あっと言う間にANU滞在の前半が過ぎてしまった.
それにしても,この一週間は本当に充実していた.
カンタベリー大学での半年がなんだったんだろうというくらいに.
ANUでの研究が上手く進んでいる大きな理由は,受け入れ研究者が僕の実績をよく知っている上に,お互いの研究興味が非常によく合致しているからだ.
(この研究興味とは,僕が博士課程からポスドク時代にずっと取り組んでいたテーマだ)
その為か,受け入れ体制から他に関係する研究者の紹介まで非常にきめ細かく世話して貰えるし,その丁寧さから,他の研究者もある程度最初からキチンと応対してくれる.
そして,ティータイム,昼食,時間があれば夕方にもミーティングをして,同室のPDさんと必死に研究テーマに取り組む(夜にも宿題が残るので大変だけれど).
これだけの環境が整えば,当然こちらの居心地が良くなって研究もはかどるという好循環だ.
実は,カンタベリー大学では,作業や技術習得はなんとか予定通りに進んだものの,研究のコラボレーションというか,相互作用の様なものは全く得ることが出来なかった.
一つの問題は,NZで進めているテーマは,昨年から新たに始めた研究(南極の環境変動解析)であり,僕はその分野での実績がほとんど無い.そして,僕の研究所にもこの分野での国際的なネットワークが無かったので,全くの手探り状態でNZに来ることになってしまった.
そして,受け入れの研究者(マーク)は僕の以前の実績を理解せず,お互いの興味も合致しなかった.
この事を教訓として考えると,コミュニケーション(英語)に問題がある場合は,国際的なネットワークを築くには海外に出るのが近道というほど事は簡単では無く,その分野での実績(名刺)になるものがあって始めてキチンとした対応をして貰えるのだと思う.
もちろん,研究所やボスの後ろ盾があったり,学生の様にまっさらな状態なら話は別だけれども.
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