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被災ガレキと究極の決断力

こんにちは、コウダイです。

雪が溶け、真っ白な景色があっという間に、いつもの日常へと戻ってきましたね。

暖かくなり、今またがれきの受け入れの話で民間と各自治体ともめているようですが、一体どこの誰ががれきを動かしてくれと、言っているのか具体的に知っている人はいるのでしょうか。

もちろん、わかちあいは大事だと思いますが、"未来の子供達への可能性へのわかちあい"という事を考えれば、がれきの移動は必要ないのではないのかと思ってしまいます。

そもそも、がれきを現在おいておく場所があるわけで、それを移動する理由もわからないですし、これだけ騒がれているのですから、たくさんのがれきをおいていた仮がれき置き場に、その後農作物が作るのか?それとも、ショッピングモールでも建てるつもりなのでしょうか?

風評被害の原理をわかっていれば、旧がれき置き場に多くの人が、率先して集まるとも思えません。私は、放射能汚染がないのであれば、がれきがどこにいっても構わないと思いますが、それよりも進展の遅い福島のがれきの処理がどこまで終っているのか?

その瓦礫処理の為に使うお金をもっと別の方法に使えないのか、もう少し頭を使えばいいだけなのでは?とも思ってしまいますが、皆さんいかがしょうか?

もちろん、被災者の人たちの気持ちも分かるのですが、特に20KM圏内は未だに立ち入り禁止になっており、そこから数十年~数百年は生活をする環境が整わないというのであれば、無常かもしれませんが、その20KM圏内やもしくは、その円にそって瓦礫の壁を作ってしまっても?とも思います。

しかし、もちろんそれは、行政やその周辺に住む人々達への保障があっての事ですね。がれきの移動に使う金や反対する市民に押し返しても瓦礫の移動を進める力あるのであれば、福島20KM圏内と周囲の人達への行政からの保障にお金を使ったほうがよっぽどいいのではないかと思います。

わかちあいや絆。とても素敵な言葉ですが、同時に日本的な言葉でもあると思います。

留学NPO代表コウダイのこれくらいポジティブにBlog


例えば、海外にいってしまえば、本当に非常であり、弱肉強食の世界です。良いものは、生かし、悪いものは切り捨てられる。それが、決して良いことであるか?と言われたら、正直分からない事でありますが、その即決力、決断力があったからこそ、経済成長につながり、大国へと成長したのかもしれません。

ただし、アメリカのように経済成長を戦争に頼ってばかりいるのでは、それはそれで市民の反対を増幅させる事になってしまいますが。。

私が、留学をしていた時の授業でとても印象に残った授業で、"Critical Thinking"という科目がありました。クリティカル・シンキングというのは、直訳すると、『批判的な、非常な考え方』で『決定的に重要で大切な考え方』という意味を含みます。

この言葉だけでは、なんだか、良くわかりませんが、私が受けた授業の例をあげてみます。

"あなたは、スキー場のパトロールです。"

"コース外をパトロールしていると偶然にも、非常に重症の遭難者を発見しました。"

"あなたが、まずやる事は救助ですが、もしその遭難者が、あなたの経験上、明らかに『死』が目の前にあるという状況であると見てとれる状態です。"

"遭難者は離れないでくれとあなたを見て、何かを伝えようとしています。その時、あなたは何をすべきでしょうか?"


というディスカッションです。

これは、正しい正解求めるものではありません。道徳として、人間として、あなたはもちろん救助をしてあげたいと考えるでしょう。しかし、あなたがその場を離れれば、遭難者は雪の中で意識を失ってしまうかもしれません。

海外では、その時にあやまった判断をすれば、遭難者の家族から非難を浴びる事があります。そして、遭難者を見殺しにした事により、あなた自身の人生に悔いが残るかもしれません。

発見者は遭難者を助けなければいけない状況であると同時に、自分の立場を守らなければいけない状況でもあります。

これは、あなたの経験としての判断によりますが、例えばボランティアの人が発見した場合、それはとても難しい決断です。

アンサーとしては、『自分のベストを尽くす事』。そして、死を見届ける事。最後に残す言葉、遺言などをしっかりと聞くこと。敬意を評し、救助の連絡をし、しっかりと側にいてあげる事。

これが、クリティカル・シンキングだそうです。究極の決断という考え方をしても良いと思います。

そして、それと同時に必要となるものが、"Snap Decision " スナップ・ディシジョンという能力です。

これは、もっとわかりやすいですよね。“スナップ”すなわち、ムチのように早い、決断力です。瞬時に判断して、実行する能力です。

遭難者を発見して、おろおろしていたら、その間に救出が遅れてしまうかもしれません。その為にも瞬間的に物事を考える必要がありますよね。

私は、この授業を受けて、目からうろこが落ちる感覚でした。まさに『学校では教えてくれない事』とはこの事です。

物事を考える事の大切さ。優先順位の大切さ。何が正義で、何が悪なのか?

自分ひとりだけで、考えていては行き詰ってしまいますが、こういったことを話し合う事で、様々な文化の違いを感じる事ができます。経験者やプロの意見を取り入れる事で、新たなディスカッションが展開されます。

さて、何が良くて、何が悪いのでしょうか?

死を目の前にした人間を助けようとして、あなたが自分の無力に、罪悪感を感じる必要性はあるのでしょうか?

その体験を糧に成長をする事。その事を真剣に考える想像力。先の先まで、想像する力。この想像力が今の日本に最も必要な事ではないか、改めてあの時学んだ事を思いかえす、今日この頃なのです。

■海外留学には、日本にいては考えもしなかった事に気づかされる事があります。そして、それがあなたの想像力に刺激を与え、やる気スイッチをオンにしてくれる可能性もあるかもしれませんね。




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