こんにちは!
アイリスの黒須です。
毎年のこの時期になるとアメリカの大学ではあちこちで卒業式が行われ、独特の四角い帽子にガウンをまとった学生が町を歩いている姿をみかけます。
今回ご紹介するのは、そんな卒業式を間近に控えた、ニューヨークで最も伝統のある大学Columbia University(コロンビア大学)さんです。
コロンビア大学というと難関大学とうイメージがありますが、今回はそのコロンビア大学の中でも英語学習に特化したALP(American Language Program)というESL語学プログラムを提供している部署のお話を聞きに行ってきました。
コロンビア大学に着くとまず驚かされるのは、その敷地の広さです。マンハッタン島は土地も狭く、物価も高いため、多くの大学が小さな敷地に校舎を点在させていますが、コロンビア大学はさすが名門といった感じで、広大な敷地の中に様々な学科を教える校舎が立ち並んでいます。
その一角にある、ALPを教える校舎にさっそく足を運んでみました。
校舎に入ると、さっそく出迎えてくれたのは、ALPの学長を務めるデービットさんと副学長を務めるマーヤさんです。
デービットさんはニューヨーク生まれですが、マーヤさんはポーランド出身の方で、高校を卒業後にコロンビア大学へ進学。卒業後にそのまま大学で働き始めたそうです。
左がデービットさん、右がマーヤさん(マーヤさんはこの日が誕生日だったそうです)
そんなお二人がALPの特徴について教えてくれました。
コロンビア大学のALPの一番の特徴は 、なんといってもその歴史の長さ。まずコロンビア大学が設立されたのは、なんとアメリカ合衆国が出来る前なんだそうです(1700年代)。その当時の名前はキングズカレッジといい、当時はイギリスの植民地だったアメリカにおいてイギリスの大学として設立されました。その後、アメリカが独立すると共にコロンビア大学と名前を変え、いまに至るそうです。
ALPが出来たのは1911年のちょうど100年程前になります。当時アメリカに多くの移民が流れ込んで来た時期で、英語が話せない移民が多くいたため、コロンビア大学内でALPを設立 したそうです。
歴史的にアメリカで一番最初に始まったESLプログラムなんだよ。とデービットさんが誇らしげに仰っていました。
コロンビア大学のALPは大きく10のレベルに分かれており、上位のレベル8以上になれば、だいたい大学には入れるレベルにはなるそうです。ただコロンビア大学への入学は毎年申込者の7%しか合格者が出ないような狭き門なので、簡単には入れないけどね。と笑いながらデービットさんは語っていました(笑
またALPの授業の様子と講師について質問をすると次のように答えてくれました。
まず、1クラスの人数はレベルが低いクラスほど少なく(1クラス約10人)、レベルが上がるごとに多くなるように(1クラス約14人)設定しているそうです。
これはレベルの低いクラスはなるべく一人ひとりに目をかけるようにし、レベルが上がった後は、クラスメート同士でディスカッションやコミュニケーションをとれるように配慮しているからのようです。
また講師は全て、大学か大学院を卒業していて、大学での指導歴が2年以上で、なおかつ専門分野をもったエキスパートのみを雇っているそうです。そうした講師でチームを組み、日々生徒にどういった教育を行っていくか話し合いながら最良の指導を行っているそうです。
次に、このALPコースに入った際のメリットを色々と教えてくれました。
まず、嬉しいのはこのALPコースを受講するとコロンビア大学内の施設を全て大学生と同様に利用出来る点です。
コロンビア大学には他の大学には無い貴重な資料を保存した施設が多数ありますが、そういった施設も全て利用できます。入学時にコロンビア大学の学生IDが渡され、それを使って施設を利用することが出来るそうです。学内には約25箇所のカフェテリアと約24箇所の図書館があって、またジムなども充実しており、この日もジムに行くと多くの学生が利用していました。
それから、もしクラブ活動やサークル活動を希望する生徒がいれば、学内の活動にも自由に参加出来るそうです。
コロンビア大学に直接入るのは難しくてもこういった形で、コロンビア大学の学生になるのも良いかもしれませんね。
他にもコロンビア大学ならではの得点として、学生IDを所有していれば、ニューヨーク内の美術館や博物館や歴史記念館といった施設を無料や割引価格で利用出来るそうです。コロンビア大学はその歴史の長さから、ニューヨークのコミュニティーとも深くつながっており、コロンビア大学の学生だけの様々な得点を受ける事が可能なんです。
さらにコロンビア大学ならではのサービスがもう一つ。それは学生寮です。通常マンハッタン内の大学の場合、その敷地の問題から学生寮は他の学校と合同で持っていたり、そもそも寮が無い大学もあるのですが、コロンビア大学では、自分達の寮を所有しています。しかも大学からも近いので通うにとっても便利。要望によっては食事もつけることができそうです。ただ、コロンビア大学の寮は人気が高いので、あらかじめ予約しないといけないそうです。
私達が伺ったこの日は、中央広場が慌しい感じだったのですが、お話を聞くと翌週の月曜日にオバマ大統領が大学に来るんだそうです。
実はオバマ大統領もコロンビア大学の卒業生だということで、毎年この卒業の時期になると学生を激励するためにコロンビア大学を訪れるそうです。また歴代大統領、ビル・クリントンの夫人で、国務長官のヒラリー・クリントンなどもコロンビア大学に講演に来たことがあるそうです。
実際に卒業式が始まると毎年1万人近い生徒と関係者が中央広場に集まって盛大にお祝いをするそうで、さすがコロンビア大学といった感じです。
色々とお話を聞いた後、マーヤさんとデービットさんに大学の中をあちこち案内していただいたんですが、コロンビアには歴史が長いだけに興味深い豆知識もたくさんありました。
たとえば、コロンビア大学はもともとイギリスの大学だったと前述しましたが、イギリスにはエリザベス女王がいますよね?
現在のエリザベス女王も、女王に即位した1950年代にコロンビア大学を訪れたそうです。コロンビア大学にはエリザベス女王が訪れた際に必ず行う行事があるそうで、それはコロンビア大学の学長がエリザベス女王にささやかなプレゼントをするそうです。
そのプレゼントというのが、銀貨3枚に「コショウの実」なんだそうです。えっ?コショウ?とビックリしてしまいますが、なぜコショウかというと、昔はコショウはとても高価な食材だったそうで、贈り物としては非常に喜ばれたそうです。その名残が今でも続いているんですね。
また、それ以外にも面白いお話を聞くことが出来ました。コロンビア大学の正門の前には「我らの母」と名づけられた大きな銅像があります。その銅像の左足の裾のあたりに細い隙間があるのですが、そこの中を良く見るとフクロウの彫刻が彫ってあるんです。
コロンビア大学では代々、「知識というのは簡単に手に入るが、知恵を手に入れるのは難しい」という言葉があるそうです。この銅像に彫られているフクロウはその「知恵」を象徴した鳥なんだそうです。デービットさん曰く、このフクロウを触ればあなたも知恵がつき、コロンビア大学に入ることが出来ますよ!と言うことだったので、スタッフみんなで触ってきました(笑
他にもギリシャから送られてきた「知恵」の神の銅像や日本から送られてきた、建造物などもコロンビアには大切に飾られています。
さて、そんな魅力的なコロンビア大学では多くの学生をシーズン事に受け入れています。
コロンビア大学で学生生活を送りたい!とか
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黒須
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ILIS (アイリス)
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