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考えさせる教育

今回担当した実習の内容は,日本で経験してきたものと少し違っていた.
(講義科目がLabなので実験と訳していたけど,どちらかというと実習だった)
実習の内容自体は僕が自分で考えたものだけれど,参考にした「ひな型」が既に随分違う.

日本と違う点は,生徒が主体的に考えることを主眼に置いている所だ.
具体的な内容には触れないけれど,彼らが習得してきた基本的な技術・知識を総動員して,ある地質学的な現象に取り組む.そしてその現象から課題(問題)を見つけだし,議論を展開する.
特に明快な答えがあるわけではなく,どちらかというと僕らの研究の実状に近い.
そして,当たり前の解答よりも,僕らが予想もしなかった奇抜な答えが帰ってくると喜ばしい.
これはきっと研究者だけでなく,社会に出たときに役立つスキルだと思う.


ところで,今日講義をしながら,むかし某大学にいたときの経験を思い出した.
ある日,同室の同僚の所に学部生がやってきて卒論について相談していたのだが,
その彼が突然.
「##さん,ところでこの研究の答えはなんですか?」と聞いたきたのだ.

なんとなく会話を聞いていた僕らは呆然.
特に受験制度に否定的な訳ではないけれど,これが最高学府の四年生のセリフかと思うと..情けない.
(ちなみに,彼はそのあと某巨大民間放送局に就職した.そりゃあ中身のある番組なんて期待できない訳だ)

話を戻すと,たぶん今回の実習のような教育方法は日本ではあまり採用されない.
恐らく理由は「答え合わせ」が大変だからだろう.

ところが,こちらではそこに抜け道がある.
なんと,こちらの実習では学生に考えさせた内容について「答え合わせ」はしない.
基本的に解かせっぱなし.質問に来ればそれなりに答えるけれど,彼らが満足行くまで課題に取り組んだらお終い.提出もしないで帰って行く.
ちょっと不思議な感じがするけれどそれがこちらのシステムらしい.
基本的な文化が違うのだろうか..

ともかく,明日の実習二つで今回の全講義は終了だ.
もう少し頑張ろう.

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若手(後期)研究者の海外生活

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ニュージーランド,海外留学,地球科学,研究者の日常について脈略なく書き留めてます.

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