「南極観測隊」をご存じでしょうか.
しばしば,南極探検隊とか間違われるけれど,正式名称は「南極地域観測隊」
南極観測隊員には,夏隊と越冬隊があり,夏隊は南半球の夏である11月から翌年3月まで,越冬隊はその名の通り昭和基地で冬を越す.従って,活動期間は11月から翌々年の3月までとなる.
そして,僕の研究テーマは「南極の長期的環境変動」で,現地での野外調査が不可欠だ.
南極では,夏以外での野外調査は非常に難しいので,僕は夏隊に参加することになる.
ただ,僕の調査地域は南極観測隊が活動する昭和基地から1000 km離れた南極内陸山地だ.
調査期間中はずっとキャンプ生活.そして物資をスノーモービルとソリに載せて移動する.
食事はフリーズドライで,約3ヶ月間もお風呂に入れない.控えめに言ってもかなり過酷だ.
一方,普通の観測隊員は暖房完備の昭和基地にいて,夜はお風呂に入って布団で寝る.
食事は一流の料理人が栄養を考えた食事を作ってくれる.
同じ南極観測隊と言っても活動内容は全く違うと言っても良い.
だから,僕らのチームの装備品は,通常の観測隊と大きく違ってくる.
ここで問題になるのが北半球と南半球の季節の違いだ.
僕らは11月上旬には調査に出発するけれど,その年の冬物用品はまだ市場に出ていない.
しかも,僕らの装備品はかなり特殊なので,シーズンの始めに注文をしないと必要な品が揃わないこともある.
だから,もし来年に南極調査を予定するならば,今頃から準備を始めないとならなくなる.
と言うわけで,去年の経験を基にして,今年もそろそろ自分の命を預ける装備を考えないとならない.
長期の出張中だけれど,サテライトで各方面に色々お願いすることになる.
どうぞ宜しくお願いします.
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