アメリカの 父の日の話題を もう一つ。
２０１０年６月２０日（日）父の日の週末、アメリカでは
今、世界で一番 有名な父親２人が 世間から 大ブーイングを受けていました。
一人は イギリスの石油会社ＢＰのＣＥＯ、Tony Hayward （トニー・ヘイワード）。
アメリカのメキシコ湾では ＢＰが所有する油田で事故があり、
大量の油が海に流失して 大問題になっています。（詳しくは こちら参照）
この事故で 海底から 原油がマグマのように噴出していて さまざまな対策を講じたものの、
事故から２カ月以上たった現在も 原油の流出を とめる事ができていません。
ところが その渦中の父の日の週末、
最大の責任者であるはずのヘイワード氏が 自分が所有する高級ヨットに乗り込み、
イギリスで ヨットレース を 楽しんでいたというのです。
海を汚し 湾岸の漁業や 観光産業に大打撃を 与えている 今回の事故。
その張本人が マリンスポーツを楽しんでいるというのですから あまりにも非常識ではないかと
アメリカ中が大ブーイング。 しかも 事故現場であるアメリカにすらいない。
ストレスのたまる日々で 社長も少し息抜きが必要だったというのが ＢＰ広報の言い訳でしたが
何も 海で遊ばなくても・・・・本当に責任を感じているのか・・・というのが 世間の声。
結局 これは 企業のイメージ戦略としては 史上最悪の失敗例ということで 片づけられましたが、
我々としては 企業戦略とか そういう問題ではなく とにかく 海を元の姿に戻してもらいたい。
それだけ なんですけどね。
そして もうお一人、国民の大ブーイングを受けている人は
ヘイワードを名指しで非難していた張本人、オバマ大統領 です。
なぜなら ヘイワード氏がヨットレースをしている一方で オバマさんはなんと、
ゴルフ やってました。
しかも 副大統領のバイデンと一緒に。 （仲良しね～ アメリカ人も職場ゴルフするんだ）
オバマ大統領は 原油流出事故が発生した直後から
「これはＢＰの責任、ちゃんと後始末をするように」、と言い続けて来ました。
しかし、これだけ被害が拡大している現在、 国のリーダーとして
「あんた 何もやらんでよかったんかい？」 と
非難の矛先は オバマ大統領にも向き始めていたというのに まさにその最中の「ゴルフ事件」です。
ゴルフでもヨットでも いいですけど お互いに非難し合いながら
「だって ストレスがたまっていた」って 同じような言い訳をして
まったく どうしようもない お父さんたちです。
・・・・と、この話題について 眉間にしわを寄せながら 「一体 原油事故はどうなるんだ？」と 伝えた
ＡＢＣのホワイトハウス担当の記者 Jake Tapper （ジェイク・タパー）。
この人 アメリカの政治がらみの話題では必ず登場する お堅い政治記者です。
後ろにはいつも ホワイトハウスか ステイトキャピタルが 映っています。
そして 中継リポートも終わろうという頃、
最後に ひとつだけ 言っておかないといけないことがある。 と切り出しました。
一体何かと思ったら・・・・
「お父さんが一番！」帽子！！
アメリカで一番の父親は 俺だ！
なぜなら この帽子に１番と書いてあるから！
政治の話をリポートする時と同じ 真剣な表情でまくしたてます。
もしもし？
アメリカ人って 気楽でいいね。
日本なら苦情殺到、間違いなし！
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