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単身赴任

 
昨日は9時半にフェバーハイツコンドミニアムの不動産屋の事務所に行きました。
 
Sさんがジャクリーンさんにデポジットなど支払う予定だったので、ちょっと顔を出してみようかなと・・・・・
ついでにタマンデサ商店街をご案内しようかと。
 
カメラのモードをオートにしなかったので変な色合いの写真になってしまいました。
 
「バスで来ました」
9時半にSさんはやってきました。
 
ジャクリーンさんの事務所で、12月分の家賃と2ヶ月分のデポジット、電気などのデポジット、手数料などなどトータルRM6800(だったと記憶しています)をジャクリーンさんに手渡し領収証を受け取る。
 
サバ州に住んでいるというオーナーとは今日対面
オーナーが賃貸契約書にサインして鍵を受け取ります。
 
ジャクリーンさんの事務所を出てタマンデサの商店街に出発
 
「ここはスーパーマーケットスリコタです。食料品や日用品はなんでも揃ってますがSさんのところからだとテスコの方が近いですね」
イメージ 1
 
「ここのパンは美味しいですよ。私はホワイトブレッド、日本の食パンですが、、これをそのまま一斤カットしないで買います。 30cmくらいの長さで6リンギット。パンはよく食べます?」イメージ 6
 
「この先に日本人が経営しているというパン屋があります。ここのも美味しいですね。 若干高めかな」
とか何とか言いながら安くて美味しい経済飯、珍しい餃子の店、癖になるチャーハンの店、公共料金を支払うTMポイントビルなどを案内しました。イメージ 2
 
ここらで、Sさんはどういう方なのかなと思ったので少しお聞きしました。
 
「Sさんは建設会社にお勤めだったと聞きましたが・・・」
「はい、建設会社には建築と土木がありますが、建築はビルとか、私は土木で橋とか堤防とか作っていました」
 
「はあ、そうですか、それじゃ単身赴任も多かったでしょう」
「はい、自分の家の近くに工事現場はまずありませんから子供が保育園に上がる頃からずっと単身赴任でした」
「はああ、ずっとですか・・・」
 
建設会社、特に土木部門勤務の単身赴任の過酷さは、一時家内が建設会社の現場事務所の事務のパートをしていたこともあってよく聞いていました。
何しろ事務員はパートの家内だけだったとかで・・・
 
「所長が二日酔いで仕事に出てこなくて・・・Excelだけで精一杯だってのに、、取引先が来たって私に分かるわけねえべさ」とよくこぼしていたものです。
家族の元を離れ・・・酒でも飲まなきゃやってられないでしょうねえ。
 
イメージ 3
 
「大変でしたね、、、それで宿舎などは? 街に近ければ賃貸マンションで街から遠ければ仮設住宅です」
「それじゃ夜ともなれば外に明かり一つないということも?」
「はあ、よくありました」
「その生活が、単身赴任が定年までですか?」
「はい、ずっと・・・・」
 
私も一時単身赴任をしていましたが大きな船の中に宿泊して、年だけは食っていましたので若い調理員が夜食など作ってくれたりして案外快適でしたが・・・・・
しかし、単身赴任の苦労はよくわかります。
 
「定年は?」
「70歳までは働けるんですが辞めました。今63歳です。生きてもあと10何年生きるか分かりませんから、元気なうちにやりたい事をと思いまして、、マレーシアに来ることは誰にも言ってないので知られたらビックリされると思います」
 
私はそれほどビックリされませんで、私としては逆に有名ビルなどの管理要員として再就職する仲間が少し羨ましかったものです。
私は怠け者で必要な資格が、、、まあ試験のヤマが外れたということに・・・・
 
イメージ 4
 
実は、私のSさんの印象は正直のところあまりいいものではありませんでした。(Sさん、すみませんね。もちろん今は違いますよ)
 
というのも、日本におられるときにメールのやり取りをしたわけですが、いただくメールの内容が、ご自分の書きたいことだけが書いてある印象で、つまり文面からお人柄が伝わってこなかったこと。
 
また、母親の介護をなさっている奥さんを日本に置いてご自分だけKLで生活されるというのはどういうこと? 
というのが理由です。
イメージ 5
 
しかし、Sさんのお話を聞いてみれば、メールの書き方も長年の単身赴任の影響もあってちょっと不器用なだけなのかもしれない。
 
「家内は物を何でもとっておく性格で、、家も500万円かけて改築したばかりなんです。私はこのままでいいじゃないかと言ったんですが。年に何回か日本とマレーシア行ったり来たりということになると思います」
 
お一人でKLに住むのも、奥さんにお母さんの介護があって一緒に来られないということと、奥さんが家を離れたがらないということもおありなのでしょう。
長年住み慣れた家ですから当然です。
 
離ればなれが多かったご夫婦で、それぞれ染み付いてしまった生き方はいかんともし難いものがあるだろうし。
 
「車は家内がKLで絶対運転してはダメと言うので・・・バスとタクシーを使って動きまわりたいと思います」
その意気ですよ、Sさん。
 
あっ、タマンデサを歩きながら政治のお話も承りましたね。
「総理大臣が頻繁に変わるようじゃ日本もだめだ。総理大臣国民の直接投票で選ぶようにしなければ・・・・」
政治の話をすると愚痴のようになるので苦手で・・・・・
なんとお返事したものか・・・・
 
お昼は私がよく行く経済飯の店で一緒に食べました。
 
会社を辞めたSさん、SさんのKL移住はSさんご夫婦にとって単身赴任が続くということだけのことなのかもしれません。
 
おわり

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