「いやー、俺も大変でさ、忙しくて忙しくて。」
「へー、南アフリカで仕事しながら日焼けしてるんですね。」
「・・・・。」
南アからドイツへ出張に来たこのおっちゃん。
そして、たまたまヨーロッパへ出張に来ていてドイツオフィスへ
顔を出していた日本から出張に来ていたエンジニア。
その時に南アからのおっちゃんが物凄く日焼けしていて
どうも納得いかなった本社エンジニア。彼が言った一言だった。
まー、あれだけ黒光りしてりゃーそう思うわな。
きれーにサングラスのフレーム跡がついてるんやから。
何も言えんわな。
おいらはやつに呼び出されホテルロビーで待たされている時に
その事をふと思い出していた。
待ち合わせ時間から30分後、おっちゃんが現れた。
「何しとんねん!ちょー待ったやないか!」とおいら。
「色々用意があってさ、まーいいじゃん。早く行こうか!」
なに遅れてきて仕切ってんねん!用意があってって
おいらかて色々と慌しく用意したねんど!
そして車に乗り目的地を目指した。
おいら「どこいくんでっか?」
おっちゃん「サンシティっていう所に行こうかなって思って
一人じゃ行く気になれないから誰かいないかな
って思ってた時にいいタイミングで出張へ来て
くれたから。なんか凄いらしいよ!
ワクワクするね。」
ワックワックさせてよ〜勝手にしてろ。
2時間後にサンシティに着きビーチに行く。
確かにデカイ。それにスゲー人込み。
でも、やっぱり白人だけだった・・・。
おっちゃんは水着に着替え「泳いでくるから」
と嬉しそうに泳ぎへいった。
おいらは少し小高い丘の上でボケーとタバコを吸いながら
ファンタオレンジを飲んでいた。
そして子供達がおいらの後ろへ来て
「これ少しの間見てくれますか?」と巨大浮き輪の世話を
する羽目に。
泳ぎをやめたおっさんがおいらを見つけ一休み。
「もったいない、海パン持ってくればよかったじゃん。」
あのなー、お前が勝手に決めたんやないか!
出張報告書に書くど!仕事は順調。しかし忘れ物。海パン。
泳ぎ疲れたおっさんは「いやー昨日寝てないんだよね。
出張精算が溜まっててさ。先月分もまだ終わってなくて。」
何しとんねん!こんな所に来る余裕ないやんけお前!
おっさんのん気に日焼けをこき始めた。
そりゃ黒光りもするやろな、あんた。
っていうかな、楽しんでるんはお前だけでおいらは
楽しめんかったわい!
返してもらえるんやったら返してもらいたかった
おいらの尊いきゅ、う、じ、つ・・・。
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