テアトロアルファのモダンダンスのシーズン最後を飾ったのはサシャ・ヴァルツ&ゲスツ(Sasha Waltz&Guests)。ピナ・バウシュに並ぶと言われるドイツの振り付け師、サシャ・ヴァルツのカンパニーです。公演されたのは、"Travelogue I - Twenty to Eight"という1993年の処女作。Travelogue3部作の1番目で、 台所を舞台に3人の女性と2人の男性の関係、それぞれの妄想などを描いています。インターミッション無しの1時間ほどの作品でした。
「日常性の中の美しさを大事にしたいから、リアルなオブジェクトを使うのが好き」というヴァルツの舞台には、本物のテーブル、テーブルクロス、椅子、冷蔵庫、電話、ミシン、ベッド、生の鶏肉、パン、飲み物の瓶などが登場しました。台詞は、冒頭の韓国人の女性が韓国語で話すのと、電話がかかってきて、白人男性が「いや今サンパウロなんだよ」っていうくらいなのですが、お芝居とダンスが合わさったような印象です。一番印象的だったのは、攻撃的な黒人男性と勝ち気な白人女性がからむとこ。愛憎入り乱れ、迫力ありました。
しかし、「ユーモアを大事にしている」ということなんですが・・・今シーズン1作目だったピナ・バウシュの「天地」の時も思ったけど・・・いまいちドイツ人のユーモアのセンスって分からない!
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