今から数年前の事。
結婚する前の嫁とおいら。
おいらは嫁のフラットへ週末遊びに
よく行っていた。
嫁の知り合いからビデオを借りて観た。
”白い巨塔”
あまりハマル事は無いと思っていた。
しかーし!観てもうた。
それも食い入るように。
そ・し・て。
嫁の冬休みとおいらの休暇を利用し
ポーランドへ旅に出た。
おいらの会社の連中は「なぜ、ポーランド?」
って聞いてきた。
そりゃそーさ、白い巨塔なんて知るわけない。
説明するのがめんどーなおいらは「歴史を見に。」
と答えた。
正直な話、行く場所はゴロウちゃんの宿泊した
ホテルに泊まること&ゴロウちゃんが観光として
連れて行ってもらったアウシュビッツへ行く事が
メイン。
ポーランドへ到着した時は既に外は真っ暗。
バスに乗り、ホテル近くで降りた。
ホテルを見つけると、まさにビデオで観たまんま。
あまり使わないエクスペディアでこのホテルが格安に
なっていたおかげ。偶然やった。
嫁はホテルに感動。
そしてアウシュビッツに行った。
正直、愕然とした。義足、髪の毛、靴、服・・・
展示品には目をそむけたくなった。
うちのおとんもアウシュビッツ関連の本をおいらが
小学1年の時に買った事があった。
おとんとおかんはそれを兄貴とおいらに見つからない
ように、小難しい本の間にしまっていたが
たまたま見つけてしまったおいらと兄貴。
そして、中身を見てしまった。
その時の事を思い出した。
ドイツ軍だけではなく、当時の日本も同じような事を
していたと思うとゾッとした。
外では観光客が写真をとりまくっていた。
特に「B」の文字が逆さまのARBEIT MACHT FREI
(働けば自由になる)
そこでおいらもイタリア人らしき人達に写真を
とってくれと頼まれた。
おいらは元々写真嫌いなのでカメラは持たない主義。
嫁は記念になるものはちゃんとおさめるのだが
さすがに写真もビデオもとらへんかった。
今は封鎖されている”自由行きのへの線路”
もう二度と起こってはいけない”現実”を見た気がした。
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