今日の記事は、現在【キラ☆ペラ親子留学】の方で、
現地校に留学中のHちゃんの話を元に書いてみます
1月下旬にNZに到着し、2月頭から学校に通い出したHちゃん。
ホームステイオリエンテーションの際も「私、本当に英語できなくて・・・」
と自信なさそうにしていて、「何度も聞いちゃうと思いますが
すみませんとホストに伝えてもらえますか」とお願いされたほど。
そんなHちゃん、最初の数日は言葉も文化も生活も、
全てが新しいことばかりの日々に、涙を流すこともあったと教えてくれました。
(「今は楽しんでます!」と過去の話として教えてくれたので、心配ありません)
その話を聞いて、私も英語が全然分からないときのことを思い出しました。
当時私は12歳。
英語は"Hello"と"Excuseme"くらいで、自己紹介も"My name is..."の
お決まりフレーズでかろうじて言えるくらいのレベルで、
いきなりアメリカの現地校に放り込まれました。
そもそもクラス移動や時間割、ロッカーの使用など、
全ては日本と違うことばかり。
今何をすべきなのか、次の教室はどこなのか、誰に聞けばいいのか、
学校の中で迷子になり、時間割表を握りしめて"Excuseme"と、
学校のスタッフっぽい人を懸命に探して、指差しで場所を訪ねていました。
カフェテリアのシステムだって分からず、どこに座っていいのか、
時間は何時までお昼休みなのか分からないまま、
気がついたら渡されていたホットドッグを持ってウロウロしていたら、
昼休み終了のベルがなったので、慌ててホットドッグを口に押し込んで。
その時のホットドッグの温度とか感触、一生懸命抑えていた涙と不安な気持ち、
カフェテリアの騒々しさ、全て今でも忘れません。
先生が黒板に書く「今日の宿題」だって、なんのことか分からないから
書いてある文字(しかも先生ごとにクセがすごい!)を、先生の書いた通りに
象形文字を書き写すように写して帰って、家で英語のわかる父に聞いてみても
「うーん」な状況になって、結局宿題をできないまま、
翌日不安な気持ちいっぱいで登校・・・。なんてことが続きました。
そんな中、幸運にもお世話好きなマイケルという男の子が声をかけてくれて、
友人の女子グループの中に私が混ざれるようにしてくれました。
ようやく一緒にランチを食べる友人は見つかったものの、
みんなが何を話しているか分からない。
質問してくれても、Yes/Noの一言で終わり、会話が続かない。
だから噛み応えたっぷりの生にんじんを、毎日袋いっぱい持参して、
みんなと座りつつも、いつも口はモグモグで話さなくて済むように。
休み時間も、無駄に何度もロッカーに立ち寄って教科書やノートの
入れ替えをして、なるべく教室でシーン・ポツンな状況にならないように、
変な努力もしていました。
誰かと一緒に下校しても、ほぼ無言の気まずい空気が続く。
だからみんなより早足で学校を出て、表通りを避けつつ家を目指して。
そんな、毎日「泣かないように生き延びる」状況でした。
拒食傾向になったり、過食傾向になったり、生理が止まっちゃったり、
身体にも色んな症状が出ました。
こんな一緒にいてもつまらない私でも、周りの子達は温かく、
いつもなんとか私を仲間に混ぜようとしてくれました。
だから「絶対英語上手くなりたい。この子たちと盛り上がりたい。」
の気持ちが、私の英語をどんどん上達させました。
聞き取れないときは、自分で用意した可愛いノートとペンで書いてもらい、
一番近くなれた子に「日本には交換日記というものがあるんだけど、
私として英語を教えてくれない?」と父に英語で書いてもらった文章を見せて、
交換日記を始めてみたり、自ら積極的に「自分を追い込む」ことを
していました。クラブ活動などにも、とりあえず参加してみました。
毎日毎日、家でも学校でも「頭の中では英語しか考えない」と決め、
当時、アメリカの東海岸で1日1時間限定で放送されていた日本語チャンネルも
英語字幕を読みながら視聴し、「この日本語は英語だとこうなるんだ」と、
生活の全てを英語力アップに捧げました。
「私、英語しゃべれてる!」を最初に実感したのは、3ヶ月目。
ちょっとしたことなら、考えるより前に反射的に英語が出てきて、
その頃からいろんな子が、私を誕生日やダンスパーティーなどの
イベントに誘ってくれるように。
友達と誘い合わせて、学校帰りに大きなピザを食べに
寄り道できるようになったときは「こういうことができるようになった!」
と充実感でいっぱいになったのを覚えています。
私は基本的にレイジーで、継続することがとても苦手です。
でも人生の中で、多分一番頑張ったであろう、この時の経験があるから
「私はマジになれば何でもできる」という自信が、何をするときにも
大きな心の支えとなっています。
Hちゃんにとって、このニュージーランドでの経験が、
これからの人生の宝物となりますように。
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