含め、
「ふーん、そうなんだ、へえ」
「そうかもねえ」
というつれないものだった。
もう!
感謝状ものだと、今でも思うんですけどね。
以上、思い出すたびに、
くすっと笑ってしまう、かあちゃんの武勇伝でした。
P.S. 実は、私の弟も泥棒を撃退している。
その話は、また次回に。
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