2020年11月11日
コロナ第2波の深刻化で、再びロックダウン中のベルギーですが、ここ数日は秋のおだやかな日々が続いています。
そんな中、昨日は午後から突然の急な大雨でした。
実は昨日、ベルギーにきてから娘も私も、そしてメイもとても仲よくしてもらっているスウェーデン人ファミリーの愛犬がなくなったという連絡をもらいました。突然の大雨は、飼い主家族や私たちの涙かもしれません。
ベルギーに来る前はアフリカに滞在していた彼らの愛犬は、リッチバッグという種類の、ライオンとも対峙できるほどの勇敢さをもった大型犬のショナ。
もう2年以上も前になる雪の日。たしか、3月3日のひなまつりの日のガールズ散歩でした。
春のお散歩。メイはチョコチョコと歩き、ショナはのっそりのっそりと。
まだ1歳になる前だったメイを連れてベルギーに来たばかりのころ、森の中で自由に闊歩するワンコたちに感化され、メイを話してみたところ、森の中を逃走。おやつでつったり、追いかけまくったり、大変な思いをしてなんとかメイを確保したものの、メイをノーリードで散歩するのは無理だとあきらめました。
そんなときに知り合ったのが、この友人。
犬は犬同士で学ぶから、一緒に散歩すれば大丈夫と誘ってもらい、何度か一緒に散歩してみると、メイが遠くにいってしまいそうになると、ショナが気にかけてくれて、すっかりノーリードでの散歩ができるようになったのです。
その後も、知らないワンコたちが寄ってきてメイが怖がっていると、ショナが間に入っていつもメイを守ってくれました。
おかげで、メイはまるで「虎の威を借りる狐」のように、ショナの後をついて、随分とたくましくなりました。今では、大きな犬でも小さな犬でも、寄ってこられると、「こないで!」と、一声吠えるような気の強い女の子になってしまい、少し困っているほどなのですが。。。
そんなショナも、ここ何年かは怪我や病気が続いていて、しかもコロナ禍でなかなか一緒に散歩もできなくなっていたので、ずいぶんあっていませんでした。
きっとまた元気になってくれると思っていましたが、本当に残念です。
リッチバッグは、とても賢い犬ですが、同時にしつけるのが大変な犬でもあるそうです。飼い主が犬を選ぶのではなく、犬が飼い主を選ぶ、と言われるほど、適当な飼い主には決して従わないそう。なので、家族が留守にするときに、ドッグシッターを頼むと、ショナはドッグシッターを信頼せず、家に帰ろうとしたりすることもあったと聞きました。
そんなショナを、上手に育てていたお母さんは、私にとっては犬を飼ううえでの先輩です。犬を何年も飼い続けていると、飼い主側は、残念ながら最初のころのような強い感心や愛情を犬に示さなくなることも多いと思います。
しかし彼女は、今でも森を一緒に散歩しているときに、ショナにたくさん話かけたり、手袋をなげて遊んだり、とても大切にしていました。ショナもお母さんのことが、大好きな様子がよく伝わってきました。
さて、ショナはここ最近はずっと原因のはっきりしない病気に苦しんでいました。MRIや血液検査など、いろんな検査をしたようですが、結局残念な結果になってしまいました。最後は、安楽死の形をとったようです。
海外では、ペットに対する安楽死の判断は珍しいことではありません。
ヒューストンに住んでいたときに、仲良くしていた友人の犬が病気で苦しむ中、最終的に安楽死の判断をしたと聞いたときは、初めて聞いたことだったので、とてもビックリしましたが、過度な治療や、痛みで苦しませるよりは、安楽死を選ぶという選択肢もあるのだということを、今は私も理解できるようになりました。
日本では、まだペットの安楽死はそれほど多くはないようです。何がベストなのかは誰にもわからないでしょうし、どちらかの判断をしても、それでよかったのかと後から悩む人も多いと聞きます。
来月4歳になるメイは、まだまだ元気で病気の一つもしたことがない健康体なので、最期を迎えるときを想像することもできないし、想像したくないのが現実です。
とにかく、ショナに教えてもらった森んぽをこれからも毎日楽しみながら、元気に過ごしていきたいと思います。
ショナ 安らかに眠ってね。 いつまでも忘れないよ!
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